高品質な切削加工技術で、ものづくりを支援。作業の自動化と技術の伝承で若手が成長できる
<カイシャの特徴>
●事業内容:プラスチック部品の切削加工
●働く環境:男性社員の育児休業実績あり
●育成制度:約1年間のOJTで熟練の技を学ぶ
●仕事のやりがい:繊細な加工技術を身に付ける喜び
切削加工によって迅速かつ低コストのプラスチック部品づくりを実現
1967年の設立以来、プラスチック部品の精密加工を手掛けてきた木田工業。従業員が働きやすい職場づくり、高度な技術・技能を有しているなど、総合的に優れた工場として大田区より「優工場」の認定を受けている。
「金型に溶かしたプラスチックを流し込んで加工する、射出成形が主流の樹脂加工業界の中で、当社は長年培った技術をもとに工作機械や工具を使って必要な形を削り出す切削加工にこだわっています」(木田社長)
切削加工は金型が不要のため、迅速かつ低コストでのものづくりが可能。全ての工程を自社内で行う一貫生産体制に加え、社内製造率(自社で製造する部品の割合)が9割以上という点も、同社の強みになっている。
製造したプラスチック部品は、アミューズメント施設のゲーム機や半導体製造装置、食品製造装置、医療機器など幅広い分野で使われている。同社のプラスチック部品を直接目にすることは少ないが、生活に必要な製品に不可欠なものとなっている。
「当社には卓越した技術を持つ人材が在籍しています。今後も、高品質なものづくりで、様々な業界の発展に貢献していきます」(木田社長)
プラスチックだからこそ求められる高い加工技術を磨いていく
多品種少量生産のものづくりを行っている同社は、試作品や一点ものの製作に対応できるほか、プラスチックならではの加工のしやすさを生かした複雑な形状のオーダーにも応じている。
「プラスチックはデリケートで傷がつきやすく、加工には高い技術力が求められます。私は接着・溶接・組立てなどを担当していますが、自分の手で複雑な製品を完成させたときの達成感は格別です」(入社4年目、製造部3課の鈴木さん)
細かな製品の曲げ加工などは特に難しく、経験を重ねることで自分ならではの技を身に付け、技術の幅が広がることもやりがいだという。
こうしたものづくりの現場を工程表の作成などで支えているのは、営業部業務課のメンバー。
「完成品を目にすると、様々な製品になくてはならない部品がこの工場で生み出されていることを誇らしく感じます」(入社13年目、営業部業務課の坂下さん)
男性社員の育児休業取得実績あり。社員に好評の社内交流イベントも盛ん
育児休業については現在男性社員2人が取得中。女性社員の取得実績もあり「子育てしながら働いている先輩社員の姿をお手本に、私もライフステージの変化があってもここで働き続けたいと思っています」と坂下さんは話す。
また、社内交流も盛ん。テニスなどのサークル活動も行われ、毎年行われる自由参加の社屋の屋上での納涼会にはほとんどの社員が参加。都合で中止した年には、若手社員から残念がる声が上がったほどだという。
さらに、同社が近年力を入れているのが年間休日数の増加。年々増加し、現在の年間休日数は110日になる。「5年後には年間120日を目指しています」(木田社長)
整理整頓が徹底された工場で先輩が基礎から丁寧に加工技術を指導
「新人は約1カ月間の新入社員研修でビジネスマナー等を学んだ後、約1年間OJTとして各部署の先輩からマンツーマンで指導を受けます」(木田社長)
指導役の先輩が不在のときでも、質問すれば誰でも気軽に教えてくれる風土がある。また、加工作業に必要なプラスチック溶接技能者資格は会社の費用負担で取得することが可能。
「日々、トライアンドエラーを重ねながら技術を吸収しています。失敗からも学ぶ姿勢が大切です」(鈴木さん)
同社では作業の自動化を推進する一方、ベテランからの技術継承にも力を入れている。加工のノウハウを収めた動画などのデータもひも付けられる図面管理ソフトを導入して、すぐに見られるように全社員にタブレットを配布している。
工場内の清掃が行き届いているのも同社の特徴。加工時に出るプラスチックの削りくずなどで床が滑りやすくなるのを防ぐためにも、日々の清掃は欠かせないという。それに加えて2週間に一度、少し時間がかかるような細かい個所も一斉清掃を実施し、職場は常に快適に保たれている。
社長からのメッセージ
無限の可能性を持つプラスチック同様、社員の可能性も引き出したいと考えています。当社で成長して充実した暮らしを実現してほしいです。
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●第42号 (2025年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。


