足元から暮らしを支えるシューパーツメーカー。 自社製品への愛着も強く靴を一足作る研修も
<カイシャの特徴>
●事業内容: シューパーツをワンストップで提供
●仕事のやりがい:自分のアイデアが実現できる環境
●育成制度:製造体験の研修で専門知識も向上
●働く環境:男女ともに育休取得実績あり
シューパーツやインソールの企画・開発・製造・販売を自社で一貫して行う
美しいフォルムの保持と快適な履き心地を手助けするシューパーツ事業で90年近い歴史がある村井。国内靴メーカーの半数以上が同社の製品を採用しているといい、レディースの革靴を中心にアパレルブランドのシューズやバレエのトゥシューズ、スポーツブランドのスパイク、強度が求められる安全靴と対象となるジャンルは幅広い。
同社の特徴は、製品の企画・開発から製造・販売まで自社で担う一貫体制を取っていること。また、生産に必要な機械を自社開発することで、製品は高いオリジナル性が保たれている。
最近、同社が力を入れているのがオリジナルのフットケア製品の開発。普段から自分に合った靴を履き、フットケアをしてもらうことで「人々の暮らしを豊かにする」ことを目指し、特にインソールの製造・販売を強化している。
「長年手掛けてきた靴の部品は、メーカー向けの製品です。インソールを一般消費者向けに販売するようになってから、より世の中の役に立っていることを社員たちも実感できるようになりました」(村井社長)
消費者との接点を作るために、本社の1階にはカフェを併設。コーヒーを飲みにきた顧客がインソールを試したり、足型測定を体験した上で、インソールを購入できるほか、足にまつわるセミナーやイベントを開催するなど、同社の情報発信の貴重なスペースとなっている。

自分のアイデアを尊重してくれる環境が、大きなやりがいを生み出す
同社では「自分の頭で考え実行する」というプロセスを誰もが大切にしていることもあり、社員自らのアイデアを仕事に生かせる機会が多い。
「私は自社ECサイトの運営を担当しています。コンテンツとして、自分でコラムも書いているのですが、工夫して完成させた記事が売上げにつながったときはやりがいを感じます。また、リピーターのお客様がお子様の分も購入されるようになり、年々サイズアップしているのを見ると、当社の製品がお客様の生活の一部になっていることを実感できます」(入社7年目、営業部フットケアグループの田中さん)
また、採用活動や広報活動を担当している入社7年目、管理部総務グループの長田さんは、自分で仕事のやり方を工夫できる面白さがあるという。
「会社説明会で今回は伝え方を変えてみようとか、社内の広報誌でSDGsと自社の事業を絡めて紹介してみようとか、自分で考えて工夫でき、周りからもポジティブなアドバイスをもらえることがやりがいにつながっています」

全部署の業務を体験し「足と靴の専門家」へ。製品開発にも携われる
新人研修では約2カ月で工場を含む全部署を回り、社内の業務を一通り体験するほか、靴メーカーの工場見学や一足の靴を作る体験も行う。この経験によって専門知識が身に付き、部署間のつながりも理解することができるという。また、研修を通して各現場と顔なじみになることで、配属後も他部署の社員と円滑なコミュニケーションが図れるという。
「入社時、私は足や靴についてよく知りませんでしたが、研修で業務に必要な知識を身に付けることができました。誰かの暮らしを少しでも良くしたいという思いがある方なら成長できると思います」(長田さん)
また、月に1回開催される新製品開発会議では、ゴルフが趣味の社員がゴルフシューズのインソールを企画・プレゼンし、後にデザインに関する賞を受賞する製品を生み出したという。同社には誰もが製品開発に関わるチャンスがあり、入社から1年間は上司が定期的に面談しフォローしてくれる環境も整備している。

育児と仕事を両立できる環境。社員割引を使い4割引で自社製品を購入できる
女性の働きやすさやライフ・ワーク・バランス実現のため残業を減らし、有給休暇を取りやすくする制度を整えてきた同社。 男女とも育児休業の取得実績があり、短時間勤務制度は子どもが小学校入学まで利用できる。また仕事で必要な資格取得のための費用は会社が全額負担している。
同社では社員割引を利用し、自社製品を4割引で購入することが可能。立ち仕事の多い工場勤務の従業員たちに好評で、自ら購入し、毎日使用しているという。

社長からのメッセージ
自分が興味のあること、好きなことを見付けてほしいです。それが仕事と重なれば諦めずに頑張れると思います。

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●第39号 (2024年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。