手厚い技術研修でゼロから知識を蓄え、 防災・減災とIT技術を結び付ける
<3つの特徴>
●緊急地震速報通知アプリ開発のパイオニア
●基礎技術研修とOJTで成長を促す
●男性も育児休業を取得しやすい風土
緊急地震速報を初めて実用化 迅速な改良でより便利に進化
防災・減災への関心度が高まる現在、備えのために防災関連のアプリを活用する人も多い。そんなスマートフォン用の緊急地震速報通知アプリの開発をいち早く手掛け、日本で最初に実用化させたアールシーソリューション。
同社オリジナルの緊急地震速報通知アプリ「ゆれくるコール」は、2010年から現在までに600万ダウンロードを達成。緊急地震速報を身近にした自負があると栗山代表は胸を張る。
「緊急地震速報は絶えず改良していく必要があります。企画・開発からサーバ構築までの工程を全て社内で行い、利用者から寄せられた声を迅速に反映しています」
機能の進化は目覚ましく、地震発生を瞬時に知らせるとともに、大きな揺れが到達するまでの時間をカウントダウンで表示。自分の安否を記録できる機能や地震発生時の対処法を示したイラスト解説を加えるなど、利用者の安心・安全に応えてきた。
また、同社は観光庁監修による災害情報通知アプリ「safety tips」などを実用化している。
「ゆれくるコール」を含め、これらのアプリの利用者に情報を伝達する上で重要になる機能が「プッシュ通知」。同社では、専用サーバを設け、独自の高速プッシュ通知システムを開発。多くの利用者にリアルタイムの情報を速く確実に送ることができると評価を受けている。
また、時代に合わせた新たなアプリケーションの開発にも余念がない。
「しばらくは新型コロナウイルスとの共存を余儀なくされ、災害時の避難もこれまでどおりとはいかないでしょう。避難所の密状況も踏まえた情報を閲覧できるなど、新たな機能を備えた防災アプリをリリースする予定です」(栗山代表)
技術研修で基礎から学び 未経験者からSEに成長
未経験者を一人前のエンジニアへと育成する研修制度も充実している。入社すると、まずは2カ月間にわたる研修で、技術者としての基礎を集中的に学ぶ。
「防災・減災に関わる仕事を志して入社しました。プログラミングなどの知識はほとんどありませんでしたが、基礎研修はもちろん、OJTでも丁寧に教えてもらえたので、スムーズに仕事を覚えることができました」と語るのは、入社3年目、技術部の田代さん。
現在ではプログラム作成のほか、アプリケーションの企画やデザイナーへのディレクションなど、開発チームの一員として活躍している。
また、同社では資格取得も奨励しており、取得者には毎月、資格手当が支払われる。田代さんも、入社1年目でIT技術者の基礎知識を問う基本情報技術者の資格を取得した。
「当社にとって、何より大切なのが確かな技術。社員一人ひとりの技術力を高めるためにも、基本情報技術者や応用情報技術者といった資格取得を奨励しています」(栗山代表)
男性も子育てしやすい環境 テレワークの定着も視野に
同社では、残業=コストという認識を持って社員一人ひとりが早帰りを目指し、開発チームのメンバー同士が仕事をフォローし合う風土があるという。
また、社員の子育てと仕事の両立も積極的にサポート。産前産後休業や育児休業も取得しやすい環境で、2人目、3人目の出産後に復帰し子育て中という社員や、男性の育児休業取得者もいる。
2019年に男性社員で初めて育児休業を取得したのが、入社10年目、技術部でアプリケーションの開発チームを率いる萩本主任。
「チームメンバーの協力で、仕事に支障なく3カ月間の育児休業を取得できました。妻の育児をサポートすることもできましたし、子どもとじっくり向き合うことができ、充実した時間を過ごせました」
栗山代表によると、働きやすい環境づくりとして、今後、テレワークも積極的に導入していく計画だという。
「新型コロナウイルス感染予防対策としてテレワークを試験的に導入したところ、通勤時間の削減などにより業務を効率的に行えるという社員の意見が多く、今後、正式に制度化する予定です」
代表からメッセージ
防災・減災の意識が高い人と働きたい 当社はエンジニアで成り立っている企業ですから、IT系の知識や技術はもちろん必要になりますが、研修で習得できるので、入社条件としてそれほど重要視していません。それよりも、論理的思考力やコミュニケーション力、協調性、向上心といったエンジニアとして成長していく上での人間性を大切にしています。加えて、当社の業務の性質上、防災・減災への意識が高い人を求めています。就職活動は多くの企業を見る絶好のチャンス。たくさんの企業を見て、自分に最も適した企業を見付けてほしいと思います。
●第21号 (2020年8月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。