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株式会社小野組

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社員の物心両面を充実させながら公共事業の発展に寄与する会社

建設会社がめざす“働きやすさ”ストーリー
社員の物心両面を充実させながら 公共事業の発展に寄与する会社

大学や自治体の施設、郵便局などの公共施設の工事を主に行っている小野組。創業66年の建設会社は今、ライフ・ワーク・バランスの実現に力を入れている。働く社員の声を取り入れ、工事を受注する環境と社員が働きやすい環境をともに整備しながら、人々の生活に密着した施設を数多く手がけてきた。

公共事業をメインに 施工内容は幅広く


 1952年の創業当初は個人の木造住宅の建築が主体だった小野組。現在は、小中学校や大学の施設、自治体が管理する福祉施設やアパート、日本郵政(郵便局)など、公共性の高い施設を主に扱っている。施工内容は新築や大規模修繕から、漏水や自動ドア故障などが発生したときの緊急メンテナンスまで、多岐に渡る。
 「民間施設の工事をやらないわけではなく、結果として公共性の高い施設の工事を数多く手がけている状況です」と猪又正巳工事本部長は話す。顧客の中には創業間もない頃から取引しているところもあるという。小野敬語社長は次のように話す。
 「創業当時から、臨機応変な対応力と、大手企業にはないような機動力を大切にしてきました。継続的かつ安定的に受注する体制を模索しながら、今日まで様々な案件を取り扱ってきました」
 受注体制を少しずつ整えながら、多くの案件に対応。最近では新築工事に加え耐震改修工事やメンテナンスなどを継続的に行っているという。
 公共性の高い案件を扱う上で避けて通れないのが入札だ。指名入札の場合もあるが、競争入札に参加することもある。
 「一見同じような入札案件でも、自社の強みを生かせるものもあれば、そうでないものもあります。他社が敬遠しそうな特殊な施工内容の案件でも、社員にとって良い経験になり、会社としての強みにつながるものと判断できれば、応札に向けて動きます。地域に貢献するために提供できることは何かを常に考えながら、案件を選んでいます」(小野社長)
 入札案件はいつも応札・落札できるとは限らない。しかし、こうした案件選びと創業66年の蓄積から、継続的に落札できているという。

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「お客様のかゆいところに手が届くような仕事をしたい」という小野社長(左)と、「完成後に胸を張って行けるような建物をつくってほしい」と話す猪又工事本部長(右)

先輩や上司との積極的なコミュニケーションで 知識を吸収


 「小中学校や大学など、多くの人が利用する施設の工事に携われることに魅力を感じ、入社しました」と話すのは、工事部の入社1年目の青山磨生さんだ。現在は多くの先輩社員の工事現場に赴き、使用する道具や作業内容を教わりながら、社外の新入社員向け研修にも参加して、働く上で必要な知識を学んでいる。
 「工具の使い方からExcelを使ったデータの作り方まで、先輩方が事細かく教えてくれます。移動中や休憩時間にもいろいろな話をしてくださるんです」
 そんな青山さんの姿を、入社9年目の工事部主任・久岡翔太さんは、「現場でも社内でも、分からないことがあれば近くの先輩社員に積極的に質問していて、学ぶ意欲は旺盛だと思いますね。今は小規模の現場を回っていますが、慣れてきたら改修や新築などの大きい現場にも行き、経験を積んでいってもらいたいです」と話す。
 総務部課長代理の伊東利将さんも「仕事中はもちろん休憩中にも、私を含めて周りの社員によく話しかけて質問をしてきます。どんなことでも吸収しようとする意欲は素晴らしいですね」と言う。

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左から、伊東さん、久岡さん、青山さん。事務所はこの本社のほかに、埼玉県和光市に営業所がある

社員の声を聞き 働きやすい職場をつくる


 先輩後輩関係なく話しやすいという和やかな雰囲気は、働きやすい環境から生まれているといってよいだろう。同社では、仕事と子育てや介護との両立を図る社員のために短時間勤務制度を導入しているほか、午後6時以降の電話を外部の委託会社にシフトして残業を削減するなどの取組を実施。また、「なんでも提案箱」を社内に設置し、社員の意見を積極的に取り入れて、更なる働きやすさを追求している。これらの取組が評価され、2014年度には東京都文京区から「ワーク・ライフ・バランス推進認定企業」の1社に選ばれた。
 「区の認定制度は終了しましたが、男性も女性も働きやすい職場環境をつくるために、我々は今後も取り組み続けます」(小野社長)
 まずは働く環境を整える。それが企業理念の「全従業員の物心両面の幸福を追求する」ことにつながり、お客様に喜んでもらえる建物づくりにもつながる。小野組はそれを実践している会社といえる。

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「なんでも提案箱」に意見を記した紙を入れる社員

ハツタロウー・ケンジロー・なびでんちゃんのもっと知りたい!


花見もできるランチスポット


 水道橋交差点近くの広場や、避難場所になっている元町公園は、会社から歩いてすぐなので、憩いのスペースとして利用する社員をよく見かけます。社内に食堂がないため、弁当を持ってここで食べたり、飲食店で食事を済ませてここでひと息ついたりしていますね。
 また春には花見をするにも良い場所で、今年は元町公園で夜桜花見を会社のイベントとして実施。大いに盛り上がりました。
(伊東さん)

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晴れた日は、昼食後に水道橋交差点近くの広場で休憩をとるという。左から、久岡さんと青山さん

●第13号 (2018年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社小野組
設立・創業年
1952年
資本金
5,000万円
代表者名
代表取締役社長 小野 敬語
従業員数
23名(内、女性従業員4名)
所在地
112-0004 東京都文京区後楽1-1-13小野水道橋ビル2・3階
TEL
03-3814-5731