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帝国インキ製造株式会社

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手厚い仕組みで新人をサポート・育成
色彩という価値を国内外に提供

「個人」の育成から始まるグローバル発展ストーリー
手厚い仕組みで新人をサポート・育成 色彩という価値を国内外に提供

 スクリーン印刷インキを中心として、世の中に貢献する帝国インキ製造。同社が誇るのは「技術」だけではない。卓越した技術力の背景には、技術ノウハウの集積や充実した設備に加え、それらを有効に活用できる「人」と、そうした「人」を育てる会社の土壌があった。

最先端のインキ製造を支える 老舗メーカーのあくなき挑戦

 スマートフォン端末の窓枠・背面、自動車のメーター、家電製品の操作パネル。マット、グラデーション、メタリックなど、様々に施されたこれら製品の「色」に、どんな技術が用いられているかご存知だろうか。答えは「インキ」。工業用スクリーン印刷インキの技術が、最新の製品の美観と機能を生み出しているのだ。
 創業120余年を数える帝国インキ製造は、新聞用インキを作る合資会社として出発。しかし現在では、紙以外へ印刷するためのインキが製造のほとんどを占め、世界各国に出荷されている。様々な「色」があるのはもちろん、印刷面の自己修復機能を持つインキなど、機能面での進歩も著しい。日々、社員が一丸となって注力する研究開発と生産の賜物である。

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求める色は、日々の地道なトライアンドエラーの繰り返しによって完成する

顧客の要望に耳を傾け 真摯にこたえる姿勢が信頼を培う

 「当社の主力商品はスクリーンインキ。これは、売ったらそれで終わり、とはならない商品なのです」と真剣な眼差しで語るのは澤登社長だ。
 「製品は、誰かに喜んでもらうために製造するもの。とはいえ、当社の製品は印刷用インキで、『そのまま』では何にもなりません。私たちの仕事は、お客様が、何のためにどのようなインキを求めているのかを伺い、ご提案すること。オーダーメイドでインキを製造する場合も多々ありますし、納品後も、お客様の製品への印刷がうまくいっているか、丁寧にフォローします」

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「お客様を、会社の仲間を、そして自分を。『人』を大切にする社員と共に伸びる会社でありたい」と語る澤登社長

現実に即した評価制度で 社員の成長をバックアップ

 2018年5月より、新評価制度を導入した同社。これは、旧制度の形骸化と運用面の煩雑さにより、公正さと透明さが失われていたとの問題意識に基づくという。「以前の制度では能力に関する評価項目ばかりが増えて、実際の担当業務とのつながりが弱くなってしまいました。そこで、これまでの評価制度を改革し、事実に基づく現実的で具体的な評価と育成の取組を始めたところです」(澤登社長)
 新制度では、一人ひとりに求める役割の基準を明確にし、公正で透明な評価をやりやすくした。各社員個別の計画に基づく評価と育成の制度となっており、上司からの日々の丁寧なフィードバックが特徴だ。「役割」と「成績」の2軸を明確にした評価と育成がどのような成果を生むか、楽しみにしているという。

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メンター制度による「相談しやすい社風に助けられていると話す研究員の新井さん

各社員のニーズに応じた研修の受講を 会社が積極的にサポート

 帝国インキ製造の新人研修は手厚い。同社の開発・製造は専門性が高く、最新知識や技術の習得は必須だ。これらについては、社内外の研修や講習の活用が会社によって促されている。
 「入社前には各部門長から会社のことや社会人としての基礎を習い、入社後は丁寧なOJTもありました」と、話してくれたのは、入社2年目、T3C SICMAで色や用途など、各顧客のオーダーに応じたインキづくりに取り組む川原さん。入社年度の夏以降、仕事をするうえで必要な専門知識は、社外のセミナー等により得ているという。会社から外部研修を案内され、受講料も会社負担。同じく入社2年目、研究所研究員の新井さんも、つい先日、外部研修に参加したとのこと。更に、学んだことを社内で発表する機会も与えられ、受動的に「知る」だけではなく、プレゼン力も磨かれる仕組みがある。総務部の深尾次長は、同社の若手たちに、専門知識習得のためだけではなく、人脈づくりのためにも、学術団体等主催の研修への参加を奨励しているという。

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「自ら意見を発信できる人材を育てたい。そのためにはまず、前提となる傾聴力を持って欲しいですね」と深尾次長

何よりも「個人」を大切に。企業理念に根差す働きやすい風土

 「私達一人ひとりが豊かになろう」を理念に掲げる同社が最も大切にしているのは「人」だ。お客様を、共に働く仲間を大切にできる人は、人からも大事にされ、自分のことも大切にできる。当社の仕組みや風土は、会社が社員を大切にする思いを表すものです」とは、澤登代表の言葉である。育児・介護休業の制度が浸透し、第二子・三子のために社員が取得した実績もあるとともに、有給休暇取得率も高い。お客様、仕事仲間、そして自分自身を大切にできる人材が、同社の安定成長の礎なのだろう。

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「自分でお客様とお話しし、要求にこたえられる仕事ができるように成長していきたい」と話す川原さん

ハツタロウー・ケンジロー・なびでんちゃんのもっと知りたい!

多彩な社内行事は事業所を超えた交流の機会
 社内行事が盛んです。近年のユニークなところでは、浅草の演芸ホールを貸し切って寄席を観ました。皆がなかなか一人では行けないようなところをピックアップして親交会が企画します。
また、例年、一番熱いイベントは全社運動会です! 当社の山梨工場と近隣の体育館で開催し、普段会えない、離れた事業所社員との交流の機会にもなっています。家族の参加も多いです。部門対抗で競うため、研究所チームには、「運動会必勝マニュアル」が代々受け継がれていると聞きましたよ。(深尾次長)

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全社運動会には、社員の家族も気軽に参加している
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全社運動会は、日頃は距離の離れた事業所で働く社員同士がコミュニケーションをとれる貴重な機会ともなっている

●第15号 (2018年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
帝国インキ製造株式会社
設立・創業年
1895年10月
資本金
9,500万円
代表者名
澤登 信成
従業員数
280名(内、女性従業員95名)
所在地
116-0011 東京都荒川区西尾久8-43-2
TEL
03-3800-9911
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