勉強会や現場見学で豊富な知識を身に付け 幅広い電気工事を手掛ける老舗企業
<3つの特徴>
●創業90年を超える電気工事の専門家集団
●アットホームで風通しの良い社風
●社内外の講習を通してスキルアップできる
送電線工事、変電工事、内線工事まで手掛ける
発電所から電気を送る送電線や電圧を調整する変電、さらには、建物内の電気配線といった工事まで手掛ける愛工大興。1926年創業の老舗企業として着実に事業を展開する。
「売り上げの3分の2は、建物内に電気を通す内線工事です。ゼネコンから請け負う案件だけでなく、大手デベロッパーや大学をはじめとした教育機関から、直接受注する案件が多いのも当社の強みです。その背景には、先人たちが培ってきた信頼があります。今後も継続してお客様が満足する品質の高い工事を目指していきます」
自社の特徴と強みをそう説明するのは原副社長。工事に携わった施設の中には、誰もが知る街のランドマークも数多く、同社の技術力を物語るとともに社員たちにとって誇りになっているという。
同社が事業を展開する送電線工事は、発電所から変電所へと続く送電線を張るだけでなく、鉄塔を建設する用地の確保から鉄塔建設、そして送電線下の樹木の伐採まで手掛ける。そのため電気工事の技術のみならず土木技術も必要とされ、幅広い専門知識を持つ社員が活躍する。
また、同社が今注目しているのが、高度成長期に建設された建物の老朽化に伴う大規模な修繕工事。新しい設備に入れ替える電気工事は、新築と同じ規模の案件になると見込まれるため、積極的に参入していく方針という。
「今後は再生可能エネルギーに関する事業も開拓していくなど、新しい取組にも積極的にチャレンジしていきたいです」(原副社長)
相談しやすい環境で 伸び伸び成長できる
「当社では、メンター制度を導入しており、何か困ったことがあれば、何でも相談できる環境が整っています。もともと上下関係が厳しくなく、アットホームな雰囲気に包まれた社風ですから、居心地の良い職場です」
そう説明するのは、内線統括部の市東さん。
現在は、学校など公共施設の内線工事現場を担当している。上司や先輩のサポートを受けながら、入社3年目にして図面作成、工程管理、協力会社への指示出しを行う現場監督を務め、周りからの信頼も厚い。
こうした環境で若手社員は伸び伸びと成長しており、ここ3年間の新卒者の離職率は0%と高い定着率を維持している。さらに、社員から好評なのが借り上げ社宅制度。家賃は会社が7割負担し、福利厚生の面からも、社員をサポートしている。
社員の声を聞き、学びたい テーマで勉強会を開催
「人の成長こそが会社の成長である」を社員育成のモットーとしている同社では、社員の技術力の向上に力を入れ、充実した人材育成制度を導入している。
例えば、毎月1回開催される定例会議では、社員の学びたいテーマなどの声を吸い上げて、新しい電材や最新技術が学べる勉強会を開催。
「電圧の計算方法を学ぶ勉強会をリクエストしました。すぐに開催してもらい、ほかの若手社員と共に知識を深めることができました」(市東さん)
また、自分の担当以外の現場を訪問する「定期パトロール」という取組も行っている。ほかの現場で使用している技術や施工方法などを学べる絶好の機会となっているという。
研修制度を活用し、スキルを磨いているのが入社3年目、内線統括部でCADを担当する栗原さん。
「外部で実施する講習会があると部署内メールで告知してくれます。費用は会社負担ですから、皆さん積極的に参加しています。私も現在、東京都の在職者向け職業訓練を利用して、CADソフトの技術を磨いています」
勉強会や講習会で学んだことを着実なものにするために、資格取得も推奨している。合格者には資格手当を支給するなどして、技術習得をサポート。また、年に2回、管理職が社員と面談を行い、年間目標の設定や達成度などを確認し合うことで、社員のモチベーション向上を図っている。
役員からメッセージ
明るくて誠実で素直な人なら大歓迎!
送電線工事や内線工事などは、立場の異なる多くの人が協力し合って構造物をつくる現場です。そのため施主や協力会社、空調やガスなどの工事を担当する設備工事会社など、様々な人とコミュニケーションを取りながらスムーズに仕事を進めるスキルが求められます。そのときに必要になるのは、何といっても「明るさ」や「誠実さ」です。もちろん、専門知識や技術を身に付けていくことも必要。日々、見聞きすることから何事も吸収していこうとする「貪さ」や「素直さ」を持った人が成長していけるでしょう。
●第23号 (2020年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。