実地研修で鉄筋の基礎知識を身に付け、鉄筋工事業界のIT化にシステム開発で貢献
<カイシャの特徴>
●事業内容:鉄筋工事業界の業務を一元管理するシステム開発で業務効率化を図る
●育成制度:2カ月間の工場実地研修で鉄筋の基礎をしっかり学ぶことができる
●働く環境:有給休暇を取得しやすく、趣味やプライベートの時間も充実
鉄筋工事業界をIT化。 新しい業務スタイルを提案していく
デーバーインフォメーションネットワークスは、建設現場に欠かせない鉄筋を扱う業界に特化したシステムの開発会社として2007年に設立された。
手書きの施工図面がまだ一般的だった2000年代に同社が発売した、総合CAD作図支援ソフト「DINCAD」は、2021年12月時点で、400社以上に導入され、現場で働く職人を中心に大企業から中小企業まで幅広く活用されている。
「DINCAD」は施工図面作成機能を持つだけでなく、鉄筋発注を行う加工帳を作成するソフトウェア「加工帳入力システム」や、入庫から配送までを管理する「DIN工場管理システム」など、同社が開発した他のシステムと連携されている。業務の流れを最初から最後まで一括で管理でき、業務効率化や情報の共有化を実現している。
「今ではCAD作図支援システムを開発する企業も多くありますが、私たちの強みは全ての業務を一元管理できることです。鉄筋工事業界に特化している点も当社の大きな特徴です」(相場社長)
さらに同社は開発、販売だけでなく、カスタマーサポートなどのアフターフォローにも力を入れている。現場の声をリアルタイムで把握し、要望をシステムに反映することができる点も大きな強みとなっている。
「今後も現場で使いやすいように、既存システムの改善を図るとともに、新システムの開発にも注力して、鉄筋工事業界の新しい業務スタイルを提案していきます」と、相場社長は展望を語る。
「DINCAD」を軸に、ゼネコンやメーカー・加工運送・組立てといった、鉄筋工事業界の業務効率化を実現するシステムの開発・販売を手掛ける同社。現在、注力しているのは、鉄筋メーカー向けの独自のソフトウェア開発という。設計図や仕様書から材料や数量を算出する積算ソフトウェアの開発工程はほぼ終了しており、動作テストを経て間もなく発売する予定。
また、鉄筋に特化した同社の一元管理システムは海外でも珍しく、高い評価を得ているという。そこで、今後は国内だけでなく、海外展開も視野に入れている。そのために外国籍の社員も数名在籍しており、将来に向けて外国語が話せる人材を、積極的に採用していく方針も打ち出している。
2カ月間の工場研修や 月1回の勉強会を通じて 鉄筋の基礎知識を習得
同社に入社後は、グループ会社の工場2カ所で1カ月ずつ、計2カ月間の実地研修に参加。鉄筋の素材の知識や、鉄筋資材の加工から完成まで一連の流れを学び、その後は配属先にてOJTで実務を学んでいく。
「前職でSEの経験は積みましたが、鉄筋のことは全く知らなかったので、実地研修はとても役に立ちました。また、工場をはじめ他部門やユーザーとの距離も近く、何かあればすぐに連絡を取り合えます。改善したシステムのレスポンスも早く、スピード感を持って仕事が進められるので、とてもやりがいを感じています」と、入社5年目、システム開発部の齋田さんは語る。
さらに、月1回の勉強会に参加して知識を深めるほか、業務に関連する資格取得者には手当が支給される。
「お客様からの問合せに答えるには鉄筋の知識が必要不可欠です。現在は建築CAD検定試験の合格を目指して、少しずつ勉強を進めています」(入社2年目、システム開発部の太田さん)
業務拡大のために、若い人材を積極採用していく方針の同社には、若手を育成する環境が整っている。
経営層と積極的に交流。有給休暇を取得しやすく公私ともに充実
普段から経営層が積極的に社員に声を掛け、相談しやすい環境を作っているという同社は、ベテランと若手社員が交流を図りやすい社風が根付いている。年1回行っている経営大会では、グループの全社員が集まるという。
「日頃接する機会が少ない人と話すことで、仕事のアイデアの参考になりますし、全員参加によって社員の意識向上が感じられます」(齋田さん)
また、有給休暇も取りやすく、特に飛び石連休などで取得を奨励している。
「有給休暇を活用してゴールデンウイークを10連休にし、趣味の鉄道の旅を満喫したこともあります。それ以外でも有給休暇を利用して、リフレッシュしています」(太田さん)
読者からひとこと
専門知識を付け、社員一丸となって開発 鉄筋工事に特化したシステムがあることを初めて知り、専門的な観点から開発を行うことに需要があるのだと思いました。また、年に1度全社員が集まる経営大会も魅力的で、会社のチームワークや働きやすい環境づくりにつながりそうです。
社長からのメッセージ
「好きこそ物の上手なれ」です。ITが好きで鉄筋にほんの少しでも興味があれば、是非一緒に成長していきましょう。
●第29号 (2022年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。