祖業である接着剤事業、ラベルを中心としたパッケージ事業、デザイン事業を３本の柱として日野市で事業展開している小泉商会。幅広い商材と提案力をもって、過去20年間連続で売上を伸ばし続けている。
　設立当初は、ドリンクなどのガラス瓶紙ラベル用の接着剤を販売する専業商社だった同社。時代の流れとともに、営業力と技術力、スピード感を発揮して受注案件の幅を広げてきたという。
　現在、売上高の９割を占めるパッケージ事業では、主として調味料や化粧品、洗剤など充填(じゅうてん)物のある商品のパッケージを取り扱い、シュリンクラベルやタックラベル*など幅広い種類を提供。200社以上の顧客と取引し、誰もが知るような大手メーカーとの直接取引も多い。
　また、同社のパッケージが使用されている商品は、業務用から家庭向けまで広範囲にわたる。このような背景から、景気動向に左右されないリスク分散ができているのが強みだと小泉社長は話す。
　「加えて社内にデザイナーが在籍していることで、パッケージの企画・提案から実際のデザイン、納品までワンストップでの提供が可能です。また、全国に多彩な印刷方式に対応できる協力会社がありますから、商品に最適なパッケージの提案も可能です」
　パッケージにおいて様々な素材を取り扱う同社は、環境に対する取組も積極的に行っている。取引先企業の要望に先んじて、用紙やインクなど環境保護につながるパッケージを提供。豊富な実績で培った情報網を駆使した具体的な提案によって、顧客満足を高めている。
　さらに近年では、システム会社と協業して、生産ラインを効率化することができるシステム販売事業にも着手している。これは、生産現場での人手不足など、顧客の困り事に耳を傾けることからスタートしたという。
　「このシステムの導入でヒューマンエラーを防ぎ、生産性向上を支援することができます。当社にとって新しい挑戦となる事業ですから、ゆっくりと慎重に育てていきたいと考えています」（小泉社長）

*シュリンクラベル：どんな形状にも収縮装着でき、ゴミ分別も簡単なラベル／タックラベル：裏面に糊(のり)が塗布されているシールタイプのラベル

　「プライベートが充実してこそ仕事ができる」という小泉社長の方針のもと、同社では有給休暇の積極的な取得を促進している。現在の有給休暇消化率は85％。さらに積極的な取得を呼び掛け、消化率100％を目指す。
　「有給休暇の申請も面倒な手続きがないため、誰もがプライベートを重視しながら、休暇を取ることができる職場環境です」（入社１年目、パッケージ営業部の高橋さん）
　また、女性が約半数という同社では産前産後休業・育児休業制度もしっかりと機能しており、男性社員の２カ月にわたる育児休業取得実績もある。
　同社の働き方改革のモットーは「働きづらさをなくす」ことで、社員の声に耳を傾けるよう心掛けている。年２回実施する面談では、自己評価や会社への提案などに関してシートを用いて上長と面談を行う。提案や要望にはできる範囲で対応していると言い、オフィスのレイアウト変更など、これまで複数の要望に対応してきたという。

働きやすさにもこだわる会社です！
　幅広いお客様がいるリスク分散型の事業で、一貫して対応できる体制が会社の魅力だと思いました。また、チェック項目やメンターなど新入社員の成長を支えてくれる手厚いサポートと、会社のモットーに基づいた働く環境にも好感を抱きました。