多品種少量の精密板金と加工を手掛けるDX導入企業。失敗を許容する文化が若手の成長と活躍を生む
<カイシャの特徴>
●事業内容:多品種少量生産の精密板金加工
●仕事のやりがい:互いに高め合い成長を実感できる
●働く環境:社員の強みをデータ化し全社共有
●育成制度:先輩社員2人の充実したサポート
多品種少量生産を支える職人技とDXで精密板金の世界を広げる
旭工業は精密板金やステンレス加工を手掛けるメーカー。食品を自動包装する機械のカバーや部品の他に、機器などの内部部品を収納・保護するための箱である筐体(きょうたい)などの製造に携わる。医療、食品、印刷、環境、電気インフラといった多様な業界の顧客から寄せられる、幅広い金属加工の要望に応えている。
「板金を大まかな形状にする切断は機械で行いますが、その後の組み立てや溶接、研磨などの精度を上げていく工程では6割以上の作業を人の手で行っています。生産単位は平均5~10個、多くても30個以内の小ロット対応が中心で、取り扱い製品は約6,000種類にも及びます。」(橋本社長)
多品種少量生産であるだけに、業務の効率化は何よりも重要。同社では早い時期からDX化を進めているが、機械に任せる範囲を増やすのではなく、工程管理や事務管理をDX化することで、手作業を行う社員を支援することに力を入れている。
「20年前から東京・埼玉・岩手の3つの拠点をインターネットで同時につないで、生産管理システムとテレビ会議システムを導入しています」(橋本社長)
技術力に加え、提案力にも優れている同社では、クライアントからの受注のみならず、オリジナル製品の開発普及にも注力している。例えば犬用の歩行サポートカート「WANCORO」などを開発。企業価値と社員のモチベーション、双方の向上を図っている。
成長できる環境と高め合う関係性が魅力。「失敗おめでとう」で挑戦を重視
同社では失敗を成功につながるためのステップと捉え、挑戦することを重要視している。入社2年目、経営サポートチームの池リーダーは「面接で聞いた『失敗おめでとう』という言葉に引かれて入社を決めました。今は、AIによるDX推進に挑戦中で、先輩からDXやAI技術を学び、私からは経理知識を共有するなど、相互学習を行っています。自分が成長できていることや、互いに高め合える関係性がやりがいにつながっています」と話す。
また、入社4年目、品質管理・ブランディング事業部の髙木さんは、「製品の品質管理や、採用関連、自社製品の販売促進などの広報に従事しています。生成AIなどの新しいツールを活用することで、以前よりも質の高いコンテンツを発信できるようになりました。そうした成長のプロセスそのものにやりがいを感じています」と語る。
社員の強みを可視化して全員で共有。円滑な連携により問題解決をサポート
同社では、社員一人ひとりの強みをデータ化して全社で共有している。このデータを活用することで、抱えている課題に適した相談相手を見つけることができ、良好なコミュニケーションを通じて課題解決につなげている。
また、会社の方針、業務の進め方などは、社員の必需品である手帳サイズの独自の「経営企画書」に網羅されており、不明点は全てここで解決することができる。これにより、社員は迷うことなく仕事を進められる。
福利厚生も充実しており、大学時代に奨学金を借りた社員は、入社すると自動的に一定年齢まで補助金が出る奨学金補助制度を利用することができる。
さらに月2回、社長に1分間スピーチで仕事の進捗(しんちょく)や取組を報告する場が全社員に設けられているなど、自分のアイデアを上層部に伝える機会が豊富に用意されている。
OJTを支える先輩社員による二重のサポート体制。共通認識を土台に成長
新卒の未経験者は新人研修を終えた後、OJTで業務を習得していく。その際、仕事の仕方の指導を担当する先輩社員とは別に他部署の先輩社員が「お世話係」となり、仕事上の悩みや疑問を気軽に相談できるサポート体制を整えている。
入社13年目、生産管理・ブランディング事業部の山形部長は、同社の中枢を担う社員として育成制度の立案にも参画している。
「まず基本である経営計画書の内容を理解してもらいます。次のステップとして個々の社員が自分の視点で新しいことに挑戦したり、改善提案をしたりできるように後押ししていきます」
また、同社では外部研修の機会も用意。資格取得支援も手厚く、各部署で業務に必要な資格を取得した場合、難易度に応じて祝い金および資格手当を支給している。
成長したい人に最適な環境
中小企業では幅広い業務を担当でき、新しいことへの挑戦も可能です。自分の成長意欲を大切にしたい人には向いている環境だと思います。
このカイシャが10秒でわかるムービー
ムービーはこちら
●第45号 (2026年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。


