東京カイシャハッケン伝!

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株式会社板橋ヂーゼル

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顧客満足と社員満足を追求。働きやすさを重視した自動車整備会社

顧客満足と社員満足を追求。働きやすさを重視した自動車整備会社

<カイシャの特徴>
●事業内容:大型トラックの整備を行って50年以上。顧客の信頼も厚い
●育成制度:代表自ら丁寧に指導。社外講習会で得た最新技術は皆で共有
●働く環境:社員の働きやすさを重視。家族のような雰囲気で働ける環境

100社以上の顧客と取引。最新技術の導入で作業効率もアップ

 1969年の設立以来、半世紀以上にわたって主に大型トラックの整備を行ってきた板橋ヂーゼル。食品メーカーや物流会社などの大手企業を中心に100社以上の顧客を抱え、工場には常に複数のトラックが並んでいる。
 「当社には、大型トラックを同時に5台整備できるスペースがあります。23区内でこの規模を確保し、あらゆるメーカーの大型トラックの整備ができるという点で、お客様にご満足いただいています」(柴田代表)
 顧客の紹介で新たな依頼が来ることもあるという。また工場自体が幹線道路に面しているので、「いつも大型トラックが入っている様子を見て来訪される、飛び込みのお客様もいます」と柴田代表は話す。
 整備に関する高い技術、長年にわたる顧客との信頼関係などが同社の強みといえるが、もう一つ「先見力」も強みと言う柴田代表。
 「近年の自動車は『走るコンピュータ』と言われるほど情報技術が使われています。当社は整備に関してもコンピュータによる診断機をいち早く導入しました」
 これまで整備士が長年の経験で不具合箇所を見付けて整備していたところを、コンピュータによって即座に診断。自動車メーカーごとに異なる機器が必要になるが、同社では国内トラックメーカーはもちろん、各自動車メーカーの診断機を計11台所有している。
 「これにより、整備の精度が上がっただけでなく、整備士の作業時間も劇的に短くなりました」(柴田代表)
 電気自動車や自動運転システムなど変革を続ける自動車業界。中でも様々な運搬に使われ、働く車であるトラックは技術開発が進んでいると柴田代表は話す。
 「実は自動車に搭載されている、障害物を察知するレーダーは、小型乗用車よりも大型車の方が先に技術導入されていました。そのため当社でも、ソフト面の整備に重きを置いています」
 新しい故障診断機の導入や、社員向けに学習カリキュラムを作成するなど、時代に合わせた対応を進めているという。
また、50年以上の歴史の中でメーカーとの信頼関係を構築し、今では頼られる存在になっているという同社。
 「メーカー側から、『この事例に対してどう修理する方が良いか』など相談を受けることもあります」(柴田代表)

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幅広い顧客から信頼される同社。工場には常に整備中の車両がある
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メーカーによって異なる診断機にも、整備士全員が対応できる体制を整えている

整備技術と同時にあいさつや「報・連・相」についてもしっかり育成

 同社では、代表自らがビジネスマナー研修を実施した後、工場長、整備課長、熟練工が中心となり、新入社員を育てていくという。
 「業種柄、大きなトラックを動かしたり、車の下に入って作業をしたりすることもあります。そのため、日頃から大きな声を出して挨拶をすることや、報・連・相を徹底することで、作業時の事故をなくすことにつなげています」(入社2年目、近藤工場長)
 新入社員は並行して現場での作業を通して実務を学んでいくが、常に1台の車の整備を2名で行うのが同社のルール。毎回異なる社員と組むため、様々な先輩社員からアドバイスをもらうことができるという。
 また車の整備を行うためには自動車整備士の資格が必要となり、取得していない場合は会社が講習や受験の費用を負担。その他、メーカー主催の講習会にも積極的な参加を促し、各社で異なる機能や最新技術を理解し、社内で共有するといった取組も行っている。

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「この仕事ではコミュニケーションが重要」と語る近藤工場長(右)

食事や携帯用カイロの支給など、社員思いの 取組を実施

 社員が協力して作業を進めるということもあり、有給休暇などは事前に申請すれば、それに合わせて代表が整備計画を組んでいくという同社。
 入社6年目、検査部の鎌形部長も、「子どもの行事などで有給休暇を利用することが多いのですが、皆の協力体制もあり、スムーズに取得することができています」と語る。
 また、社員が快適に働けるような環境の整備も行い、例えば自由に食べられるレトルトカレーや白米を常備。
 「社員は家族のような存在です。食事だけではなく、寒い時期は携帯用カイロを配っています。当社は、お客様に満足いただけるサービスを提供すると同時に、社員満足も心掛けています」(柴田代表)

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「ささいなミスが大事故につながることも。常に緊張感を持って整備を行うことが重要です」(鎌形部長)

代表からのメッセージ

 パソコンが得意な人も向いている仕事ですが、何より車が好きな人なら、当社の仕事にやりがいを感じてもらえると思います。

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柴田代表

読者からひとこと

日本の物流の「かかりつけ医」 一台のトラックにつき常に2人体制で整備し、先輩社員の技術を間近で学べることが魅力的です。また、メーカーごとの講習会への積極的な参加も促しており、どんな自動車の整備もできるようにという準備と自信がうかがえました。

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大学3年生 Rさん

●第32号 (2023年2月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社板橋ヂーゼル
設立・創業年
設立年 1969年7月
資本金
1,000万円
代表者名
代表取締役 柴田 良昭
従業員数
13名(内、女性従業員数4名)
所在地
175-0091 東京都板橋区三園2-11-3
TEL
03-3930-5178
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