私たちの生活の重要な基盤となっている電気。家庭で、オフィスで、何を行うにしても電気エネルギーの供給は不可欠になっている。田中電設は、暮らしに欠かせない電力の引込み通信工事から通信設備の工事まで行う電気設備工事会社として1957年に設立された。
　対象となるのは、公共施設や商業施設、マンションなどで、今では建築物にとどまらず、大規模展示会のような高度な技術と柔軟な対応が求められるイベントも数多く手掛けている。
　「当社は電気工事の取りまとめ役として全体のスケジュール管理や施工図面の作成などを担当し、作業を行う職人さんに的確な指示を出していきます。作業がスムーズに運ぶよう、職人さんや施主さんと確認しながら作業を進めることになります」（田中代表）
　電気工事の中心的役割を担い、建築現場では電気以外の様々な施工会社とも緊密な連携を取るため、積極的なコミュニケーションが不可欠になるという。
　「我々の仕事は現場でのやり取りが多く、対面でのコミュニケーションが重要になります。『今回の現場でも頑張ってくれたから、次も頼むよ』という形で仕事がつながることも多々あります。仕事を丁寧に行うことで、お客様に喜ばれるような社員を育てていきたいです」（田中代表）
　「信用・信頼を次世代へ」を理念に堅実な経営を続けてきた同社では、デジタル化、省電力化など時代の変化に応じた工事の施工にも対応している。
　「最近ではオフィスやビルなどの照明のLED改修工事を手掛けました。またセキュリティーシステムなどの先進機能を備えたマンションの電気工事にも対応しています。長年の経験と知識をもとに、施主さんへもっとこうした方が良いと常に提案することを心掛けています」（田中代表）
　また、業種を絞らず幅広い分野の電気工事を請け負ってきたことで、顧客の様々な要望に応えられる経験と実績がついてきたと田中代表は話す。
　「今後は最先端の建築設備を持つインテリジェントビル などで求められる高度な情報通信網の設計など、高い技術が必要な現場にも対応していきたいです」

　建設現場へ行くことの多い電気工事の仕事。特に夏場などは汗をかくことも多いため、同社では社員が気持ち良く働くことができるよう社内にシャワールームを設置。さらに社員の要望により、ジムやサウナなどの設備を整えたリフレッシュルームを新設している。
　「社内にジムの設備があるのはありがたいです。代表にお願いして、新たにベンチプレスも導入してもらいました。リフレッシュルームは社員同士の交流の場にもなっています」（入社２年目、工事部の畠中さん）
　社員同士交流を図りながら、より働きやすい環境を作り上げているという同社では、業務の効率化にも取り組んでいる。CADの新システムを導入したことで、情報共有やデータ移行がはかどり残業時間の削減につながったという。