社員の自由な発想を取り入れ、反射材を中心に社内で新製品を開発する
<カイシャの特徴>
●事業内容:交通安全製品を 自社開発
●働く環境:誰もが アイデアを提案できる環境
●育成制度:働きながらスキルを高められる
●仕事のやりがい:ほぼ毎日定時退社。オフも充実
交通安全につながる 反射材ほか、多様なオリジナル製品を自社開発
自動車のライトで照らされると光って見える反射材を使用した交通安全グッズを中心に、自社製品の開発・製造や、OEM*生産を行うヨシオ。
1948年の創業当初は三輪車のサドルの製造などを請け負っていたが、安価な海外メーカー品が増えてきたことを受け、2代目社長が事業方針を一転。自社製品の開発を中心としたメーカーへの転身を決めた。取り扱うアイテムを一つに絞らず、積極的に幅広い領域の商品企画に関わるようになったことも、経営の安定性を高めることにつながったという。
「この数十年、リーマンショックや震災など景気に影響を与えるような出来事がありましたが、安定した経営で売上げを伸ばしています」と、小泉社長は胸を張る。
現在は、交通安全グッズ以外に、防犯ブザーや静電気除去製品、農業機器専用のゴムバンド、トラックドライバー向けの電気毛布、ランドセル部品など、多種多様な製品を世の中に送り出している。
幅広い製品づくりを行っている同社だが、中でも注力する製品があるという。「反射材用品の製造販売」「防犯ブザーの製造販売」「トラック用アイドリングストップ支援機器の製造販売」「OEM他社製品の製造と技術開発」の4つをビジネスの軸に据えた「四輪駆動経営」を展開し、各分野で得たノウハウを新製品開発に役立てている。
「ゼロから何かを作り上げるのは大変ですが、過去の製造経験を生かし、新たな製品開発につなげています。お客様の間でも、当社は開発を得意とする企業と認知されており、製品の開発段階で困っているお客様から声が掛かることもあります。先日は、ベビーカーメーカーの製品づくりの支援を行いました」(小泉社長)
*OEM:他社ブランドの製品を製造すること
社員の発想を重視。自分のアイデアを形にできる喜び
同社では、社員が自由な発想を生かして新たな商品づくりに励んでいる。「自分のアイデアを形にできることに、やりがいを感じる社員が多いです」と話す小泉社長。
例えば、近年商品化された「アンティークリフレクター」シリーズのキーホルダーは、レザー小物のような見た目だが、光を当てると従来の反射材と同様に発光する。
「この商品は、『蛍光色の反射材は、毎日身に付けるアイテムとしては使いにくい』という社員の意見から開発がスタートしました。反射材に特殊な印刷を施し、ファッションの一部として取り入れやすいデザインにしています」と語るのは、入社2年目、営業部の中川さん。
現在はレザー風だけでなく、アニマル柄をプリントしたキーホルダーなども開発。顧客からも好評という。
「 新たな製品のアイデアは開発営業部だけでなく、全社員から募っています。誰もが自分のアイデアを発信できる環境です」(中川さん)
働きながら、業務に必要なスキルを習得することが可能
入社後は、本社内の工場で経験を積み、ものづくりの基礎を学ぶ。その後、各部署での業務を経験し、個々人の適性にあった部署へ配属となる。専門的なスキルに関しては、実務を通して身に付けていくことができる。
「私はデザイナー職に興味があり、デザイン系ソフトの講習会を探していたのですが、その際に当社を知り、『この会社なら、働きながら技術を習得できる』と思い、入社を決めました」と中川さん。先輩社員に教わりながらソフトの使い方を一から覚えていき、現在は商品紹介のチラシ作成も担当しているという。
本人の希望や適性を重視し、やりたいと思う仕事に取り組める環境で、各自が前向きにスキルアップに励んでる。
残業時間はほぼゼロ。子育て中の社員も働きやすい環境
社員の7割以上が女性という同社。入社11年目、製造部で本社工場責任者の榊さんは「子育てをしながら働いている女性社員が多いです。急に子どもが熱を出した場合なども自然とフォローし合う雰囲気があります」と話す。
また、残業がほとんどないのも同社の特徴という開発担当の中川さん。
「納期が厳しくない限り、基本的には終業時刻の18時に全社員が帰ります。会社の最寄り駅には商業施設も多いので、買い物をしたりと、オフの時間も充実させることができます」
社長からのメッセージ
社員の意見を尊重する会社です。やりたいことが決まっていなくても、前向きに仕事に取り組んでいける人が向いています。
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●第35号 (2023年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。