ITに関する総合的なコンサルティングやサービス提案に加え、タブレット型コンピュ—ターを使った受付システムでトップシェアを誇る「I-FACE」などの自社製品も開発するアイエンター。社内にマーケティングの専門部隊を持っており、集客増や売上げアップなど効果に根差したソリューション提案が可能だ。またIoTやAI、VR・MR等の先端技術の分野で研究開発を担う専門チームを作るなど、新技術の開発にも積極的に挑戦している。入江代表は次のように語る。
　「システム開発は、納品がゴールではありません。お客様にとってはそこからがスタート。効果をしっかり出していくことが、システム会社としての価値になると思います」
　同社は「楽しむを世界へ」というミッションを掲げており、理念共感性を重視した採用を行っている。「楽しんでいる状態であってこそ、最高のパフォーマンスを発揮でき、最高のサービスを提供できる」との考えだ。社名の「エンター」も、「エンターテインメント」という単語から取ったものだという。
　「愛される会社は伸びていくと思います。みんなにかわいがられるような会社であるために、まずは自分たちが楽しんで、周りにそれを伝えていける会社にしたいですね」（入江代表）
　そうした理念は会社の風土にも表れており、上司と部下の距離感も近く、社内は常に和気あいあいとしている。営業本部の田村さんは、「オンとオフの切り替えがうまい社員が多いので、にぎやかに雑談をしていても、業務が始まるとみんな集中しています。上司や役員との距離も近いですね。入社前に『社員の人柄が良い』と聞いていましたが、そのとおりでした」と話す。

　また同社のユニークな取組の一つに、北海道北見市と提携したサテライトオフィスがある。「離れた場所でも仕事ができる」というIT 企業の特性を活かした地域活性化の取組の一環として、会社でログハウスを借りているのだ。社員は希望すれば好きな時期に北見市に行き、約10 日間サテライトオフィスで業務をすることができる。オフィスの１階、２階が住居スペースになっており、家族や同期と一緒に行く社員も多い。
　「家族連れで行くことを奨励しており、家族の交通費や現地でのレンタカー代も会社が負担します。社員が働いている姿を家族に見せたいとの思いがあります」（入江代表）
　様々な挑戦を続けながらも、社員のプライベートを大事にする同社。変化の激しいIT 業界で、メリハリを持って働ける会社だと言えよう。