鉄道の安全を担う保線の業務システムを開発。働きやすい環境で未経験者も着実に成長できる
<カイシャの特徴>
●事業内容:鉄道の保線の業務システム開発
●仕事のやりがい:担当システムが安全運行に寄与
●働く環境:有休取得率9割超など働きやすい
●育成制度:本社で約3カ月間の新人研修
鉄道の保線業務向けシステムの開発。ニッチで安定した事業基盤が魅力
安心・安全な鉄道の運行に欠かせない、線路の保守点検を行うための保線業務。トータル・インフォメーション・サービスは、保線の検査・措置・記録を支援する業務システムの開発や改修、運用サポートを行っている。元々はコンクリートや地盤の数値解析システムの開発を手掛けていたが、鉄道会社との取引をきっかけに保線業務システム開発が主たる事業に大きく成長。現在、全国の大手民営鉄道会社や公営鉄道会社の半数以上と取引がある。
「保線の業務システムは、鉄道を利用するたくさんの人の命に関わるシステムです。例えば、検査をしていない工程や人数を満たしていない工程があればアラートを出すなど、安全に関する情報を一般の業務システムより大切に扱っています」(宮坂取締役)
鉄道業界のデジタル導入黎明期である約30年前から、様々な鉄道会社の業務システム開発を行う中で蓄積された豊富なノウハウが同社の強み。今後に向けて、AIを組み込んだシステム開発も研究中だという。
ユーザーの希望をかなえ、自分の手掛けたものが安全に動くやりがい
同社で働くやりがいは、自分の担当したシステムが形になり鉄道の現場で働く人々に活用され、安全な運行に寄与できるところだという。
「私は設計とプロジェクトリーダーを担当しています。操作画面やシステム内部の設計をして、お客様が使いやすいように工夫した結果、無事に稼働しているのを見ると嬉しく感じます。また、お客様とやり取りして、人員や予算の範囲内に収まるよう交渉するのも大切な仕事です」(入社12年目、技術部の石渡さん)
「まだ勉強中ではありますが、先輩に手伝ってもらいながら納期に間に合わせることができたり、問題を解決できたときには頑張って良かったなと思います。自分の担当した画面が無事動いているのを見られるのが、システム開発の面白さです」(入社2年目、技術部の田中さん)
2年目以降はハイブリッド勤務。有休取得率は9割超で、育児休業取得率100%
同社の勤務スタイルは、千代田区にある本社での勤務か在宅勤務の2パターン。オフィスに出社する場合はフレックスタイム制が活用でき、在宅勤務の場合は固定時間制となるが、まだ一人立ちしていない新入社員は入社後1年間は出社が前提となる。
また、有給休暇の積極的な取得を推奨しており、取得率は94%に上る。さらに、男女とも育児休業の取得率は100%で、家庭と仕事の両立がしやすい職場環境にある。
「私は約5カ月間の育児休業を取得しました。今は月に3日ほど出社して基本は在宅勤務にしているので、育児の協力もしやすいです」(石渡さん)
その他、社内には置き型の社食やフリードリンクを設置し、出社している社員が快適に過ごせるような職場環境を整えている。
約3カ月の新人研修では一人で開発に挑戦。配属後はチームで業務に当たる
同社に新卒入社すると、社内で社会人マナー研修に参加した後、約3カ月間の技術研修に参加しプログラミングの基礎を学ぶ。技術研修期間中には、鉄道に関する外部研修にも参加して業務知識の素養を習得。先輩の指導のもとで座学と実践に取り組み、研修の最後には一人でプロダクトを開発し発表する。研修期間終了後、部署への配属が決まる。OJTを通して3年程度かけて一人前のエンジニアを目指していくが、基本的にはチームでプロジェクトに当たるため、常に誰かと連携し、相談しながら業務を進めることができる環境だという。
田中さんは、技術研修時に交通費の申請システムを構築したという。
「プログラミング未経験で入社しましたが、しっかりサポートを受け、質問にも先輩方が丁寧に答えてくれたおかげで完成させることができました。また、OJT期間中は常に社内チャットの音声をつなげていて、分からないことがあっても声を掛けるとすぐに誰かが答えてくれたので安心できました」
資格取得に関しては、本人の意欲を尊重する方針。合格した社員には費用を会社が負担し、資格のランクに応じて一時金を支給する。時には外部の優秀なエンジニアを招き、実践ベースのペアプログラミング研修を実施することもある。
取締役からのメッセージ
明確にやりたいことがなくても、感謝の気持ちを持って素直に学んで地道に努力できる人であれば、結果的に成長できると思います。
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●第43号 (2025年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。


