社員が活用しやすい制度で子育て支援。商社機能も併せ持つ部品メーカー
<3つの特徴>
●事業内容:自動車部品を得意とするメーカー・商社
●育成制度:工場研修で自社製品を深く知る
●働く環境:子の看護休暇が、中学校就学前まで利用できる
自動車部品事業を中心にメーカー・商社として進化を続ける
自動車部品メーカーと、顧客の細かなニーズに寄り添う商社の機能を兼ね備えたミトヨ。
同社は、自動車に関わる部品の製造・販売を行う自動車部品事業、自動車エアコン用のホース・パイプの組立製造を行うアッセンブリー事業、一般工業用品の調達・販売を手掛ける産業資材事業の3つの柱を立て、事業展開を図っている。
中でも主軸となるのは、自動車部品事業。扱う部品はゴム、金属、樹脂製品と多岐にわたり、自動車のエンジンルームや内装を見渡せば、同社が提供した高機能パーツを目にすることができるという。
「長年自動車分野に特化していたからこそ、様々なお客様の情報を吸い上げ、提案に生かすことができています。お客様や協力会社と信頼関係を築き続けた結果、設立70年以上という歴史を刻むことができたのだと思います」(竹島社長)
同社の経営理念は、全ての人から「選ばれ続ける会社」になること。製造技術はもちろん、営業部門の情報収集力にも自信があるといい、それが自動車部品の売上にも大きく貢献しているという。
同社は1948年に、ベルトやホース、ゴム手袋などの工業用品の販売を行う事業を開始。その後、高度経済成長期を迎え、自動車の急速な普及を見逃すことなく、自社での製造に乗り出した。
「1965年に初めて自社工場を設立しました」(竹島社長)
その勢いのまま、全国各地に営業所、工場を段階的に開設。さらに1996年、マレーシアに合弁会社を作ったことをきっかけに、海外進出も開始した。現在では、タイ、中国にも拠点を拡大。海外での売上げも順調に伸びているという。
「今後は、電気自動車の普及に伴った部品の開発・製造に力を入れていくなど、これからも時代のニーズにあった製品を生み出し続けます」(竹島社長)
工場研修を通して会社理解を深め人間関係を構築
同社の新入社員は、配属部署にかかわらず、1~2カ月かけて、工場での集合研修に参加する。今後自分たちが関わる製品が工場でどのように作られているのか、仕事の流れを知ることにもつながっている。
「配属後営業職として勤務することになった私にとって、自身が販売するものが細心の配慮のもと生産されていることを知る、絶好の機会だったと思います」(入社3年目、産業資材事業部営業第一グループの大橋さん)
また、入社4年目、財務部経理グループの小屋敷さんも、「工場のメンバーに電話をするときに、顔と名前が一致しているとコミュニケーションが取りやすく、今も役立っています」と話す。
その他、研修制度も充実しており、通信教育やセミナーを通して様々な知識を吸収することができる。
「全社員にとって必須となる各種知識を体系的に習得させ、会社全体のレベルアップを目指しています」(竹島社長)
さらなる知識向上のため、これまでは各部門が個別に行っていた研修も、本社総務部と品質保証部が中心となって整理・統一しようと、現在、動き出しているという。
男女かかわらず子育てと仕事を両立できるよう支援
子育て中の社員の支援に力を入れる同社では、子の看護休暇の取得可能対象年齢を法定を上回る中学校就学前までと規定。なおかつ15分単位で取得できるように設定し、使いやすさを追求した。女性社員だけでなく男性社員の利用実績も多数あるという。
「育児休業からの復職率は100%ですし、育児休業を取得した男性社員もいます。男女かかわらず社員が働きやすい環境を整えています」(竹島社長)
その他にも社員の働く環境を整備するため、業務改善提案制度を導入。社員自身が働き方の改善策を提案したり、主体的な行動をした際には、表彰と報奨金の授与を行っている。
「経理の新システムの指導役となり、表彰されました。自分の頑張りを会社が見ていてくれるので、やる気が出ます」(小屋敷さん)
当社の自己PR
メーカーと商社、2つの視点からお客様を支援できる会社です。取扱製品が多岐にわたるため、最初は覚えることが多くて大変かもしれません。しかし、その分様々な知識が身に付き、それが必ず力となって業務の役に立ちます。知識が増えることで提案の幅も広がり、自分のモチベーションアップにもつながっています。(大橋さん)
●第26号 (2021年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。