就労継続支援や放課後等デイサービスなど障害福祉の分野で広く事業を展開しているマルク。関東圏では２年前より自立訓練事業をスタートさせ、障害者が自立した社会生活を営めるようになるためのサポートを実施している。
　例えば、他者とスムーズにコミュニケーションを取る力、毎日決まった時間に起き、整った生活リズムを維持する力などを身に付けられるよう、利用者ごとに個別支援計画を作り、計画に基づいた訓練プログラムを構築している。
　「社会に一歩踏み出すためのベースづくりを行っています。また、ベースができて終わりではなく、各事業所にいる専任のキャリアサポート担当者が就職活動のアドバイスを行う点も当社の特徴です」（入社13年目、自立支援事業部の川端部長）
　同社のビジョンは「『働く』という事を通じて自立をサポートする会社」。2006年に愛媛県で就労継続支援A型事業所として創業して以来、年齢を問わず社会に出ることを見据えた障害福祉サービスを提供してきた。
　「就労支援のノウハウを蓄積しているからこそ、自立訓練を行う際も、企業がどういった人材を欲しているかを意識し、日々の訓練に生かしています」（川端部長）
　自立訓練を身に付けた後は、就業訓練へ移行していく。例えば、いずれは事務職に就きたいという利用者がいれば請求書の発行業務をレクチャーするなど、就職に必要な知識やスキル向上のサポートも行うという。
　「関東圏に進出して３年目になります。現在は利用者様が満足できる支援とともに、認知度向上を目指しています」（川端部長）

　同社の月平均残業時間は約２時間で、ライフ・ワーク・バランスの実現ができる。
　「終業時刻の18時になると、『急ぎの仕事が無ければ帰るように』と上司が声をかけて回ります。友人と食事に行くなどオフの時間も充実しています」（堀米さん）
　また、新入社員に対しては、マネージャーとの面談、人事担当者との面談をそれぞれ月に１回実施している。マネージャーとは主に業務に関する内容、人事担当者とは人間関係などの話が中心になり、安心して働き続けられる環境を整えている。
　さらに、「マルクアワード」という表彰制度があり、全社員の投票で新人賞やチームプレー賞などを選出。同じ社員からの評価とあって、業務へのモチベーションアップに役立っているという。
　その他、社員の半数を女性が占める同社では、現在34人いる役員・管理職者での比率も約４割は女性という。
　「成長意欲があれば、誰でもキャリアアップできる環境です」（山田さん）

　福祉の知識を持たず入社する社員も多いですが、共通するのは人柄の良さ、人と関わるのが好きということ。そこから穏やかな空気が生まれ、社風となっています。