産業用機械に欠かせないグリスニップルを製造。技術力を育む環境と働きやすさを両立する
＜カイシャの特徴＞
●事業内容：グリスニップルの専業メーカー
●働く環境：時間単位有休の活用で公私を充実
●育成制度：海外研修に参加するチャンスあり
●仕事のやりがい：成果を 実感し意見を出し合える
機械の可動部を円滑に動かすために欠かせない、グリスニップルを製
産業用機械に欠かすことのできないグリスニップルの専業メーカー、日盛金属工業。一見するとネジのようなグリスニップルは、自動車、建設機械の可動部がうまく回るように潤滑剤を効率よく注入する上で不可欠な部品で、そのクオリティーが機械の耐久性やメンテナンスサイクルに影響する。国内のグリスニップル専業メーカーはわずか数社のため、安定した受注があり、基本的には規格品を大量生産しているが、そこには独自の技術が必要になるという。
「グリスニップルは、各工程を一人が担当するので、担当する社員にはそれぞれの工程での技術力が求められます。当社は、操作の難易度が高い米国製の自動旋盤を導入していますが、これは出来上がりが一番良い機械を吟味した結果です」（寺内代表）
現在は、製造業などの取引先に販売するBtoBだが、今後はホームセンターなどで同社のグリスニップルを小売することも検討しているという。
できることが増え、仕組みへの理解が進む喜び。新人も意見が言いやすい
同社で働くやりがいは、仕事の中でできることが増え、成果を実感できる瞬間が多いこと。また、社歴に関係なく、ミーティングで意見を出し合いながら物事を決めていけることが仕事へのモチベーションになっている。
「今は、主に機械のメンテナンスを担当しています。調子が悪かった機械をメンテナンスすることで、少しずつ正常になっていく様子を見ると嬉しいものです。今後は、まだ経験したことのない工程を身に付けて、担当を後輩に引き継いでいくのが目標です」（入社５年目、江戸川工場の於(お)保(ぼ)主任）
機械を触って調整することで、機械の仕組みも理解しやすいと語るのは、入社４年目、江戸川工場の瀧沢さん。
「未経験で入社したので、製品がどのようにできていくのか見えるのが新鮮でした。不良品が出たときは、なぜそれが発生したのか社員同士で相談するのですが、新人でも意見を言いやすい環境なのも良いと思います」
時間単位で有給休暇の取得が可能。チームワークの良いフラットな職場環境
同社では１時間単位でも有給休暇を取得できる。家庭の事情での時差出勤や早退の際に利用する社員が多く、各人の状況に合わせた柔軟な働き方を調整できる。
「現在、家族の介護をしており、仕事を抜けなければならないことがあります。その際には、時間有休を利用することもあります。上司や同僚にも事情を説明し理解してもらっているので、相談もしやすいですし仕事と両立することができています」（瀧沢さん）
業務の多くが社員同士の連携によって成り立っているため、チームワークを非常に大切にする社風。社員同士フラットな関係で、未経験入社でもベテラン社員とのコミュニケーションが取りやすいという。また、寺内代表が全社員と個人面談を実施しており、普段なかなか言えないことも吸い上げられるような体制づくりをしている。
できることからコツコツと身に付ける。アメリカで１週間の研修のチャンスも
新入社員研修では、まず、一次加工、二次加工、仕上げなどの各工程を体験。その後、適性がある部門に配属が決定する。配属後は全体に影響が少ない作業から担当して、徐々にできることを増やしていく。
評価制度にはスキルマップを活用し、業務の工程を細かく分けて、それぞれの習熟度を把握していく。高い技術を持つ社員には技術手当が支給され、技術が増えるごとに手当が追加されていくという。
また、同社が導入しているアメリカの加工機械メーカーが行う研修を受けるため、１週間程度渡米する選抜制の研修プログラムを昨年から開始。於保主任ともう１人が参加した。
「機械の内部を全て分解して見ることができ、構造や仕組みについての理解が深まりました。日本に残るメンバーから質問や知りたいことのリストを集めて臨み、会社全体の技術力向上に寄与できるように頑張りました。英語が苦手なのですが、翻訳機を使いながら交流したのも良い思い出です」（於保主任）
代表からのメッセージ
自分の価値観に合う仕事なら未経験でも挑戦してほしいです。ものづくりが好きな人であれば、当社で楽しく働けると思います。
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●第43号 (2025年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。