海洋工事から日本の物流の可能性を広げる仕事。海の現場で学び10年かけてプロフェッショナルに
＜カイシャの特徴＞
●事業内容：東京湾で海洋に特化した土木工事
●仕事のやりがい：自分の担当した工事が形に残る
●働く環境：クラブ活動など社内交流が盛ん
●育成制度：現場で学び10年かけて熟練者に
海洋土木工事に特化。自社所有の作業船と培ったノウハウで海運の最前線を支える
東京湾を中心に、海洋に特化した土木工事をなりわいとしている海洋技術建設。船が入ってくる港湾や桟橋の建設・改修など、沿岸部でよく目にするクレーン等を使った大掛かりな土木工事を手掛けている。同社の強みは、他社ではリースで調達することが多いクレーン船などの作業船を自社で所有していること。工期の設定に柔軟に対応できるのはもちろん、自社のノウハウをフル活用できるため工事の品質も上がるという。
「輸送コストを削減するため、世界中の造船会社がコンテナ船の大型化を競っています。巨大なコンテナ船のサイズに合わせて、航路の水深を深くする工事や岸壁を延長する工事が必要ですし、運搬用に新たに桟橋をかけることもあります。陸上輸送はスペースに限界がありますが、海はまだまだ自由度が高い。私たちが行っているのは、日本の物流の可能性を広げる仕事なのだという気持ちで工事を手掛けています」（水岡常務）
担当した工事が目に見える形で残る仕事。若手社員の成長もやりがいに
同社で働くやりがいは、自分が工事を担当した建設物が目に見える形で残ることだと話すのは、入社８年目、工事部の井上主任。
「工事が終わり、機械を全て撤去してきれいな状態に仕上がったときはとても感動しますし、地図アプリに担当した現場が出てくると嬉しいものです。また、一緒になった職人さんから次の現場でもまた呼んでよと声を掛けられると、働きやすい現場にできたんだなとホッとします」
また、入社27年目、工事部の足立次長は、若手社員の成長に喜びを感じるという。
「私たちは日本の物流の最前線を作る工事をしています。毎日の仕事が、社会貢献につながっていることを実感できます。また、私は採用活動も担当しているので、新入社員が成長して、人に頼られるようになるのを見ると感動します。若手の成長が嬉しいです」
閑散期にしっかりと有給休暇を取得。社内交流が盛んで、海を感じながら働ける職場
公共工事を手掛けることが多い同社では、繁閑がはっきりしており、工事の繁忙期を避ければ有給休暇が取りやすい。夏季休暇や年末年始、ゴールデンウイークと組み合わせ、大型連休にして旅行に行く社員も多いという。また、有給の生理休暇もあり、女性特有の体調不良時に有給休暇の日数を減らすことなく休むことができる。
「生理休暇を気軽に取れるのは女性としてありがたいです。当日の申請も可能なので、安心して働いています」（入社４年目、管理部の宮澤副主任）
また、クラブ活動も盛んで、特にフットサルチームは長い歴史がある。
「社内の半分以上に当たる約15人がフットサルチームに所属しており、取引先やパートナー企業と試合をしています。社員同士はもちろん外部の仲間との貴重な交流の場です」（足立次長）
さらに、同社の働く環境は「海ならでは」という場面が多い。小型船舶を操縦して行くこともあり、非日常を感じられる気持ち良い瞬間だという。
現場を重ね10年かけてプロフェッショナルに。資格取得支援も充実
同社に入社した新卒社員は、１日程度座学で社会人としての基礎を学んだ後、先輩社員の指導のもと現場で徐々に仕事を覚えていく。海洋土木という専門的な領域のため、海のある現場でしか学べないことが多いという。約10年かけ、仕事の全領域をカバーすることを目指していく。
「新人時代は、足立次長に付いて仕事を覚えました。１年目は現場での人間関係の構築方法やコミュニケーションの取り方を重点的に学びました。現場代理人としての実務に触れたのは２年目以降です。また、現場での業務と合わせてこれまで10程度の資格を取得しました」（井上主任）
安全衛生責任者をはじめ、土木施工管理技士など、仕事をする上で必要な資格は非常に多い。ただ、同社の仕事は業務の幅が広いこともあり、実務に従事することが資格取得に必要な知識の習得につながるという。なお、資格取得に要する費用は会社が負担し、合格者には資格取得報奨金が支給される資格もある。
常務からのメッセージ
自分から興味を持って動ける人は成長も早いです。そんな人には、手掛ける仕事が社会に貢献していると実感できる毎日を送ってほしいです。
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●第43号 (2025年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。