産業交流展は、個性豊かな中小企業・スタートアップ600社以上が出展し、優れたサービスや技術を展示しています。ツアーは、その中の3社へ訪問。「正直、訪問する企業の名前も初めて聞きますし、何をやっている企業かも分からないので、期待と不安が入り混じっています」という参加者たちとともに、最初の企業のブースを目指します。
【1社目】最初に訪問したのは、「情報」分野のBorderTechです。同社は、 WEB・AI・メタバース等のテクノロジーとオープンイノベーションにより、メタバース空間で国際展示会などのイベントを開催・展開しています。海外とのやりとりでは、まず言語の問題がありますが、AIが自動翻訳して画面上に字幕を表示するため、商談もスムーズに行えます。デモンストレーションの画面も見せてもらい、全員が真剣に見入っていました。
一通りの説明が終わり、参加者から「なぜ、このようなサービスを展開しようと思ったのですか?」という質問がありました。「日本は少子高齢化でマーケットが縮小しているので、海外への展開は必須です。ただ、中小企業がリアルな海外の展示会に出展しようとすると、さまざまなコストや人材も必要になってきます。そうした現状をテクノロジーで変えていきたいという思いからサービスを立ち上げました。気軽に海外企業と商談できる場の提供を実現することが私たちの使命だと思っています」とお答えをいただき、参加者全員が頷きながら真剣に話に耳を傾けていました。
【2社目】次に訪問したのは、微生物検査やウイルス検査などの生化学関連の受託研究開発を行うメイプルバイオラボラトリーズです。担当者から「微生物に関する技術を集積して、抗ウイルス剤や抗菌剤などの開発から試験検査を手掛けています。また、そうしたノウハウを生かして、天然成分だけの化粧品の開発も行っています」と説明がありました。
参加者からは、「自分は文系で理系の知識がないのですが、活躍の場はありますか?」という質問がありました。「バイオの知識はあった方が良いです。しかし、大学で学ぶのは基礎的なことですし、それは入社後に勉強していけば、しっかりと身に付けることができますので、心配ありません」とお答えをいただきました。さらに「今、ペットと暮らす人が増えていますので、犬用の肉球保湿クリームを製品化しました。これも天然成分だけですので、犬が舐めても安全です。ペットのマーケットは拡大しているので、新たなビジネスチャンスだと思っています」という説明があり、参加者は目を輝かせていました。
【3社目】最後に訪問したのは、オープンソース・ワークショップ。同社は学校や研究室、病院などのホームページ制作に関するサービスを提供しています。担当者から「ホームページ作成システムを開発し、オープンソースで公開しています。現在、幼稚園から大学まで約2,000校に提供しています」と説明がありました。
現在同社が進めているのが、「プログラミングでドローンを飛ばす」「端末を使ってAIで顔認識する」「音声合成する」など、身近な体験を通してプログラミングやAIの本質に迫る授業です。ブース内で実際にドローンを飛ばしたときは、参加者全員が盛り上がっていました。最後に「AIやプログラミングの世界では、本質を見抜くことが大切です。皆さんも本質を見極めて就職活動を頑張ってください」と激励の言葉をいただきました。