個性が尊重される環境でものづくりにチャレンジ。独自の調達力と提案力でニッチな市場を開拓する
<カイシャの特徴>
●事業内容:半導体の基板実装や電源の開発
●仕事のやりがい:社会を支えるものづくりに挑戦
●育成制度:工場研修とOJTでじっくり成長
●働く環境:多様な制度で家庭と仕事を両立
部品調達力や対応力を武器に基板の実装、カスタム電源の開発を行う
1964年に設立し、主に工業製品の製造で技術力を磨いてきた京西電機。現在は、EMS*ソリューションと電源ソリューションの二本柱に特化してものづくりを行っている。
EMSソリューションで手掛けている領域は主に二つ。一つは、緑色をした基板の実装(数百~数万の部品をはんだ付けし、電子回路を作ること)で、完成した基板は現代社会に欠かせない半導体を作る製造装置に使用されている。もう一つは装置の組立て。人工透析などの医療用装置が多いという。また、電源ソリューションでは、顧客の用途に合わせた電源を開発。製造された電源は、工場で使われる産業機器や医療機器、放送・通信機器、鉄道の信号機などに使われている。
通常EMSというと、部品調達や設計は顧客が行い、組立てだけを受注するのが一般的だが、同社はそれだけにとどまらない強みがあるという。
「当社は、お客様の求める部品を自社独自のルートで調達し、設計に関しても提案が可能です。例えば、お客様の工場で数10年使っていた装置の入替えが必要になったとき、既に部品が市場に存在しないことがあります。当社は調達できる部品を使い設計をアレンジしながら、装置が今まで以上に動くような提案が可能です。 要望ごとにカスタマイズしてニッチな市場で多品種、少量生産ができる対応力が当社の強みといえます」(落合人事部長)
* EMS (Electronics Manufacturing Service):顧客から発注された機器を受託製造するサービス

個々がチャレンジできる環境で、社会を支えるものづくりができる
同社で働くやりがいは、 自分の手掛けた製品が社会を支えることを実感できる点や、中小企業だからこそ社員それぞれの存在感が大きい点にあるという。
入社4年目、開発部の佐藤課長は「流通している電化製品などに、自分が開発した製品が関わっていると分かると嬉しいです。加えて、チャレンジを受け入れる風土なので、年齢や社歴にかかわらず手を挙げれば新しいことに挑戦できるのもやりがいにつながります」と話す。
また、入社8年目、営業本部の塩田課長は「無事に納品してお客様から感謝の言葉をいただいたとき、さらにその言葉を工場のメンバーに伝えられたときにこの仕事をしていて良かったなと感じます。信念を持って提案すれば意見が通る組織もやりがいになる点です」と語る。

工場研修や先輩社員のもとでOJTを通してじっくり成長できる
未経験で同社に入社すると、ビジネスマナーなどの座学研修を経て、 開発職に関しては先輩に付いてOJTを行いながら3~5年程度かけて成長していく。営業職の場合は、約半年間、山梨工場で設計の基礎や試作・受注・量産化などを学び、その後、先輩のもとでOJTに入り1年程度で顧客を一人で担当できるように成長を目指す。
「営業担当は、工場の担当者との連携が必要不可欠です。例えば、お客様から問合せを受けた際に、納期までどのくらいかかるのか、どの程度の金額になるか目途を立てるには相談が欠かせないからです。ですから、工場での研修期間中に知識を身に付けるとともに、現場の社員たちと人間関係を築くことがとても重要になります」(塩田課長)

子育て世代をサポートする各種制度。プライベートと仕事を両立できる
同社には子育て世代の社員が多く、女性社員の育児休業からの復帰率は100%で、今年度、産後パパ育休を取得した男性社員もいるという。また、子どもが小学校を卒業するまで短時間勤務制度を利用することができ、子の看護休暇を有給で利用できる。
「子どもがまだ小さい頃から、様々な制度を活用しながら育児と仕事を両立してきました。子どもが熱を出したときはテレワークを活用しましたし、残業もよほどの繁忙期以外は少ないので家族のために時間を使えています」(佐藤課長)
同社の有給休暇の取得率は7割以上で、今年度からは年3日間分まで1時間ずつ取得できる時間単位の有給休暇も導入される。誰もがプライベートと仕事のバランスが取りやすい環境が整っている。

人事部長からのメッセージ
一人ひとりの個性を大切する当社は、ニッチな市場で光る存在を目指しています。皆さんも、視点を変えて企業の個性をチェックしてみてください。

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●第37号 (2024年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。