専任ドライバーとして顧客の業務に集中。安定した職場環境で、日々感謝される仕事
<カイシャの特徴>
●事業内容:配送事業と装置洗浄事業を展開
●仕事のやりがい:顧客の近くで物流を支える喜び
●働く環境:長距離運送なし。女性も活躍できる
●育成制度:本人が納得するまで続く同乗研修
社内配車業務を廃止した独自の配送事業と装置洗浄事業で、顧客満足を高める
1966年設立の相川運送は、江戸川区を中心に貨物運送サービスを手掛けている。同社の大きな特徴は、一般的に運送業者が自社で担う「配車業務」を行っていないこと。出版や医薬品関連企業といった顧客に、専任のドライバーとトラックを指名してもらい、顧客企業が配車を行う体制を取っている。ドライバーの働き方改革を見据えて、10年以上前にこの専任配送体制を構築したと話すのは同社の相川社長。
「貨物や業務内容によってドライバーに不公平感が生まれないようにしました。また、首都圏の取引先と契約することで長距離運送も発生しないため、無理のない働き方ができています」
この業務形態が定着してから、顧客との信頼関係は一層深まり、「ぜひ専任で依頼したい」と新規取引の問合せも寄せられている。
一方、新規事業のマフラーDPF*洗浄サービスも順調に拡大している。トラックのマフラーに取り付けたフィルターに「すす」がたまることで燃費が大きく落ちることは運送事業者に共通の大きな悩みで、同社ではフィルター洗浄マシンを導入し、その悩みの解消に一役買っている。
「元々は自社用に購入したものでしたが、フィルターを買い替える必要がほぼなくなるためコストパフォーマンスが高く、環境にも優しいと口コミが広がり、今では全国の運送会社から発注をいただいています」(相川社長)
ドライバーを引退した社員のセカンドキャリアの受入先として、また、ジョブローテーションの声にも応えられるよう、マフラーDPF洗浄事業をさらに拡大していくという。
*DPF:ディーゼル微粒子捕集フィルター

顧客の物流を支え、「いつもありがとう」の言葉がやりがいにつながる
独自の契約形態で運送サービスを行っているため、同社のドライバーは顧客と直接会話を交わすことが多く、自然に互いを尊重し合う「お互い様」という気持ちが生まれてくる。
「当社のドライバーは『今日も頼むよ』『いつもありがとう』という言葉をお客様から掛けてもらっています。お客様に貢献できるやりがい、感謝される喜びが実感できる仕事です」(相川社長)
また、マフラーDPF洗浄事業は、運送業界の誰もが困っていた問題の解決につながることもあり、こちらにも多くの感謝の声が寄せられている。
「洗浄作業は楽なことばかりではありませんが、きれいになったフィルターをお届けすると、お客様は必ず感激して喜んでくれます。『助かりました、またぜひお願いします』という一言は大きなやりがいになります」(入社3年目、洗浄業務と事務を担当する相川さん)

長距離運送もなくドライバーの負荷削減を推進。女性も活躍できる職場
専任配送体制を確立したことで、同社のドライバーは取引先の業務時間に合わせた、ゆとりある働き方が可能になった。配送エリアを限定しているため、長距離運送がなく泊まりも不要。運転初心者や関東の道に不慣れな地方出身者も無理せず取り組める。
「男性だけでなく、女性もドライバーとして歓迎します。ゆとりをもって働いてもらえると思います」と話す相川社長。自ら、東京都主催の女性活躍推進法に基づく「行動計画策定支援研修」などに参加し、女性社員が活躍できる場づくりに取り組んでいる。
また、様々な理由で退職を選択した社員が、原則として同じ条件で復職できる「ジョブリターン制度」も用意し、働く意欲のある人に広く門戸を開いている。

同乗研修で助手席からのアドバイスを受けながら、運転を基礎から学ぶ
同社では、ドライバー未経験者はもちろんのこと、免許を持っていない人材も歓迎している。入社後に免許取得費用を会社が立て替える制度があり、3年間継続勤務すれば取得費用はそのまま全額付与される。相川さんもこの制度を利用して、入社後に普通自動車第一種免許を取得したという。
未経験者は入社後に、運行管理者が同乗研修を実施。トラックの助手席に乗り、安全運転や道路事情などについて詳しく指導してくれる。基本的に新入社員が納得するまで、長い場合は2カ月かけて行うこともあり、未経験者もじっくり学べる。
「優しい人たちが多い会社です。独り立ちした後も、先輩社員たちがいつでもサポートしてくれます」(相川さん)

社長からのメッセージ
人材は会社にとって最高の財産です。社員を何よりも大切にする経営を目指し、実践することで人手不足を乗り切りながら事業を継続してきました。

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●第39号 (2024年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。