OJTと勉強会でエンジニアを育成。独自の「すり合わせ」技術で快適な暮らしを支える
<3つの特徴>
●人々の快適な暮らしを舞台裏で支え続ける
●文系出身の社員も技術者として多数活躍中
●メンター制度を導入し、新入社員をフォロー
ニーズが高まる2分野で活躍するエンジニア集団
高度な技術力で、人々の快適で便利な暮らしを支えることを目指すイクス。オフィスビルなどの空調自動制御システムを手掛ける「シェアードシステムサービス事業」とスマートフォンなどに使われる有機ELパネルなどの高精細なディスプレイ開発を行う「ディスプレイソリューション事業」の2つの事業を主軸にしている。
同社の強みは「すり合わせ」技術にあると、井本社長は力を込める。
「当社にとって『すり合わせ』とは、1+1を3や4以上にするために、個々の技術を上手く結集させ、相乗効果を高めていく独自の技術概念です。技術者一人ひとりが専門性を磨き、それらを組織の知見とすり合わせることで、オンリーワンの技術へ昇華させています」
技術開発や制御、メンテナンスのいずれのフェーズにおいても機械任せではなく、機械をどう最適に操るのかが重要だと話す井本社長。技術者それぞれのノウハウと経験が不可欠だという。
「当社では、互いが持つ知識・技術の共有に力を入れており、社員同士がコミュニケーションを図れる機会を豊富に設けています。今後もさらなる技術力向上を目指していきます」(井本社長)
シェアードシステムサービス事業では、オフィスビルのほか、ショッピングセンター、病院、展示会場などの空調自動制御システムの施工・運用・メンテナンスをトータルに手掛けている。
一方のディスプレイソリューション事業では、有機ELパネルのムラ補正や画像処理の特許技術を駆使して、テレビやスマートフォン、タブレットなどのディスプレイに関わる開発に臨んでいる。
「密閉空間にフレッシュな空気を絶え間なく循環させる空調自動制御の技術は、ウイルス対策という点からも注目されています。また、ディスプレイ領域では高精細化に拍車が掛かり、当社固有の補正技術がメーカー各社から求められています」
井本社長はそうしたニーズの高まりに「すり合わせ」の技術力で応えていきたいと意欲を見せる。
勉強会や資格取得支援で技術を磨く
未経験者も採用している同社では、入社後1カ月間、同社の関連会社が運営するスクールで自動制御の仕組みについて基礎から学ぶ。その後は、配属先で先輩に同行して実務を習得していく。並行して月2回、新入社員が集まって勉強会を開き、グループワークやディスカッションを行うという。
「エンジニアの半数が文系出身です。現場で実践を積み、勉強会で知識を共有することで、一から技術とノウハウを習得できます」と話すのは、入社11年目、シェアードシステムサービス事業本部、人材開発部の溝田部長。
また、入社1年目、同事業本部で空調設備のメンテナンスを担う河村さんは、自らの成長過程をこう説明する。
「先輩から施設ごとに異なる機器の扱い方やオペレーションを学び、勉強会では、同期の仲間と制御や配線などについて調べて発表し合い、お互いに鍛錬してきました」
河村さんは現在、第二種電気工事士の資格取得に向けた社内勉強会にも参加しているという。取得に掛かる書籍代や受検費は会社から支給されるのでモチベーションが上がると、笑顔を見せる。
さらに、社員が技術習得に力を注ぎ込める環境を整える同社では、「イクスアワード」と題した表彰制度を設け、年2回、各部門で会社にひときわ貢献した社員を表彰している。
「社員たちがたくましく成長する姿を見るのは何よりの喜びです」(井本社長)
働く環境を整え、ライフ・ ワーク・バランスも充実
同社ではライフ・ワーク・バランスの充実にも力を入れている。男女ともに育児休業の取得実績があり、男性社員が育児のための短時間勤務制度を活用した例もある。
また、2020年4月からメンター制度を導入し、部署の異なる先輩社員が新入社員の相談役を務めている。
「上司への接し方から休日の過ごし方までアドバイスをもらえて、職場や社会人生活にスムーズに慣れることができました」(河村さん)
社長からメッセージ
成長に欠かせないのは誠実さと粘り強さ 当社では将来性の高い技術を一から学び、確かな技術力を磨くことで、将来のキャリアを切り開くことができます。自動制御の技術を追求することもできますし、ディスプレイソリューション部門へキャリアチェンジし、技術者としての幅を広げることも可能です。そうした技術者としての成長に欠かせないのは、コツコツと誠実に仕事に向き合う姿勢と、最後までやり切る粘り強さです。器用でなくても構いません。ひたむきに技術と経験を積み重ねていく誠実さと継続力を持った人をお待ちしています。
●第24号 (2021年3月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。