充実した研修プログラムで成長を後押しし、空調・給排水設備のプロフェッショナルを育てる
<3つの特徴>
●公共施設などの大規模案件の設備施工に強み
●資格取得を奨励し、受検費用などを支援
●勤怠管理システムの導入で、業務効率アップ
商業施設、学校、病院などの大型設備工事を手掛ける
商業施設や学校、病院、オフィスビル、工場といった、多様な施設の空調・給排水設備などの設計・施工・保守を手掛ける八重洲工業。空調や給排水設備の工事は、施設の使用目的に合わせたオーダーメイドの設計、施工が必要になるが、同社では、豊富な経験と実績に裏打ちされた技術力で顧客の信頼を得てきた。
また、病院や老人福祉施設などの大型施設の建設に伴って、設備の施工から保守までトータルに請負えることも評価されているという。
「官公庁やゼネコンから発注いただく案件も多く、空調設備だけでなく、給食室や浴室、トイレの水回りまで一括で請負える点で重宝されています」と長谷川代表は自社の強みを語る。
同社が設立されたのは1961年。設立当初は、防音用建築資材の販売や空調換気を目的とした防音設備工事、在日米軍基地のランドリー施設の給排水設備を手掛け、順調に事業を拡大。多摩地区を中心に公共施設の設備工事を数多く請負うまで成長した。
設備メーカーの技術革新も目覚ましい現在、同社では、省エネを意識した新製品の提案に力を入れているという。そうした新しい技術にもスピーディーに対応していきたいと長谷川代表は抱負を語る。
「常に設備メーカーの動きにアンテナを張り、新製品や新技術にも速やかに対応し、省エネかつ快適さを実現する設計・施工に取り組んでいきたいと思います」

1カ月の新入社員研修で 知識と技術を身に付ける
「機械や設備の設計に興味があり、当社を志望しました。自分が携わった施設の完成を見るたびに達成感を覚えます」と語るのは入社4年目、工事部で現場監督のサポートを務める三好さん。
設備に関する知識や技術は、入社後の研修を通じて基礎から学んだといい、現在は設備の取付けから、現場でのスタッフへの施工指示、報告書の作成まで幅広く担当する。
同社では新卒や未経験で入社した社員を対象に、1カ月間にわたる研修を実施。基礎講習をはじめ、関連施設の見学会、メーカーや業界団体が主催する技術講習など、業務知識を身に付ける機会が多数設けられている。
「図面の見方などの基礎から分かりやすく学べたので、実務にもスムーズに入ることができました」(三好さん)
現場に配属されると施工状況を逐一記録し、写真付きの詳細な報告書を作成する業務もある。
「写真撮影は、どのようなアングルが分かりやすいかなど、現場で先輩たちが丁寧に指導してくれました」(三好さん)
同社では資格取得も奨励し、特に設備工事を行う際の工事管理、品質管理に不可欠な管工事施工管理技士資格の取得支援に力を入れる。
「受検費用や参考書の購入費はもちろん、専門学校の入学費用も全額援助しています」(長谷川代表)

勤怠は社内システムで管理し 残業削減と業務改善を実現
同社では、設備工事の期間中、施工現場に設置された事務所に出勤する社員も多く、現場によっては1〜2年常駐することもあるという。そこで社員にはノートパソコンを貸与。本社のシステムと連動させ、パソコンの立ち上げ時刻を出勤、シャットダウン時刻を退勤とすることで、本社とは離れた現場で働く社員の勤怠管理を行っている。
入社11年目、工事部で各施工現場の現場監督を担う永田主任は、この労務管理システムが残業時間の削減と効率的な働き方の実現に寄与していると語る。
「時間内に仕事を終えるための段取りを考えるよう、メンバーにも周知しています。各自が仕事のやり方を工夫することで、現場全体の作業がスムーズに進むようになったように思います」
さらに、同社では、コロナ禍をきっかけに本社勤務の社員を対象に、テレワークや時差出勤も導入。今後も継続を予定しているという。

代表からメッセージ
ヒューマンスキルの高い人を待っています 当社では、未経験者でも研修などで業務知識を身に付けることができます。現に、文系出身の社員も土木・建築系の資格を取り、現場で活躍しています。また、技術と同様に大切なのが、協調性とコミュニケーション力です。お客様や職人さんなど、外部の人との折衝機会が数多くありますので、様々な立場の人と協力しながら仕事を進めていくことが求められます。設備工事は、人々の快適な生活をサポートするやりがいの大きい仕事です。完成した建物を見て「自分が関わった仕事」といえるのが喜びにつながります。


●第24号 (2021年3月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。