技術力と内製化で都市の再生をリードする。若手が輝く解体工事のプロフェッショナル集団
<カイシャの特徴>
●事業内容:大型建築物の解体工事の専門家
●仕事のやりがい:社員同士の連携で顧客の評価獲得
●働く環境:管理職の約4割が30代以下の若手
●育成制度:新人の希望と適性を見極めて配属
緻密な分析と安全配慮。大規模建築物の解体工事を得意とするプロ集団
ビルや学校、大型商業施設など、都市部を中心に大規模な建物の解体工事を得意としているシンワ。大手ゼネコン5社との直接取引を行っている同社は、技術力と内製化によって顧客からの信頼を着実に得てきた。
「解体はただ建物を壊せばいいわけではありません。特に都市部の密集地での建物解体を手掛けるときは、どこから解体すべきか、またどうすれば隣接する建物に対して振動や粉塵(ふんじん)の影響を抑えられるか、綿密に計算しなければなりません」(稲垣代表)
また、解体後の土地に立つ新築建物に対する情報を整理し、建物を支える基礎はどの深さまでくるのかなどを考慮して進める必要があるという。
内製化については、社内で現地調査から施工までワンストップで行える体制を整えており、解体を行う職人も社員として雇用、また工事に使用する重機も約90機保有している。
「職人が正当に報われる業界、会社であるために、解体のスタッフも社内で雇用しています。責任感が高まり、技術の蓄積にもつながっています」(稲垣代表)
さらに、同社は早くからDX化に取り組み、3DCADを活用して顧客に工程説明を行ったり、工事の進行状況を可視化した工程表などで徹底した品質管理を行い、安心・安全な工事につなげている。
現場とバックオフィスが連携し全力を尽くして、顧客からの信頼を獲得
工事に関わる全工程をワンストップで手掛ける同社では、現場代理人となる施工管理担当と事務方であるバックオフィス担当が連携しながら、それぞれの立場で工事の進行を支えている。
工事の現場を管理する入社4年目、技術部の杉﨑係長は、「例えば、図面と実際の現場で寸法が違うといった場合、今までの経験からどうすればうまくいくかを考え直し、計画していきます。無事に工事が完了したとき、何より全員が無事で事故なく終えられたときが一番やりがいを感じます」と語る。
また、書類作成で現場を支える入社5年目、企画部の川畑主任は、顧客から評価されたときに喜びを感じるという。
「担当した工事の書類についてお客様から『シンワさんの書類は質が高い』と言われたり、現場で働く仲間の仕事ぶりを褒められたときは、とても嬉しいです」
経営陣が手作りするカレーパーティーで交流。管理職の約4割が30代以下
同社は、有給休暇が取得しやすい雰囲気を作るなど、社員が働きやすい環境を整備している。
社員の健康に配慮した設備として2階に設置したトレーニングジムを無料で利用できるほか、週に2回プロのトレーナーからの指導も受けられる。さらに、ユニークなイベントとして経営陣が社内でカレーを作り、社員に振る舞う「カレーパーティー」があり、皆でテーブルを囲んで交流をしている。
若手社員への権限委譲も進み、管理職の20〜30代比率は約4割。活気と一体感があり、社内のチームワークはとても良い。
「当社は若手が活躍できる環境で、私の上司も30代の女性です。有給休暇も取りやすいですし、とても働きやすい職場環境です」(川畑主任)
希望と適性に合わせたキャリアプランを会社が全力でバックアップする
同社に入社後は、約1年かけて社内の各部署を2〜3カ月ごとに経験。その後、本人の希望と適性を見極めて配属部署が決定される。
技術の向上について学ぶ機会も多く設けており、現場作業の手順などはショート動画にして繰り返し見直せる仕組みを作るほか、各部署内で勉強会も頻繁に開催されている。初めて現場に出る社員には、千葉県にある機材センターで重機の操作を学ぶ研修も実施している。
資格取得については、推奨されている資格の場合、教材費、受験料、登録料などを会社が負担し、合格後は資格の難易度に応じた報奨金が支給される。
「1級土木施工管理技士の資格を保有していますが、仕事の領域を広げるために、衛生管理者と1級建築施工管理技士の資格取得にも挑戦したいです」(杉﨑係長)
代表からのメッセージ
若い社員が早くから多くの仕事に挑戦し、会社全体の動きに関われるようにしています。これができるのは中小企業の良さではないでしょうか。
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●第43号 (2025年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。


