東京カイシャハッケン伝!

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株式会社Study Valley

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若者の「探究学習」をITで支援しながら 自身の仕事への取り組み方も探究し続ける

若者の「探究学習」をITで支援しながら 自身の仕事への取り組み方も探究し続ける

<カイシャの特徴>
●事業内容:高校の必修科目である「探究学習」をITを駆使してサポート
●働く環境:テレワークと出社のハイブリットな働き方を自身で選択可能
●育成制度:何が分からないかを明確にし、毎週の勉強会でスキルアップ

今後の社会に求められる 「探究学習」を支援し、 生きる力を養成する

 2022年度、学習指導要領の改訂で高等学校の「総合的な学習の時間」が、「総合的な探究の時間」に変わった。その目的は、ある課題の探究を通じて問題を解決しながら、自分自身の在り方を見つめ、将来どのように社会に貢献していくかを考えることにある。
 「教育業界における課題をテクノロジーを駆使して解決し、より良い日本を創ること」をモットーに、2020年に設立されたStudy Valleyが目指しているのは、この探究学習を支援し、より良い未来を作ることだという。
 「具体的には、『TimeTact』というプラットフォームを使って、課題の配信や解決レポートの提出など、先生と生徒の学習情報交換をタイムリーに行います。また、レポート等を企業の方にも評価してもらえるといった仕組みをベースに、それぞれの先生や学校の考えや要望に合った学習テーマで構築・推進しています」(田中代表)
 現在、全国で約9万人の高校生が同社の「TimeTact」を活用している。今後は小・中学生向けの展開も視野に入れ、2年以内に100万人の利用を目指しているという。
 その他、同社では経済産業省が STEAM教育*の推進のためにスタートした新プロジェクト「STEAMライブラリー」のシステム開発・運営も受託。プロジェクトを3年連続で受託しており、同社の企画力・技術力の高さを現している。
 同社の製品「TimeTact」は、学校内の利用だけにとどまらない展開を見せている。例えば、同社では、宮崎県庁・地元テレビ局と事業提携し、地域の企業が抱える「活きた課題」を高校生たちに共有している。「TimeTact」というICT教材だけでなく、地域の課題も提供する仕組みによって、社会に開かれた学びの実現を目指している。
 さらに、今後は大学のA.O入試での評価に「探究学習」を活用する仕組みも考えている。また、就職活動中の若者や、社会人向けの「探究学習」のアイデアも形になりつつあるという。同社の探究は、とどまることを知らない。
 「子どもたちが学校で自ら課題を見つけ、解決していくスキルを身に付けている時代です。社会人の先輩たちにも必要不可欠な存在となるでしょう」(田中代表)

*STEAM教育:Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術等)、Mathematics(数学)の頭文字を組み合わせたもの。子どもを今後のIT社会に順応した競争力のある人材に育てていくための教育概念。

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先生・生徒・保護者がTimely にContactする「TimeTact」は全国で展開

風通しの良い社風の中、一人ひとりが効率的に自身の働き方を設計する

 若手も新しいことに積極的にチャレンジできる同社では、3カ月に1度「Will Can Mustシート」を用いて代表と面談を行っている。若手社員を中心に3年後どうなっていたいかを考え、そこに到達するためには何が必要かを逆算することで、今何をすべきかが見え、仕事へのモチベーションがアップしていく。
 「将来、自分がどうなりたいかを真剣に考えることで、今やるべきことが明確になり、仕事への意識も変わりました。また、エンジニアの先輩方にお客様の意見をフィードバックしたり、技術的な提案をもらったりと当社は社内の交流も活発です」(入社1年目、営業部の奥中さん)
 さらに、同社では1週間単位でスケジュールを提出した上で、テレワークと出社のハイブリットな働き方も可能となっている。
 「集中して開発したいときは在宅勤務、打合せをしたいときは出社するなど、効率的な働き方を自分で選択しています。趣味などのプライベートも充実できます」(入社1年目、プロダクト開発部の原さん)

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全国の学校を訪問し、先生方の思いを具体的な形にしていくのが仕事の醍醐味と語る奥中さん

何が分からないのかを自ら明確にした上で 毎週の勉強会等に参加

 入社後、新卒社員は他のスタートアップ企業との合同新人研修に参加する。その後は先輩社員がメンターとして付き、OJTに入っていく。中途入社社員へのOJTも含め、共通しているのは、一方的に教えることはしない点。
 「私は入社後、バグチェック担当からスタートし、毎週の勉強会への参加などで最新技術をキャッチアップしてきました」
 こう話す原さんは、現在、WebアプリケーションフレームワークのRuby on Railsなどを使って、課題や関連教材を配信する機能の開発を行っている。
 「何が分かって、何が分からないかを本人がしっかりと認識することが大切です。その上で分からない点を学ぶことで理解が深まるのです」(田中代表)

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「常に使い勝手を考えています。先生や生徒の気持ちになることが大切」と原さん

読者からひとこと

企画力や発想力を伸ばせそうな企業! 現在注目されている探究学習にいち早く着目し、学生と大人との関わりを通して広い視野と多角的な考え方を養うことができる魅力的な会社だと思いました。個々の都合に合った働き方が可能なため、ストレスなく働くことができそうです。

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大学2年生 Mさん

代表からのメッセージ

 アイデアを次々に発散できる人、そのアイデアを具現化できる論理的思考を持っている人、一緒に新たな探究に取り組みましょう。

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田中代表
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ハイブリットな働き方ができる同社では、フルリモートワークの選択も可能

●第29号 (2022年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社Study Valley
設立・創業年
設立年 2020年1月
資本金
2,000万円
代表者名
代表取締役CEO 田中 悠樹
従業員数
13名(内、女性従業員数7名)
所在地
134-0083 東京都江戸川区中葛西5-20-14 水戸ビル2F
TEL
070-8522-0601