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株式会社大原セレモニーハート

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地域住民から絶大な信頼を得ている
100年続く老舗の葬儀会社

地域密着の老舗葬儀社が時代とともに変わっていくストーリー
地域住民から絶大な信頼を得ている 100年続く老舗の葬儀会社

 江東区大島を中心に、地域に密着した葬儀社として知られる大原セレモニーハート。宗派を問わず使用できるホール、故人の思い出を語り合える会席所などを完備し、有資格者による心のこもった対応も評判となっている。地域住民と信頼関係ができているのが同社の強みだ。

事業継続の鍵は地域密着と思いやり

 都営地下鉄新宿線・西大島駅から徒歩5分の住宅地に立つ、大原セレモニーハート。創業は大正10年(1921年)で、まもなく創業100 年になろうという老舗だ。
 「葬祭業で創業100年というのは、恐らく他にはあまりないと思います」と述べるのは、茂木社長。これだけ長く事業を継続することができた秘訣は、“ 地域密着” と“ 思いやり” だという。
 “地域密着” については、地域のイベントがあるごとに同社のホールを無料で開放し、地域住民との交流を図っている。例えば、観光バス発着の拠点として、朝6時の出発前からホールを開け、出発前にトイレを使ってもらう、発車まで休んでもらうといったことを長年続けている。また、長い歴史があるゆえ、近親者を亡くすと同社に葬儀を依頼する地域住民とは、子どもの頃から同社を知っているため、深い信頼関係ができているという。
 もう一つ、同社が大切にしているのが、“ 思いやり” だ。葬祭業には、故人のエンディング・ステージを個性豊かに演出する力とともに、遺族に対する思いやりが絶対に欠かせない。
 「自分の家族に思いやりが持てない人が、お客様に思いやりが持てるわけはない」(茂木社長)と、家族との時間を大切にするため、同社では働き方改革に乗り出している。

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事業について説明する茂木社長

ITを使った働き方改革 業界では異例の休みやすさ

 働き方改革では、まず年次有給休暇取得率アップを狙い、2ヶ月に1回、通常の休日プラス有給休暇で3連休の取得を推奨。更に、1時間単位での有給休暇を取得できる制度も作った。こうした取組により、有給休暇の取得率は上昇、特に事務職では取得率が100% に達しているという。他の大手葬祭業から転職してきたというカスタマー事業部の馬場さんは「確かに休みやすいですね。どうしても突発的な対応があり、休みにくい業種なのですが、通常のシフトの休みもきちんと取れています。社員同士でうまく連携し、お互いに助け合いながら休みを取っています」と言う。
 社員の連携に欠かせないのが、全社員に配布されているタブレット端末だ。全員のスケジュールをクラウド上で共有し、前日には翌日の予定を全体にメールで共有。更に当日の朝のミーティングでその日の動きを確認するなど、スケジュール管理を徹底している。カスタマー事業部の遠藤主任は「私たちの事業部はそれぞれ担当するお客様は異なるのですが、仕事の内容はほぼ同じですので、お互いにカバーしやすいということもあります。人数が少ない分、コミュニケーションが取りやすいということも、きちんと休みを取れる一因になっていると思います」と言う。

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全社員に支給されているタブレット端末

時代の変化を恐れない攻めの経営

 時代とともに、葬儀のあり方が大きく変わってきている。かつては残された家族が「世間に恥ずかしくない立派な葬儀」を求める風潮もあったが、今は親しい人だけで行う家族葬や、伝統やしきたりにとらわれずに明るい音楽を流したりカラフルな生花を飾ったりする自由な葬儀が増えているのだという。歴史のある同社でも、仕事の仕方をどんどん変えていかなければならない状況だ。ITの導入は従業員の働き方改革のためだけではなく、お客様サービスの向上にも使われている。例えば、どのような祭壇にするのか、タブレットでいろいろなパターンをその場で見せて、顧客の納得感を高めているという。今後はタブレットだけでなくモバイル型PCを社員に支給する予定だ。また、お客様サービスという意味では、本社近くに終活や供養、散骨、葬儀、お別れ会等の相談ができて仏壇や仏具を購入できるショップ&サロン「INORIE」(イノリエ)をリニューアル・オープン。とても明るい雰囲気の中で気軽に終活の相談ができるようになった。
 地域住民が全幅の信頼を寄せる裏には、老舗といえど変化を恐れない攻めの経営があった。

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終活の相談ができるサロンを明るくリニューアル

ハツタロウー・ケンジロー・なびでんちゃんのもっと知りたい!

地元の祭事は地域貢献の機会
 当社が地域貢献の一つとして位置付け、毎年欠かさず参加しているのが地元のお祭り・子ども神輿です。祭りの日は朝からホールを解放し、休憩所として使ってもらっています。女性社員は祭りの参加者に飲み物やお菓子を配ったり、茂木社長や私は子どもと一緒に神輿を担いで町内を練り歩いたりと、社員総出で参加しています。とにかく住民の皆さんと一緒に汗を流すこと、皆さんの笑顔を見ることが好きですし、その気持ちが伝わっているからこそ、私たちのことも信頼していただけているのだと思います。もちろん、これからも地元のお祭りに関わっていきますので、機会があればぜひ覗いてみてください!(遠藤主任)

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地元のお祭りには社員総出で参加する

●第15号 (2018年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社大原セレモニーハート
設立・創業年
1973年6月
資本金
2,000万円
代表者名
茂木 圭吾
従業員数
10名(内、女性従業員7名)
所在地
136-0072 東京都江東区大島1-21-6
TEL
03-3681-1009
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