親身な技術指導と柔軟に働ける環境で、 人々の暮らしを支える金具を製造
<3つの特徴>
●生産一貫体制で顧客のニーズに対応
●手厚い育成サポートでスキルアップを応援
●試験的に在宅勤務も実施中
少数精鋭の技術者集団による 多品種・少量生産の商品展開
1932年に創業した建築金物の総合メーカー、ベストグループの一員として、主に建物のドアの開閉に使うレバーハンドルや、錠などの建具金具の設計・製造を担っているベスト青梅。公共施設のトイレのドアに使用されるスライド式の錠は同社の商品が高いシェアを占める。
「開発から加工・組立・出荷のそれぞれの部門が連携し、質の高い商品を迅速に製造できる一貫体制が整っているため、商品の改善などもすぐに対応できます」(太田社長)
建具金具は幅広い商品を少量生産することが多く、出荷数に合わせた製造・出荷体制を柔軟に取れるところが同社の最大の強みという。
現在は、トイレ用のスライド錠や取っ手などの表面に特殊な抗菌加工を施した抗菌製品の開発にも力を入れている。
製品は、抗菌製品技術協議会の基準を満たした「SIAAマーク」を取得しており、細菌の増殖防止効果は折り紙付き。中でも、トイレのスライド錠に設置するスマートフォンなどの小物置き場「忘れ物ゼロトレー」は、清潔さと使い勝手の良さから好評を得ている。感染症予防という観点からも抗菌技術は大いに注目を集めているという。
「公共トイレのドアノブやスライド錠といった、不特定多数の人が触れる部分からの接触感染を防ぐのに効果があります。今後も、人々が安心に暮らしていけるようにさらに力を入れていきたいです」(太田社長)
資格取得の全面サポート 技術者として成長
生産一貫体制を敷く少数精鋭の技術者集団だけに、技術力向上のためのサポートは手厚い。国家検定である技能検定の受検に必要なテキスト代や受験料は全額会社が負担。また、日々の業務の中で、先輩社員たちは機械の使い方など、実技試験を意識した指導を心掛けているという。
入社12年目、製品部で多くのスタッフを率いる松尾チーフも、社内での技術特訓を生かして、1級金属プレス加工技能士資格を取得した。
「工場に設備が整っているので、時間を確保することができれば、勤務時間内でも練習ができる環境です。先輩社員も親身になって指導してくれるので、合格率は高いです」(松尾チーフ)
現場に立ち続けることで技術は自然と身に付くが、資格という客観的な指標がさらなる成長につながると語る太田社長。
「技術者にとって、技術を磨くことが最も大事なことです。自主性と向上心を持って取り組めるよう、空き時間を使って、社内の機械で練習をすることも可能です」
社員に優しいアットホームな環境 作業効率向上で残業削減
部署の垣根や上下関係を越えて交流を図ることで、よりチームワークが高まるという考えから、納涼会や社員旅行などの社内イベントが多いのも特徴。社員が実行委員になって、皆で楽しめるイベントを企画している。
入社5年目、製品部の太田さんは入社後、想像以上にアットホームな職場の雰囲気に驚いたという。
「入社前は不安もありましたが、声を掛けてくれる先輩方も多く、すぐに慣れました。熱海、湯沢、蓼科に会社の保養所があり、同僚や先輩と行くことも。今後は、後輩の育成にも協力していきたいです」
また、同社では働く環境の改善にも力を入れている。一人が様々な役割をこなす多能工化の導入などで、平均残業時間は月5時間以下に。繁忙期以外は、ほぼ定時に退勤することができる。
また、昨年から製造部門の一部社員を対象にした在宅勤務の試験導入をスタート。担当者が手作業で製品を組み立てるという工程の特性を生かし、部品を持ち帰って自宅で作業することを可能にした。
「在宅勤務に切り替えたところ集中力が高まり、作業効率が上がりました。今後は設計部門などでも在宅勤務の導入を検討しています」(太田社長)
採用担当からメッセージ
ものづくりが好きな人を求めています 設計・製造を専業としているため、技術系出身者が多いのですが、未経験者でも、入社後の研修などで知識を付けることが可能です。技術の習得は決して楽なものではありませんが、「ものづくりが好き」という気持ちを持った方なら、乗り越えられると思います。もちろん、仕事は好きだけでこなしていけるものではありません。多くの人と関わっていくので、協調性やコミュニケーション力も大切にして欲しいです。成長したいと考える若い皆さんが快適に働けるよう、私たちも働きやすい職場づくりを目指して努力していきます。
●第21号 (2020年8月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。