基礎を学ぶ現場研修制度などで成長できる、建築現場に不可欠なシーリング材メーカー
<3つの特徴>
●事業内容:住宅用シーリング材等の開発・製造・販売
●働く環境:気軽にコミュニケーションが取れる社風
●育成制度:新入社員研修や管理職研修など充実した制度
建物の外壁に不可欠なシーリング材や接着剤を開発・製造・販売
化学品の商社からスタートしたオート化学工業。社名のオートに込められた「AUTONOMY:自立」という基本理念のもと、自社で研究開発から製造・販売までを行う企業へと約50年間かけて変化し、成長してきた。
同社は、ゴムのように柔らかく弾力性を持つポリウレタン樹脂を使用した住宅用のシーリング材や接着剤、防水材を主力製品としており、販売先はハウスメーカーや外壁材メーカー、工務店など全国にわたる。
製品に対しては徹底したこだわりを持っていると話す小石川社長。
「建築、土木分野に欠かすことのできないシーリング材は、外壁に必要不可欠ですが、少しでも色みが違うと見た目が悪くなります。そこで当社では約300色の在庫を持ち対応しています」
それでも微妙な違いが出る場合には素材の配合などの調整を行い、外壁の色と完全にマッチングさせる。このようなこまやかな配慮が、顧客からの評価につながっている。
またシーリング材の性能の改善とともに、SDGsへの取組も進めており、環境に優しい製品の開発にも力を入れている。
シーリング材などの原料となるポリウレタン樹脂の合成を自社で手掛けていることも、同社の特徴の一つだという。
「自社で主製品の素材から製造することで、配合の自由度が高くなり、お客様の要望に細かく対応することができます」(小石川社長)
さらに、同社はこれまで建築分野のシーリング材を中心に事業展開してきたが、道路や橋といった社会インフラに使用する製品の開発を積極的に進めている。社会インフラの老朽化対策は 全国で行われているため、その高まるニーズに合わせて耐震化に適したシーリング材や防水材も手掛けている。
「これまでも土木分野に向けた製品は扱ってきましたが、より強度があり環境に優しい製品開発を目指しています」(小石川社長)
社員全員の顔が見える規模で、誰とでも気軽に意見が言い合える
アットホームな雰囲気で、誰とでも気軽にコミュニケーションを取れることが同社の最大の魅力であり、強みとなっている。
同社の会社説明会に参加したときの感覚は間違っていなかったと話すのは入社3年目、営業本部の石澤さん。
「会社の雰囲気や人間関係を重視して就職活動をしていましたが、会社説明会や工場見学で、この会社なら気持ち良く働けると感じました」
また、勤務時間を1~2時間前後にずらせる時差出勤やテレワークなど、自分に合った働き方ができる環境を整えている。入社9年目、営業本部の谷川主任も時差出勤を利用している。
「定時の9時よりも早い時間に出勤して早めに退勤しています。電車も空いていますし、朝のオフィスは静かで仕事に集中できて効率的です」
その他、数年前からペーパーレス化やウェブ会議の導入などにも取り組んでおり、社員の残業時間の削減に努めているという。
さらに、社員からの意見や要望をしっかりと検討して具体化する態勢が整っており、同社には、社員のことを第一に考える風土が根付いている。
充実した研修制度、資格取得支援制度など学ぶ体制を整備
入社後は、外部機関でのマナー研修を経て、業務の一連の流れを学ぶため、全員が約半年間、土浦工場の研究開発、製造部門などで現場研修に参加する。さらに、年次に応じて、リーダー研修や管理職研修などで学び、キャリアを歩んでいくことができる。
また、業務に必要な資格取得を奨励・支援する制度があり、多くの社員が活用。資格取得のための講習受講料や受検費用は、全て会社が負担する。
「私は、入社後2年間は研究職で、そのときに危険物取扱者とシーリング技術管理士の資格を取得しました。営業に異動した今は、資格を持っていることでお客様からの信頼につながっています。今後は、接着管理士の取得を目指しています」(谷川主任)
その他、2年に1回研究発表会を実施。社員と関連会社の関係者が総勢100名以上集まり、社員一人ひとりが各々の発想で意見を交換できる場になっている。発表会で出たアイデアが新製品に結び付くケースもあるという。
当社の自己PR
研修では本社だけでなく工場で働く先輩たちともコミュニケーションが取れ、和気あいあいとした雰囲気で本当に楽しかったです。また社会人になってゴルフを始めたのですが、残業がほとんどないので退社後に練習場に行って腕を磨いています。責任ある仕事を任せてもらえ、若手でも挑戦できる環境で、日々充実しています。(石澤さん)
●第28号 (2022年2月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。