利用者が心地よい施設は職員にも優しい。ホスピタリティーを大切に100年の時を刻む
<カイシャの特徴>
●事業内容:地域の高齢者を支える7つの事業
●育成制度:オーダーメイド計画で新人が成長
●働く環境:安心して長く働き続けられる法人
●仕事のやりがい:高齢者に接して人生を深く教わる
関東大震災をきっかけに誕生し、地域の人々を100年にわたって支える
西東京市で、特別養護老人ホームや養護老人ホームといった施設事業や在宅事業など、7つの事業を展開している東京老人ホーム。2023年で事業開始から100周年の節目を迎えた。
「1923年に起きた関東大震災で罹(り)災した高齢者を救済したことがスタートでした。関わる全ての人のためにという精神は、創立時からしっかり根付いていました」(入職8年目、採用担当の橋本さん)
1990年に特別養護老人ホームめぐみ園を開設。当時は多くの入居者を受け入れる多床室の施設が一般的だった中、あえて個室型の施設とした。背景には利用者一人ひとりのプライバシーの確保と、介護する職員の働きやすさに対する配慮がある。このように、人を大切にすることへのこだわりが、同法人の特徴といえる。
地域とのつながりを大切にしているのも、同法人ならでは。
誰かのために役立つことで自信を取り戻し、本来持っている力を発揮できるように支援するプロジェクト「おひさまカフェ」では、施設利用者がカフェスタッフとして地域の人を出迎えてくれる。
また、職員が小学校へ出向いて高齢者疑似体験や車いすの使い方などを指導しているほか、小学生を招いての施設見学も行っている。中学生の職場体験の受け入れにも積極的だ。
さらに片付け支援事業も展開。ボランティアと協力して、西東京市内の一人暮らしの高齢者宅の片付けを無償で行っている。
「こうした取組は次世代を担う人材の育成にもつながると考えており、時代のニーズに柔軟に対応しながら、続けていく方針です」(橋本さん)

介護を学んでいない新人も各人に合わせた育成計画で 1年をかけて成長していく
職員を大切にする姿勢は、育成制度にも反映されている。例えば「エルダー制度」は新人一人に対して1年間、先輩一人がマンツーマンでサポートするもの。新人の知識や性格に合わせてオーダーメイドの育成計画を立案し、無理なく成長できるように配慮している。
「焦らず、自分のペースで1年かけて仕事を覚えればいいという安心感がありました」と話す入職3年目、めぐみ園職員の小野原さん。苦手な業務があれば重点的に指導を受けられるなど、きめ細かな育成が行われている。
その他、業務を離れて交流する場として「シスター&ブラザー会」がある。バーベキュー等を通して先輩と新人が交流することで、年齢や職種の垣根を越えたコミュニケーションが図られ、気軽に相談できる雰囲気が生まれている。
「新人のことを全職員が気に掛けて見守っています。安心して入職してほしいです」と話すのは、入職20年目、介護支援室の清水室長。
また、施設の横断的なプロジェクトチームには積極的に20代の職員を起用しているという。
「若手職員が主体的に考え、行動していくことが、成長の機会につながっています」(橋本さん)

職場復帰支援金や子ども祝金など、公私の 両立を支える制度も充実
同法人は、長く働きやすい環境づくりにも力を入れている。清水室長は産前産後休業、育児休業を利用しながらフルタイムで働き続けてきた。
「現在は復職時に10万円が支給される職場復帰支援金や、入学・卒業時に3万円が支給される子ども祝金などの制度もあります。また、『お互い様』の精神が根付いているので、急な早退でも気兼ねせず、周囲の仲間が気遣ってくれます」(清水室長)
また、プライベートの充実にも配慮があり、小野原さんは「毎週水曜日はノー残業デーで、友だちと会う計画も立てやすいです」と話す。

目の前の利用者に寄り添い「ありがとう」の言葉をやりがいとして実感する
同法人が目指すのは、利用者一人ひとりに合わせた最適な介護を考え、工夫し、行動すること。「とても創造的な仕事です」と橋本さん。
「同じ人でも日によって状態が違います。その変化に合わせたお手伝いができたときの、ありがとうの一言が嬉しいです」と小野原さんも語る。
長い人生を歩いてきた高齢者の最晩年を共に過ごす仕事ならではのやりがいを、清水室長は次のように話す。
「人生の大先輩に教わることも多く、一つひとつの気付きが自分を成長させてくれる実感があります」

採用担当からのメッセージ
「愛~人を大切に思う心」というのが創立当初から変わらない理念です。利用者様、地域の方々、そして職員と、全ての人のことを大切にしていきます。

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●第33号 (2023年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。