患者のために安全に、確実に、迅速に。運転技術を磨いて、医療機関に血液を供給
<カイシャの特徴>
●事業内容:血液製剤などを医療機関に供給
●仕事のやりがい:命を支える社会貢献度の高さ
●育成制度:独り立ちまで先輩がしっかり支援
●働く環境:入職直後から有給休暇取得可能
都内の医療機関に24時間 365日、年間約13万件の血液製剤を届け続ける
医療機関では日々、輸血が行われている。そこで使用する血液製剤*を、東京都内を中心に24時間365日供給しているのが献血供給事業団。供給する血液製剤は複数あり、それぞれ保存温度や有効期限が異なる。それらを専用の供給バッグに入れ、数量や内容に間違いがないよう確実に医療機関へ届けるのが同法人の使命。
東京23区、都下、島しょ部の医療機関に迅速かつ安定的に血液製剤を供給するために、都内4カ所に拠点を持ち、緊急走行ができる緊急車両を56台、普通車を16台所有している。年間延べ約13万件の供給を行い、その量は全国の約13%に上るという。
「献血者からいただいた貴重な血液を供給します。献血は血液センターでの検査、製造、保管を経て、医療機関からの発注に基づき患者さんの元に届ける流れとなっており、私たちはそのリレーのアンカー役を担っています」(入職18年目、総務部総務課の渡辺課長)
緊急の依頼があれば緊急走行を行う。急ぐことも大事だが、事故なく安全に、間違いなく供給することが何よりも大切な業務だという。
「出動時は確認事項も多く、緊急走行は緊張もします。職員の負担を軽減するためにも、受注内容から供給前の確認までを管理できるシステムを開発しました」(渡辺課長)
供給管理システム「as」の導入はスムーズな業務の遂行と職員の働きやすさも実現し、同法人の供給を支えている。
医療機関への供給をミスなく遂行することも開発目的の一つだった供給管理システム「as」。名称の由来は、「accuracy(正確さ・的確さ)」と「safety(安全性)」を組み合わせた造語で、法人内のプロジェクトチームが自らの業務内容を分析し、外部システム会社に依頼して数年をかけて完成させたもの。
かつては手書きベースで行っていた「どこの医療機関にいつ、どの血液製剤を供給するか」などの情報が、専用端末ですぐに確認できるようになっており、供給に出動した車両に追加発注が生じた場合の情報管理なども行える。
クラウドを利用したこのシステムは、ミスを防ぐと同時に、スムーズな供給管理に大いに役立っている。
*血液製剤:人の血液から得られた医薬品のことで、輸血用血液製剤と血漿(けっしょう)分画製剤に分かれる。

人命を救うために。社会貢献度が高く、誇りとやりがいを持てる仕事
血液供給業務には毎日の定時供給と、緊急供給がある。いずれも輸血療法が必要な患者のため、緊急性が高いケースが多い。
入職12年目、供給部の坂本主任は、自分が届ける血液製剤が誰かの命を救うかもしれないと思うと、日々身が引き締まると話す。
「献血した人、製剤化した人、供給時に道を譲ってくれた人。多くの人の協力で成り立っている仕事です」
入職1年目の宮住さんも、研修を通して仕事の意義を感じているという。
「入職理由は『人の役に立てる仕事』という点でした。献血した人の思いをしっかりと患者さんへ届けたいです」

座学や先輩からの指導で運転技術や緊急走行を習得。最大1年かけて独り立ちへ
同法人に入職すると1週間の座学研修の後、3カ月程度かけて先輩が運転する車両に同乗する訓練を行う。安全走行について学んでから、普通走行での勤務をスタート。問題なく運転できるようになると緊急走行の乗務資格取得に臨む。いずれも独り立ちまで、先輩職員からの丁寧なサポートを受けることができる。
「入職直後は車線変更するだけで緊張しました。緊急車両の運転に慣れた今も、初心を忘れず確実に供給することを心掛けています」(坂本主任)
さらに、同法人ではベテラン職員も含め、自動車安全運転センター安全運転中央研修所などで研修を受講して、技術の維持と向上に励むことができる。

入職後すぐに有休を付与。1時間単位でも取得でき、めりはりある働き方が可能
同法人では1カ月に3~5回程度、夜勤業務があるが、勤務シフトは相談が可能という。また、入職するとすぐに有給休暇が付与され、年間5日分まで1時間単位の取得もできる。
「体調不良時にも安心でした。自分の予定に合わせてシフトを組んでもらうこともできるので、めりはりをつけて働けます。最近では育児休業を取る男性職員も多く、安心して長く働ける環境だと思います」(宮住さん)

採用担当からのメッセージ
縁の下の力持ちのように、見えないところでも誰かの役に立ちたい、社会に貢献したいと思っている人が活躍できる組織です。

このカイシャが10秒でわかるムービー
ムービーはこちら

●第34号 (2023年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。