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ジオ・フロント株式会社

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若手技術者の育成、技術伝承にも注力するフィールドワークの専門集団

若手技術者の育成、技術伝承にも注力するフィールドワークの専門集団

<3つの特徴>

●事業内容:建設時に欠かせない地盤調査を担う
●育成制度:現場研修で実戦経験を重ね、技術を磨く
●働く環境:気軽に話ができる風通しの良い雰囲気

顧客からの厚い信頼の下 建物づくりに欠かせない地盤調査等を展開

 建物を建てる際には、まずその土地の地盤に強度があるかなどを調べる地盤調査が欠かせない。例えば、ボーリング調査などで、地面に円筒形状の孔を掘り、深度ごとの強度測定と土のサンプルを採取。サンプルを試験にかけ、液状化のリスクがないかを調べる。
 このような地盤調査をメイン事業とし、井戸工事、土壌調査なども展開するジオ・フロント。建設会社、設計事務所などを主な顧客として、地質についてのコンサルティングも行っている。
 「日本の地盤は複雑で、場所によっては軟弱な地盤もあります。強度が弱い場合、地盤沈下などのトラブルが起こることもあり得るため、地盤調査が重要視されています」(高清水代表)
 「正確・安全・迅速」をモットーに掲げる同社は、30年以上の社歴の中でノウハウを培い、15,000件以上の地盤調査、3,000件以上の土壌調査の実績を重ねている。
 顧客からの信頼につながる同社の特徴は、地盤調査、井戸工事、土壌調査を社員のみで完結させる点。
 「特に地盤調査の業界では、調査を個人事業主など外部に委託することがあるのですが、当社では若い社員へ技術を伝承し、後世に残していくために、社員が自ら調査を行っています」(高清水代表)
 調査だけでなく、近年は井戸工事の実績も増えているという。
 「小中学校に防災対策井戸を設置しています。地震でライフラインが止まったときに使用できるため、地域に欠かせないものです」(高清水代表)
 また、同社では5項目にわたる企業綱領を作っており、それに沿った企業活動を実践するよう努めている。
 同社の理念、強み、社風などを記した綱領の中には、地盤調査を行う同業の中小企業との共生を目指すことも記されている。その考えに基づい て、同社では同業他社との共同体を3年前に立ち上げた。
 「地盤調査業界全体で盛り上がっていこうと、同業他社やステークホルダー(利害関係者)との話合いの場を設けています。業界活性化のため積極的な活動も展開していきます」(高清水代表)

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水害防止のための堤防建設計画の際に実施された地盤調査の様子。まずは足場を組んで調査のための機械をセットする

新人育成に力を入れ、研修や資格支援などで技術を伝承していく

 新入社員は、入社するとすぐにベテラン社員に付き、現場で仕事を覚えていく。OJT期間はおよそ6カ月。うち1カ月程度は、現場の仕事と並行して研修を受け、専門知識の習得、使用する機械の基礎的操作などを身に付けていく。
 「研修で得た知識を、その日のうちに現場で実際に使うこともあります。『学ぶ』『実践する』の繰り返しのため、すんなり頭に入ってきました。分からないことがあっても、先輩社員に質問すると、実例を見せながら教えてくれます。そのため、スムーズに専門知識・技術が身に付いていきます」(入社1年目、調査部地質調査員の新舟さん)
 調査・工事の仕事は言葉では伝えにくいポイントが多いため、「現場で」「自らの手で」作業経験を重ねていくのが効率的なのだという。
同社の調査・工事業務は、基本的にオペレーターと助手、2人1組の班で行われている。入社すると助手からスタートし、おおむね5年程度でオペレーターを目指すことができ、昇進する際には、上長と面談を実施している。
 その他、資格については、地質調査技士の取得を推奨。その際の受験料やテキスト代は会社が負担している。この資格を取得した後に、井戸工事、土壌調査に関連する資格を順次取るよう促している。
 「小型移動式クレーン運転技能の資格を取得した際には、先輩が手厚くサポートしてくれました」(新舟さん)

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「関東で一番ボーリング調査作業がうまい技士になりたいです」(新舟さん)

社内報などを活用し、風通しの良い環境を構築

 現場が全国に広がり、各社員が現場で仕事を行うため、普段の交流が少ない同社では、社員間のコミュニケーションツールとして社内報を不定期で発行。紙媒体とメールの双方で、社内の動きや新入社員のキャラクターが知れるような情報提供をしている。
 入社2年目、営業部の大塚部長は、「誰にでも話し掛けやすい、風通しの良い雰囲気です。また、有給休暇も取得しやすく、プライベートも充実させることが可能な環境です」と話す。

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「営業職としてはもちろん、会社の潤滑油にもなっていきたい」と展望を語る大塚部長

当社の自己PR

 私たちの業務は、建物を建てる上でなくてはならない、将来的にも必要な仕事です。仕事を通し、自分たちが日本の建物づくりの基礎に携わっている誇りを持つことができます。また、社内の雰囲気が良く、年次を問わず話をしやすい環境なので、疑問点が出た際も安心して質問することができます。(新舟さん)

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「日本の安心・安全を支える仕事です」高清水代表
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調査部では、技術部が採取してきた土をふるいにかけ、液状化する危険のある地盤かどうかの試験を行っている

●第28号 (2022年2月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
ジオ・フロント株式会社
設立・創業年
設立年 1988年9月
資本金
2,900万円
代表者名
代表取締役 高清水 祐之
従業員数
18名(内、女性従業員数1名)
所在地
130-0011 東京都墨田区石原3-8-6
TEL
03-3829-0071
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