「万人万物共存共生」を企業理念に掲げ、限りある地球資源を社会循環品として役立てているアンカーネットワークサービス。大量生産、大量廃棄が一般的だった時代に、物に新たな命を吹き込み再利用させることに注力し、中古製品マーケットを拡大してきた。現在は、パソコンやネットワーク機器のリユース・リサイクルを軸に事業を展開している。
　同社は1999年、環境マネジメントに関する国際標準規格ISO14001の認証をはじめ、プライバシーマーク及びISO/IEC 27001（情報セキュリティマネジメントシステム）も取得。さらには、米国環境保護庁の指導で開発された、電気・電子機器のリサイクル事業に関するガイドラインである　R2認証を2016年に日系企業として初めて取得している。
　「私たちの仕事はお客様からの信用が第一です。第三者機関から高い評価を受けられるよう、全社を挙げて、真摯(しんし)に取り組んでいます」（坂詰社長）
　新品のパソコンを生産するには新たに組み立てなければならないが、リユース・リサイクルならばその必要がなく、環境にも優しい。また、最近はコロナ禍や半導体不足などで、リユースPCの需要が一層高まっているという。同社はIT技術と環境ビジネスのノウハウで、世の中に貢献を続けている。
　さらに、同社の顧客は企業だけに限らず、近年は学校教育の現場でも同社のリユースPCが活躍している。これまでの新品購入よりも安価で済むため、生徒の保護者からも感謝の声が多々寄せられるという。加えて、学校側もリユースPC導入によって環境保護に貢献できる。
　また、通信キャリアからの依頼で被害を受けた被災地に、リユースPCを提供することで災害復興にも貢献してきた。さらには、自社で使用していたPCを発展途上国に寄贈したいといった顧客企業の依頼に対応し、海外向けリユースPCを手掛け現地に提供している。
　このように、同社は使い終わったユーザーから、必要としているユーザーへ、物の命の循環を見守り続けている。

　同社では役職はあくまでも役割という考えで、社内では互いを「さん」付けで呼んでいる。藤﨑さんは、「社長も上司も『さん』付けなので、距離が近く感じられます」と話す。
　また、業務を円滑に進める一環として、残業削減にも取り組むほか、休暇も取りやすい環境づくりをしている。
　「当社では入社当初から有給休暇が付与され、また安心して休暇を取れる環境にあります。新人も不安なく働きやすい会社です」（藤﨑さん）
社内の雰囲気も良く、コミュニケーションもしっかりと取れているという。
　「システム部門や営業部門などとも、業務のつながりがあり、皆優しく話しやすいので、スムーズに交流ができ、仕事がしやすい職場です」（受川さん）
　さらに、今年度から社内ネットワークを活用して、ありがとうの気持ちを伝え合うサンクスギフト制度をスタートさせた。離れた拠点や、職種の違う社員同士のコミュニケーションを、より深めていこうとしている。

社会から信頼される雰囲気の良い会社！　リユースPCを安全に提供して、企業などから信頼されている会社だと思いました。また、社内は全員「さん」付けという部分にとても魅力を感じます。会社は仕事をする場として、役職を役割と捉えるという考え方が社風にも表れていそうです。