「髪に優しい美容法」で60年。若手が技術を磨き、顧客に美を提供する
<カイシャの特徴>
●事業内容:美容サロンとして 60年の歴史
●仕事のやりがい:自分の技術で喜んでもらう仕事
●育成制度:月1回の勉強会に全社員が参加
●働く環境:誰もが長く働ける職場を目指す
来店することに誇りを感じ顧客が通い続けたくなるような店舗を目指す
設立60年を迎えた山﨑伊久江美容室は、前身となる1913 年創立の美容学校から100年以上にわたり日本の美容業界を支えてきた。現在は都内で5店舗の美容サロンを運営するのに加え、複数のホテルのブライダル部門も担当。ウェディングだけではなく、卒業式などのヘアメイクや着付けも手掛ける。
また「ベル・ジュバンス弱酸性美容法」という同社独自の美容法を持ち、40〜50代を中心とした顧客から支持を得ている。ベル・ジュバンスは初代社長が考案した髪や頭皮を傷めることのない美容法で、全国の美容室やサロンでも採用されているという。
「お客様の髪に優しいだけでなく、パーマ液などを利用するスタッフの肌にも負担が少ないので、そこに引かれて入社した社員も多いです」(山﨑社長)
顧客が、来店に誇りを感じてもらえるような美容サロンを目指したいという山﨑社長は、社員にも「この店で働くことができて良かった」と感じてもらい、長く勤めることができるような職場にしたいと話す。
美容師という資格を生かしつつ、様々な道が用意されている点が、同社で働く魅力の一つといえる。美容師として常に現場に立ち、技術を高めていくという道もあれば、店舗のマネジメントを目指すことも可能。また着付けなどの技術もしっかりと身に付けた上で、ブライダル分野に進むこともできる。実際に、「ブライダル関連の仕事がしたいから」という理由で、同社を志望した社員もいる。
また、ベル・ジュバンス弱酸性美容法は全国1,000店以上の美容室で利用されているが、利用に当たっては技術指導を行う講師が派遣される。この講師を目指すという選択肢もある。同社では、働きながらこうした自身のキャリアパスを描き、高めていくことができる。

最高の技術とサービスの提供を目指すことで 親子で通うリピーターも
美容師は資格を取った時点がスタートで、そこから一つひとつ技術を身に付けていく仕事だと話す山﨑社長。
「トレンドも常に意識する必要がありますし、一生勉強が欠かせません。大変ですが、自身の成長を実感できる美容の仕事ならではのやりがいがあります」
入社1年目、文京店の松田さんは現在、アシスタントとしてシャンプーやマッサージを担当している。
「お客様から『とても気持ちが良かったわ』と言っていただけると、この仕事に就いて良かったと思います」
また入社12年目、文京店の長谷川チーフは、歴史のある同社だからこそ得られるやりがいがあるという。
「親子二代で通うお客様もいます。あるお客様は自分のお母様を紹介してくださり、カットとスタイリングを担当しました。『こんなにきれいなお母さんは初めて見た』と感謝の言葉をいただき私まで嬉しくなりました」

月1回の勉強会に参加。技術に自信を持てるまで何度も練習を重ねる
前身が美容学校ということもあり、人材育成に関する充実したカリキュラムのある点が同社の特徴。新入社員にとって母・祖母世代の顧客が多いこともあり、言葉遣いに代表される社会人マナーを新人研修で学んでいく。
また、同社では月に1回、全店舗を休業にして全社員が集まる勉強会を実施している。技術レベルごとの実地研修や社内検定などが実施され、各自が学んだ技術や課題を持ち帰り店舗で練習を重ねる。
「勉強会や練習では先輩がサポートをしてくれます。自信を持って施術できるようになって初めてお客様に接するので不安なく働けています」(松田さん)

ジョブリターン制度など 長く働ける仕組みづくりに積極的に取り組む
「寮が完備されているので、地方出身の私には嬉しかったです」と話す長谷川チーフ。オリジナルの制服も貸与されクリーニング代も会社が負担するので、経済的な負担が少ないと社員から好評だという。
また、子どもが産まれた社員は産前産後休業・育児休業後に雇用形態をパートに切り替え、時間に余裕を持った働き方に変更することも可能。
このほかに、退職した社員であっても、5年以内であれば退職時の給与形態で再雇用する「ジョブリターン制度」も導入。長く働くことのできる職場環境の整備を続けている。

社長からのメッセージ
長く通ってくださるお客様が多い点が、当社の特徴です。気軽に立ち寄っていただける「サロン」のような美容室を目指しています。

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●第35号 (2023年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。