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日昭電気株式会社

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電気工事を軸に、多角経営を実現。社内委員会の立ち上げで業務効率化も推進

電気工事を軸に、多角経営を実現。社内委員会の立ち上げで業務効率化も推進

<3つの特徴>

●景気に左右されにくい多角経営を実践
●クラウド化、ペーパーレス化で業務効率アップ
●OJTを通して技術者の基本スキルを習得

太陽光発電事業など 積極的に多角化を図る

 1947年設立の日昭電気は、主に大規模工場の電気工事を手掛け、技術と信頼を培ってきた。大手メーカーの元請けとして多くの案件に携わる一方で、電気工事会社や配電盤メーカーなど3社を企業買収し、ビルやマンションの新築工事にも領域を広げてきた。
 電気工事を軸に、盤石な事業基盤を築いてきた同社だが、現状に甘んじることなく、事業の多角化にも積極的に取り組み、柔軟な変化と成長を遂げている。
 その一つが、自社で所有・運用する敷地面積ドーム球場8個分のメガソーラー発電所。この太陽光発電事業のほか、工場などの電力監視システム事業、飲料メーカー工場でラベルを貼り付けるラベラー機器の設計・製造・据付け、照明器具のインターネット通販、不動産事業と、複数の事業を展開する。
 「当社では、20年以上前から多角経営に取り組んできました。複数の売上基盤を持つことで、景気に左右されにくくなり、経営の安定が図られています」と池田副社長は同社の特徴を語る。
 同社の経営戦略には、「会社の繁栄を招来し社員の生活向上を計る」という理念が貫かれている。例えば、電気工事会社や配電盤メーカーなど3社のM&Aは、新築ビルやマンションへ工事領域を広げることで、若手技術者たちが電気設備の基礎を学ぶ機会を増やし、技術習得を後押しする意図があったという。また、太陽光発電事業では、発電所の施工からメンテナンスまで自社で一貫して手掛けることで、売電による安定収益を確保するとともに、定年後に再雇用で働くベテラン技術者の活躍の場にもなっている。
 「約10年前から新卒採用を継続してきたことで、今では全社の3割を20代社員が占めています。彼らが将来にわたって技術・生活を向上し続けられるように、さらに、変化に強い会社を目指します」(池田副社長)

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電気工事事業の売上の60%が元請け案件という強固な顧客基盤のもと、事業の多角化を推進している

IT技術などの活用で 働き方の改革を推進

 同社では、2017年から組織横断型の「働き方改革委員会」をスタート。「ワークフロー改善」「現場業務改善」「IT技術活用」の3テーマで業務を見直してきた。
 スマートフォンやタブレットの貸与、勤務表のクラウド化、画像共有アプリやクラウドストレージの導入など、委員会を起点に業務効率化の仕組みを迅速に取り入れている。
 入社2年目、工事部の水野さんは、「現場では設計図をタブレットで確認し、工事進捗を報告する画像もアプリで簡単にアップできます。ペーパーレスで効率良く仕事を進められます」と、IT技術をフル活用している。
 入社11年目、工事部の城野係長は、「プライベートと働く時間のバランスが取れるようになって、子どもたちと過ごす時間が増えました。休日には、家族でキャンプなどに出掛けています」と委員会の効果を語る。
 同社では、その他にも社員が無理なく生活基盤を整えられるよう、23区内に社員寮も用意。月3~4万円の家賃を補助し、生活をサポートしているという。

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現場で検電中の水野さん。「電気工事を『なりたい職業』にランクインさせられるくらい頑張りたいです」と話す

豊富な外部研修で 資格取得も徹底フォロー

 工事部に配属された新入社員は、ビジネスマナーや電気工事の基礎研修を経て、4、5カ所の現場を2週間ごとにローテーションし、それぞれの現場の特徴や仕事の進め方を学ぶ。その後、先輩のアシスタントとして現場に入り、施工管理の技術を身に付けていく。
 水野さんは、城野係長の指導を受けながら、新築マンションの電気工事を担当。「新築の現場では、準備から仕上げまで工程ごとに必要な知識・技術をトータルに学べます」と話す。
 城野係長も「新築マンションでは各階で同様の工事を積み重ねていくので、技術を確実なものにすることができます」と、新入社員が新築案件を経験する利点を話す。
 同社ではこうしたOJT以外に、外部機関の約300講座あるビジネス研修を自由に受講でき、資格取得に向けた勉強会も開催している。
 水野さんは、「勤務時間内に資格取得のための自習時間も設けてくれて、今は1級電気工事施工管理技士の取得を目指しています」と目を輝かせる。

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進捗状況を確認する城野係長。働き方改革委員会の活動によって施工管理業務のIT化も進み、効率が上がっている

副社長からメッセージ

主体性を持って変化を楽しもう 当社は、社員が主体的にお客様や協力会社様とコミュニケーションを図り、持てる技術を発揮してきたことで、電気工事会社として高い評価を得てきました。一方、時代に合わせて変化することも大事で、現在は第二創業期ともいえるほど、新しい変化に積極的に取り組んでいます。「主体性」と「新しい変化」を楽しみ、かつ「新しいコト」をどんどん提案してくれる人と一緒に働きたいと考えています。若い人の意欲的な姿勢に刺激されて、既存の社員たちもさらに成長できる。そんな相乗効果を期待しています。

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「より良い会社づくりに一緒に挑戦しましょう!」池田副社長
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部署や役職の垣根がなく、打合せ中にも活発な意見が飛び交うフランクな職場。気さくな社風に引かれて入社を決めた社員が多いという

●第24号 (2021年3月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
日昭電気株式会社
設立・創業年
設立 1947年1月
資本金
9,900万円
代表者名
代表取締役社長 池田 秀基
従業員数
95名(内、女性従業員数11名)
所在地
107-0061 東京都港区北青山2-7-9
TEL
03-3402-7151