設立約50年となるトーヨー科建は、防水工事や外壁工事を軸に、足場の組立て、下地・塗装、内装など、建築に関する様々な工事一式を担う施工会社。
　「企業活動を通じ、新築はもとより、増え続ける既存建物のストックを長寿命化させる事により、社会に貢献する」という経営理念のもと、補修・改修工事に注力している。
　工事を行う際は緻密(ちみつ)な事前調査をし、外壁や屋上など改修が必要な部位を特定して最善の補修方法を提案。スムーズに工事を行うために、防水工事・内外装工事などの高い専門性を持った協力会社100社以上を束ねているという。
　「技術力に加え、様々な工事に対応ができるノウハウを持っていますので、窓口が一本化され、お客様である大手、中堅のゼネコンからも、話が早くて仕事がしやすいと好評です」（末綱代表）
　同社は設立当初、歴史的建造物のひび割れをエポキシ樹脂 *を使って接着・補修する工事に携わったことで、顧客からの信頼を築き成長してきた。その後もマンションなどの外壁に使用されるタイル剝落防止工事などに携わり、実績を積み上げている。
　同社では、より顧客が満足する工法を提供できるようにと、日本樹脂施工協同組合と共同で暴露(ばくろ)試験を行っている。
　「屋上に12種類の樹脂を塗ったタイルを置き、風雨や紫外線などにさらし、どのような劣化か起きるかの試験をしています。何事もなければお客様に安心して説明できますし、不具合があれば対策を考えることができます」（末綱代表）
　現状の工法だけにとどまることなく、新たな挑戦をしているところにも同社の企業姿勢が表れている。

*エポキシ樹脂：高い強度を持つ熱硬化性樹脂

　同社には、産前産後休業・育児休業の取得実績もあり、復職後は短時間勤務制度を利用し、子育てと両立して働くことができる。
　「私は子育て中に入社しました。育児との両立には職場の理解も必要です。男女問わず働きやすい環境づくりに尽力しています」（森嶋取締役）
　また、全ての社員がより働きやすくなるようにと、ネットワーク環境を整備。建設現場から本社の会議にオンラインで参加することも可能となった。
　「業務データなども現場から送れるようになったので本社に戻る必要がなくなり、各段に効率が良く、体力的にもとても楽になりました」（森岡さん）
　さらに、社員同士の交流の場をつくるため、２年に１度社員旅行を実施。
　「いつも楽しみにしている行事です。家族も参加ができ、子どもが小さい頃は何度か連れて行きました。子どもの成長を温かく見守ってくれる、アットホームな雰囲気があります」（森嶋取締役）

　困ったときに頼りにされる会社でありたいと思っています。未経験で入社する人がほとんどのため、技術や経験を身に付ける環境は整っています。