日本を代表する建築物の天井、内外装に関わる誇りを胸に、技術を磨き続けて100年
〈カイシャの特徴〉
●事業内容:高い技術力で建物の内外装を担当
●育成制度:勉強会を開催し若手をフォロー
●仕事のやりがい:日本を代表する建築物に関われる
●働く環境:社員が定着。永年勤続制度を導入
大手ゼネコン5社と直接 取引。高い技術力で頼られる存在
1922年に創業し、2022年に創業100周年を迎えたオクジューは、建造物の耐震天井をはじめとする内外装の製作・施工を手掛ける会社。
関わった案件は日本の近代建築を代表する高層建築物から大規模な体育館、ターミナル駅、銀行、大学まで多岐にわたる。既存の有名建築物にも同社の耐震工法が生かされているという。
取引先にはいわゆる「スーパーゼネコン」と呼ばれる日本を代表する大手ゼネコン5社のほか、設計事務所が並ぶ。
「オクジューさんにぜひやってほしい」と仕事が来るのは、これまでの経験や実績からくる技術力の高さに加えて、新工法や素材をゼネコンやメーカー、協力会社と共同開発している点が評価され、信頼されているからと熊本社長は話す。
「日本は地震大国です。たとえ大地震が来たとしても、安全で安心して生活ができる建造物を造る、それが私たちの使命と考え、数々の工法を開発しました。今やそれが建築のスタンダードとなっているものもあります」
例えば、溶接やクリップで止めることが常識だった天井の金具をビス止めして、より固定する工法を開発。手間とコストはかかるが「大きな地震があればこうする理由が分かります」と顧客を説得した。その効果が知られ、今では多くの施工会社が同社の開発した手法を取り入れているという。
「当社の社訓は『信用第一』です。お客様はもちろん、最終的にその建物に集う方々に対して、いかに快適で安全な空間を提供できるか。その追求に力を注ぎ続けることで、信用される会社になっていくと考えています」(熊本社長)
同時に会社として何より大切にしているのは社員だと熊本社長は言う。
「社員の成長が、会社の成長につながると考えています。そのために働きやすい環境を整備することが会社の役割です」
例えば同社では、海外研修にも力を入れている。会社の費用負担のもと、ドイツやスイス、リヒテンシュタインなどで、内装工事などに関する視察や体験をする研修が好評という。

文系出身者も多く在籍。研修や勉強会などで学ぶ機会を複数用意
社員には建築関連学部以外の文系出身者も多いという同社。それだけに研修も丁寧に行っている。入社後は1週間の座学の後、1カ月間かけて現場実習を行い、工事の流れを理解する。以降、1年間はOJTリーダーの先輩社員に業務全般の相談をしながらマンツーマンで教わり、独り立ちしていく。入社3~4年目の社員には二次研修が用意され、勉強したことを振り返る機会となっている。
「私は、当社が主催している、建材メーカーを招く勉強会にも参加しました。日々新たな技術が生まれるため、新しい工法を知ることができます」(入社4年目、営業グループの三橋さん)
また、建築施工管理技士など業務に必要な資格取得は、外部スクールの受講料や教材費、受験料も会社が費用を補助。取得後は手当が支給される。

培ったノウハウと技術力で安全、安心な空間を創造。有名建築物にも携わる
同社で働くやりがいについて、入社 15 年目、営業グループの池田課長代理は次のように語る。
「当社は耐震性をはじめ、高品質な仕上がりのための独自工法を多く持っています。工期と予算、人員確保など広い視野で状況を把握しながら次はどうするべきか常に考え、先回りして手配しています。必要に応じてお客様と交渉を行いますが、『池田さんがいてくれて良かった』と言われると嬉しいです」
そして関わる建物が、日本を代表するランドマークであることがさらなる誇りを与えてくれるという。

永年勤続特別休暇も整備。誰もが長く働くモチベーションにつなげる
同社の社員は8割以上が男性だが、近年は女性の施工管理職も増えてきているという。
「工程表通りに進行できれば、自分でスケジュール管理してまとめて有給休暇を取ることも可能な環境です。同期にも女性の施工管理職がおり、現場の話など情報交換ができることも働きやすさにつながっています」(三橋さん)
また、平均勤続年数が18.4年の同社では、永年勤続特別休暇として、15年、25年、35年の勤続年数に応じて、最大7日間の特別有給休暇の付与と記念品を贈呈している。

社長からのメッセージ
どんな仕事でも、まず全力を尽くして取り組んでみてください。それがやがてあなたへの信用、信頼につながり、重要な仕事を任せられるようになるはずです。

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●第34号 (2023年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。