「自動車教習はサービス業」の発想で人の成長を応援し、自らも成長できる仕事
<カイシャの特徴>
●事業内容:免許取得を思い出に。年間利用者数は、都内教習所トップクラス
●育成制度:ブラザーシスター制度やグループ制で、先輩が新人をフォロー
●働く環境:社員の約半数が女性。男性社員の育児休業取得者も複数在籍
幅広いサービスを提供し、利用者に選ばれる自動車教習所を目指す
武蔵境自動車教習所は、最寄り駅から徒歩約5分という好立地にあり、多くの教習生を集めている。この人気の理由は通いやすさだけでなく、徹底した顧客サービスにあるという。
「当社の経営理念は『共尊共栄』です。今から30年ほど前、自分たちの仕事を『教育業』ではなく『サービス業』と再定義して、お客様に満足してもらえる教習所を目指してきました。その結果、2021年度には都内で利用者数トップの実績*を残すことができました」(入社13年目、人財開発部の山上課長)
自動車教習所は運転技術等を学ぶ教育施設だが、同社では一方的に指導するのではなく、教習生に寄り添い、個々人に確実に上達を実感してもらえるような指導を行っている。
さらに、無料託児所や、教習の空き時間に無料で利用できるネイルサロンなど、教習生が楽しく通いやすくなるようなサービスを打ち出してきた。こうした発想は、社員一人ひとりが教習生を「お客様」として捉え、何を求めているのかを模索して生まれたものばかり。結果として教習生の満足度も高くなり、利用者数の増加につながっている。
その一方、自動車教習所は基本的にリピーターを作ることのできないビジネスで、少子化や若者の車離れなど、課題があるのも事実。
「だからこそ、サービス業としての姿勢が一層大切なのです。今いるお客様に最大の満足を体験してもらい、その満足が新しいお客様を呼べるような好循環を目指しています」(山上課長)
ペーパードライバーや高齢者向けのコースも教習生が増えているが、コロナ禍以降は、公共交通を避けたいという人や、時間に余裕ができたという人が増加し、結果として教習生は増加し続けているという。
また、24時間好きな時間に自宅で学科教習を受けられるオンライン学科も既に導入している。このように、同社は社会の状況や教習生のニーズに耳を傾け、応えて続けている。
*東京指定自動車教習所協会調べ
部署ごとに先輩社員が新入社員をフォローし 経験を積み重ねる
同社に入社すると、インストラクター、受付、営業といった各職種に配属される。基本的なビジネスマナーなどを研修で身に付けた後、OJTで配属先の上長から指導を受け、少しずつ業務を覚えていく。またブラザーシスター制度として先輩社員が教育担当に付き、新人をフォローしていく。
「当社には約100名のインストラクターが所属しており、10個のグループを作っています。そのグループごとに決められたお客様を担当します。これはお客様の状況を密に把握できるようにという配慮から生まれたシステムですが、新人インストラクターの育成にも役立っています」(入社16年目、教務課の中村課長)
また、若手に積極的に活躍の場を与え、経験値を高める点も同社の人材育成の特徴。中村課長は、入社4年目でグループリーダーを担当したという。
その他、年に3回、管理職と全社員が面談を行い「お客様の満足度をこの数値まで上げる」など目標を設定している。この面談では、今後のキャリアパスについても話し合い、個々に相談ができるという。
女性社員が約半数。誰もが活躍できる環境が整った職場
同社は、インストラクター、受付、営業など、あらゆる部署で女性が活躍している。育児休業からの復職率も高く、山上課長も産前産後休業・育児休業を取得して復帰した一人。男性社員の育児休業実績も8名程度あり、半年間取得した男性もいるという。
また、介護休業の取得実績もあり、家庭の事情で一時的に雇用形態を変えた後に再び正社員に戻るなど、本人の事情に合わせ柔軟に対応している。
「自分が結婚したときには、会社から結婚祝金をもらいました。男女問わず長く働くための環境が整う、社員思いの会社だと思います」(入社2年目、インストラクターの新井さん)
さらに、職場や教習所の改善案を気軽に申請できる「イノベーションカード」では社員から数々のアイデアが寄せられ、快適に働くための物品購入や、教習生へのバースデーカード贈呈といった形になっているという。この他、出勤日に200円の昼食補助、インストラクターには管理車輌の洗車や給油を行うと「愛車手当」が出るなど、社員のための様々な制度を導入している。
読者からひとこと
教えるプロたちによる手厚いサポート! 同社の自動車教習所にはいろいろなサービスがあるので、教習に行くのが楽しくなりそうです。また、ブラザーシスター制度も良い制度だと感じました。「自分の先輩」といえるような存在が近くにいてくれれば心強く、安心感が違います。
採用担当からのメッセージ
「誰かの役に立ちたい、喜んでもらいたい」という思いがある人にとは、きっとやりがいを感じてもらえる職場です
●第29号 (2022年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。