創業は安土桃山時代。時代に合わせて変化し続け、若手が活躍する食品・繊維資材・雑貨などの商社
<カイシャの特徴>
●事業内容:食品、包装資材など7つの事業領域
●仕事のやりがい:若手に与えられる責任にやりがい
●働く環境:自社ビルの快適なオフィス環境
●育成制度:先輩が2人体制で新人をサポート
多角化で経営強化。食品、繊維資材、インテリア雑貨など7分野で展開
創業440年。安土桃山時代に、近江商人で知られる滋賀県近江八幡で商いを始めて今に至るメルクロス。畳表や蚊帳(かや)、琉球黒糖、綿など時代に合わせて扱う商材を変え、現在は食品、ホームライフ、インテリア、リテールビジネス、トータルパッケージ、工芸品、不動産管理の7つの事業でビジネスを展開している。
「『三方よし』にもつながる『先義後利、好富施其徳』の家訓を守ってきたことと、社会の変化に柔軟に対応してきたことが400年以上商売を続けられた理由だと思っています。伝統に甘えず、事業の多角化を進めることで、事業ごとの好不調を補い合う安定した経営基盤を築き上げました。今後はそれぞれの領域で独自の強みを確立し、AIやロボットを活用した業務効率化と付加価値の向上も進める考えです」(西川社長)
東京(日本橋)、大阪、京都に営業拠点を置くほか、東京と大阪に倉庫(配送センター)を持つのも同社の強みの一つ。顧客のニーズをきめ細かく捉え、要望に応じた迅速かつ柔軟な商品供給を可能にしている。

若手が自分で考え自律的に動ける環境で得られるやりがい
食品事業では、主力商品の砂糖に加えて、塩や小麦粉など、顧客の要望に応じて様々な商材を提供している。仕事のやりがいは、顧客と信頼関係を築けたと感じた瞬間と話すのは入社4年目、食品ユニットの高橋さん。「外国人の来客が多いお客様に、英語のPOPを自作してお渡ししたところ、非常に喜ばれてお得意様になっていただいたこともありました」
自分の考えで動くことを後押ししてくれる環境も仕事のやりがいにつながりやすい。
「入社半年の頃、以前から好きだったパン屋さんとの取引を任され、何回か訪問を重ねて特殊な砂糖の調達を相談されました。先輩の支えもあって、受注につなげることができました」(入社2年目、食品ユニットの青山さん)
2001年に立ち上げたトータルパッケージ事業は、不織布を使った保冷バッグや、不織布・紙などを使う多様なショッピングバッグの販売で急成長している。
「自分の関わったショッピングバッグを持った人に街で出会うこともあり、仕事のやりがいを感じます」(入社10年目、トータルパッケージユニットの須藤さん)

快適な環境で働きやすい。社長直筆カードが届くなど人を大切にする社風
日本橋駅からほど近い場所にある自社ビルには、空中庭園などリラクゼーションの空間もあり快適なオフィス環境が整っている。また、同社は長い歴史の中で培われた経験をもとに、社員一人ひとりを大切にする社風を育んできた。
「賞与を受け取るときに、社長から直筆のメッセージが届きます。社員思いの会社だと実感しています」(須藤さん)
また、女性が働きやすい環境も整えており、育児休業を経て復職した営業職の女性も複数在籍中。短時間勤務制度を活用しながら内勤比率を高めたり、業務負担を調整するなどチーム全員で協力している。

2人体制で新人をサポート。業務面はチューター、その他はメンターが支援
同社では新入社員の育成において、2人のサポート役を置いている。部署の先輩が担当するチューターは業務面のアドバイスを行い、所属部署以外の社員が務めるメンターは部署内の人間関係など他の相談ごとに応じる。
「チューターには仕事で分からないことを何でも聞けるし、早く仕事に慣れるように助けてもらいました。メンターは年の近い女性でしたので、ランチを食べながらプライベートな相談などもしていました」(青山さん)
新人が仕事の基本をある程度マスターしたら、会社は裁量を与えて自ら考えて行動する環境を整え、実践を通じて社員の成長を促す。
「営業に同行する際には、私の思いとは違っても担当者の考えを尊重しています。それが正解なら良いし、苦労することになっても任せることで成長につながると期待しています」(西川社長)

社長からのメッセージ
日本は今、労働人口が不足する時代に向かっています。これから仕事に就く方には人や社会の役に立つことも意識してほしいと思います。

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●第41号 (2025年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。