社員の目標実現を支援し、プラスチックの溶着・溶断技術で日本のものづくりを支える
<3つの特徴>
●超音波溶着機で国内トップシェア
●大学院への社会人入学の奨学金制度あり
●仕事もプライベートも尊重する社風
多くの業界で活用される 超音波溶着機のパイオニア
精電舎電子工業は、1961年にプラスチックを瞬時に溶着する世界初の「超音波溶着機」を発表して以来、超音波を利用した溶着・溶断機器の開発・製造・販売で着実に業績を伸ばしてきた。
最近では、技術を応用して開発した、食材や食品の硬軟を問わずきれいにカットする「小型超音波フードカッター」の需要が高くなってきていると、松岸社長は同社の強みを語る。
「ケーキなど軟らかいものを型崩れせず美しくカットする一方、カボチャなど硬いものもきれいに簡単にカットできます。当社製品は日本の多くの製造業で導入されています」
さらに、同社が真価を発揮するのは溶着技術。プラスチックを瞬時に溶かして着ける「超音波溶着機」は、自動車部品や家電製品をはじめ、食品パッケージ、マスクや紙おむつといった衛生用品まで広く活用されている。
「超音波溶着機の国内シェア1位を誇ります」(松岸社長)
同社では、超音波による溶着の技術をほかにも生かせないかと、試行錯誤の末、コンピュータの高速情報処理の鍵を握るとされる高密度基板の製造装置を開発した。
基盤に高密度な配線をしようとすると、配線同士が密接することによって電気的に短絡が起こる。ここで同社の溶着技術を駆使することで、配線を重ねても短絡が起こらない基板を作ることができるという。この技術により、基板上に多くの回路を配線することができるため、最短距離で情報が伝わり、容量の大きなスーパーコンピュータにも活用できるという。
「世界でも当社でしか実用化できていない技術です。今後の需要も期待できるため、さらに技術に磨きをかけていきたいと考えています」(松岸社長)
社員のチャレンジを推奨し 大学院進学や資格取得を支援
同社では、入社後約3カ月間を掛けて、技術・営業の各部署を回り、仕事の基礎と流れを身に付けられるような研修態勢を整えている。
また、入社してからでもしっかりと専門知識を学べることを実証しているのが、大学院への社会人入学を対象とした奨学金制度。
「すぐに業務に生かせなくても、幅広い知識を身に付けてもらいたい。その思いから、社員のやりたいことは積極的にサポートしていく方針です」(松岸社長)
入社4年目、開発技術グループに所属する上平さんも奨学金制度で大学院に通う一人。
「開発に役立つかと、マーケティングを専攻しています。多いときは週3日ほど、業務終了後に通っています。新しいことを学ぶのは楽しいですね」
その他、資格の取得支援はもちろんのこと、職業訓練校の在職者向け講習への参加や、大学研究室・各種研究会への派遣、海外展示会視察についても、費用の支援などを行っている。
部署内でフォローし合い 残業の削減に尽力する
同社では女性社員の活躍に寄せる期待も大きく、産前産後休業や育児休業取得後の復帰率は100%近く、男性の育児休業取得実績もあるという。
また、残業時間の削減にも積極的に取り組み、水曜日と金曜日の週2日はノー残業デー。パソコンは終業時刻になると自動的に電源が落ちるシステムを導入しているため、事前申告がないと残業ができない仕組みだ。
入社2年目、製造技術グループで超音波溶着機の検査や調整を担当する後坊さんは、こうした取組による働きやすさを実感していると笑顔で話す。
「忙しいときには、ほかのメンバーがフォローに入ってくれるため、残業はほとんどありません。18時台には帰宅できるおかげでプライベートも充実しています」
同社は離職率も低く、ビジネス誌の「成長力があって居心地も良い会社ランキング」に掲載されたこともあるという。
「仕事は就業時間内に効率良く終わらせ、プライベートな時間を大事にしてもらいたいです。今後も社員がのびのびと働ける会社づくりを目指していきたいと考えています」(松岸社長)
社長からメッセージ
夢を持つ人とともに働きたい
自然科学を応用したものづくりに興味がある方には、ぜひ当社を知っていただきたいと思います。はじめから高度な知識は必要なく、例えば中学校の理科の基礎知識があれば、実務を通して成長することができるような環境です。私たちが何より大切にしているのは、夢を持つこと。夢を持つことが、新しいものを作り続ける原動力になるからです。仕事においてもプライベートにおいても、目標の実現に向けて努力できる人を求めています。これから就職活動をする方は、夢を見付け、実現に向けて着実に歩んでほしいと願っています。
●第22号 (2020年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。