研修体制で自社製品を広く深く学び、顧客の望む紙袋をワンストップで届ける
<カイシャの特徴>
●事業内容:紙袋を製造して70年超。企画から製造、販売まで自社内で展開
●育成制度:複数の部署を経験し、1年以上かけてじっくり育成する環境
●働く環境:残業は1日15分以内。個人の状況に応じて柔軟な働き方を実現
既製品とオーダーメイドの両輪体制で、高い顧客満足度を実現
1948年の創業時から、多種多様な紙袋の製造を行ってきたベルベ。同社の強みは、デザインや形が決まった既製品と、顧客の希望をゼロからかなえるオーダーメイド、いずれの紙袋も提案可能なことが挙げられる。
「当社の規模で既製品を在庫として大量に保有できるのは、珍しいと思います。武蔵村山市の物流センターで製造、保管を行っており、急なオーダーにも迅速に対応できますし、お客様が細かく色みなどを確認したい場合には現場で立会いも可能です」(鈴木代表)
現在、既製品で求められるのは無地などベーシックな紙袋というが、その一方オーダーメイドでは様々なデザインを形にしている。機械で生産できるものは自社工場、複雑な手作業は海外の提携工場と使い分け、多岐にわたる顧客からの要望に応えるのが同社のポリシーといえる。
顧客からの変わらないニーズに応え続けると同時に、新商品の開発にも力を入れていると鈴木代表は話す。
「例えば、赤いイメージが多い福袋をあえて黒いカラーリングにしたところ、新たなニーズを掘り起こすことができました。世の中にないものを作ってみようというモチベーションは大切です」
また、贈答品に欠かせない紙袋の製造・販売は、クリスマスやお歳暮といった時季に集中するため、同社は閑散期がはっきりしている。そこで、業務に余裕のある時期に異なる形でものづくりに関わりたいと、現在、新規事業として北海道で農場を運営する計画が進行中。自社農場で収穫した野菜を同社オリジナルのパッケージで販売することで、事業の多角化を図っていきたいという。

一人三役、四役を目指し、複数部署での研修を実施。スキルアップも支援
同社の新人研修の特徴は、OJTで複数の職種や現場を経験すること。紙袋の製造から販売までの複数工程を経験することで自社製品への理解を深めていき、最低1年かけて1人で仕事を担当できるように導いていくという。
「アパレルブランドなどの紙袋が好きで、営業として入社しました。現在は工場で研修中です。自分が好きな紙袋の完成を一番早く見ることができてとても楽しく感じています」(入社1年目、営業部の小池さん)
同じく入社1年目、営業部の塩崎さんは、「入社直後は、お客様の電話応対を中心に本社で研修を行いました。製造全体の流れが分かってきたので、次にお客様対応をするときはさらに的確に説明できると思います」と話す。
こういった研修や業務を様々な部署で経験した結果、同社では一人三役、四役を担い横断的に業務を担当できるようになる社員が多いという。
また、スキルアップの意欲がある社員には積極的に機会を提供するのも同社の特徴。フォークリフトの運転やカラーコーディネーターなど、業務上必要もしくは役立つ資格の取得、外部講習の費用は会社が負担する。
「ウェブで当社商品の魅力を発信する業務を担当しているので、展示会などに積極的に参加して、普段から情報収集しています。今後はSNSでの発信に関する外部セミナーなども受講してみたいです」(入社8年目、企画室の寺田室長代理)
同社は、細かい仕様のオーダーメイド製品を海外の提携工場で生産しているため、営業系社員は海外への視察研修にも参加する。工場のラインや働く人々など現地の息遣いを知ることで、顧客への説得力も増すのだという。


残業が少なく、めりはりのある環境。自分に合う働き方ができる
同社は残業も少なく、製造現場は基本的に残業なし。営業が所属する本社も1日15分程度で、特に水曜日はノー残業デーとなっている。
「残業はほとんどありませんが、前年比で売上は伸びています。効率的に仕事ができている良い傾向だと思います」(鈴木代表)
また、有給休暇も取りやすく、相談することで柔軟な働き方ができるのも魅力。出産など、個人個人の状況に合わせてフォローしている。
「育児休業から復帰後、現在は短時間勤務を行い、在宅で仕事をすることもあります。子どもが急に体調を崩したときにも困らないような、自分のペースでできる仕事を担当させてもらえている点も助かります」(寺田室長代理)

代表からのメッセージ
やる気を持って臨める仕事かどうかが大切。自分の良いところを伸ばしたい気持ちがあればどこでも活躍できるはずです!

読者からひとこと
顧客と社員の希望を包み続ける
環境への配慮から、紙袋の需要は、今後ますます高まってくるのではないかと思います。そんな中、営業職も紙袋の製造工程を経験することは、仕事を行う上でとても役立ちそうです。また、残業が少なく有休も取りやすいという環境も魅力的です。

●第31号 (2022年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。