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株式会社テクノカルチャー

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委員会活動が組織活性化の決め手。 社員自らが働きやすい環境づくりに挑む

委員会活動が組織活性化の決め手。 社員自らが働きやすい環境づくりに挑む

企業の基幹システムから各種ソフトウェア、自社製品の開発など、幅広い事業を
展開するテクノカルチャー。パフォーマンスの高い働き方を可能にしている背景には、社員自らが働きやすい環境づくりに取り組む企業文化があった。

顧客のシステムシステムで力を培い e-ラーニングシステムを開発

 2次、3次請負も少なくないIT企業の中で、テクノカルチャーは創業以来、大手電機メーカーの元請事業者として基幹システムの構築・改修・保守を直接任されてきた。そのため、製造業や工場向けシステムは同社の得意分野として内外から認知され、評価も高い。更に顧客管理システムやデータベース検索ソフトなどの各種パッケージソフトも共同で開発するほどの実力を示し、長年にわたって培ってきたノウハウは、自社パッケージソフトウェア製品の開発にも生かされている。
 「中小のIT企業が成長するには、オリジナル製品の開発・販売は有効的な手段だと考えはありましたが、中小企業にとって開発コストセーブは必須条件です。そこで各種ソフトウェア開発で蓄積してきたノウハウを生かした企業向けの基幹業務システムやe-ラーニングシステムの開発・販売も新事業として展開しています」と野呂社長は新事業について語る。
 中でも「学びばこ」とネーミングされたe-ラーニングシステムは、研修をはじめとした社員のスキル向上に効果があり、しかも受講履歴や試験結果も一元管理できると好評で、順調な売れ行きを示すという。

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組織横断的な委員会の導入によって、社員の主体性を生かす経営を実践する野呂社長

各委員会を設置して働きやすい環境を作る

 社員を主体とする同社の社風も実に特徴的。長年にわたる大手電機メーカーとの強固な信頼関係が築けているのも、自社製品開発などに積極的な姿勢で臨めるのも社員の支えがあるからこそと位置付ける。
 「たとえ社長であっても肩書ではなく『さん』付けで呼ぶのが伝統。そんなフラットな社風だから社員は個性を発揮しやすく、距離が近いのでお互いに学び合う文化も根付いています」と語るのは応用システム部、13年目の小松さん。
 働きやすい環境づくりにも社員が主体となり、組織横断的な委員会を設置して、ダイバーシティ推進委員会、健康管理委員会などを設置して各部署から参加した社員が社内改善のための提案を行っている。
 「子育てとの両立を図る社員も多く、当事者から意見を聞きながらライフ・ワーク・バランスが図れるような仕組みを企画するなどの活動を行っています。最近では、子どもを同伴できる社員旅行を開催。これまで参加できなかったワーキングママさんたちから喜びの声が寄せられました」
 そう語るのはダイバーシティ推進委員会で活躍する応用システム部、3年目濵田さん。これまでにも健康管理委員会と連携し、ノー残業デー設置や残業削減の取組などを行ってきた。

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男性育児休業取得も活発。小松さん(左)も経験者

メンター制度など社員が社員を支援する社風

 ボトムアップで社内改善を図る一方で、人材育成にも力を注ぐ。その一つが後輩を先輩がサポートするメンター制度である。身近な存在の先輩が相談役としてつくからこそ、後輩社員が抱える社会人生活への不安にも親身になれ、また、スキル向上にも忌憚のない意見が言えるという。自社製品の「学びばこ」の開発チームに所属する応用システム部、2年目の戸嶋さんも同制度によってSEとして成長した一人。
 「入社当初は覚えることが多く、業務に対する不安が大きかったです。そんな時、メンターの方に適切なアドバイスをしていただいたり、物事の捉え方を教わったりしたのは大きな財産です」
 このメンター制度は産前産後休業前から育児休業中の女性社員も対象にしている。経験者がメンターになって、休業中や復職後についてきめ細やかなアドバイスを送る。
 社員主体の社風があるからこそ、社員が社員を支え、働きやすい環境づくりが行われている。そして、その企業文化が社員の高いパフォーマンスを生むという、好循環を生み出している。

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自社製品の開発を行う戸嶋さん。先輩に気兼ねなく質問できる環境だという

ここがポイント!働くやりがい!

個人の希望を尊重した働き方が可能
 同社顧客のビジネスは多様性に富んでいる。社員は様々なシステムに関わり、顧客と密接なコミュニケーションを図る中で、多くのスタッフを束ねるプロジェクトマネジャー、あるいはより高いスキルのシステムエンジニアを目指すなど、おのずと多様な目標を持つようになる。様々な働き方の志向を持った社員の希望に沿うことのできる、業務フィールドの存在も同社の強みであり、それが社員のモチベーションにつながっている。

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東池袋にあるテクノカルチャーの受付。様々な認定書が置かれ同社の技術力の高さが分かる

●第17号 (2019年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社テクノカルチャー
設立・創業年
設立年 1985年10月
資本金
3,000万円
代表者名
代表取締役社長 野呂 幸博
従業員数
95名(内、女性従業員数26名)
所在地
170-0013 東京都豊島区東池袋1-33-8 NBF池袋タワー11階
TEL
03-3982-0430