業務効率化を進め、定時退社が実現できる環境で、国際物流のエキスパートを目指す
<カイシャの特徴>
●事業内容:100社以上の代理店とパートナー契約を結び 国際物流を一貫手配
●育成制度:3カ月間の新人研修や資格取得支援で 社員をフォロー
●働く環境:定時退社の徹底や有給休暇の連続取得で プライベートも充実
アジアを中心に、荷送人・荷受人の思いに応えた、最適な国際輸送を提供
ボーダレスなモノのやり取りが当たり前となった現在、国際物流は不可欠で重要な役割を担っている。
SMJはアジア圏を中心に、アパレル企業をはじめ、電子部品商社、食品商社などを顧客とし、輸出入業務を提供するNVOCC(Non Vessel Operating Common Carrier)*。船舶や飛行機など複数の輸送手段を利用し、貨物を責任を持って輸送。海外で引き受けた荷物を、日本国内の顧客のもとに引き渡すまでワンストップで提供できる、国際複合一貫輸送を行っている。
「100社を超える海外代理店とも、独自の業務システムを活用して連携しており、スムーズに輸出入ができるようにしています。物流に関するあらゆるサポートができ、要望があれば梱包、検品なども対応可能です」(石井代表)
また、約半数の社員が外国籍の同社は、英語、中国語、韓国語などに対応できることも大きな強み。
「当社の業務システムを駆使した、きめ細かいサービスと、ネイティブスタッフの迅速なコミュニケーションが、お客様の要望に柔軟に対応できる体制を支えています」(石井代表)
2008年の設立時は、日中・日韓の国際複合一貫輸送を主力にして業務の基盤を構築。以来、タイ・ベトナム・インドネシアなどの荷物にも対応できるよう、海外ネットワークを拡大させてきた。
「1人で立ち上げた会社ですが、業務量の増加に伴い仲間を増やしてきました」(石井代表)
現在、同社では、対面、電話、メールなど人とのコミュニケーションに比重を置くために、単純業務は可能な限り自動化、効率化をしているという。
「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入して、その分、今以上に人の思いに寄り添った、より良いサービスを構築していこうと考えています。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いたら、現地に訪問して海外営業を進め、新たなパートナーの開拓もする予定です」(石井代表)
* NVOCC:自らは国際輸送手段を持たない貨物利用運送事業者

3カ月で基礎を学び専門知識をじっくり習得。資格取得もバックアップ
同社に入社後3カ月は研修期間として、業界知識などを学び、その後はOJTでゆっくりと業務知識を身に付けていく。社内研修や勉強会では、独自のテキストで輸出入の専門知識を学ぶことができる。また、新入社員には先輩社員が1名メンターとして付き、仕事以外の面もサポートしているという。
さらに、外国籍社員が多い同社だからこそ、日本式のビジネスマナー研修を行っていると話す石井代表。
「日本語でのメールや電話対応の際の言葉遣いやニュアンスなど、2カ月ほどかけて少しずつ学んでもらいます。細かなことですが、日々の仕事がスムーズになります」
その他、資格取得に関しては、受検費やテキスト費などを会社が負担。
「少し前に国際複合輸送士資格を取得しました。現在は通関士試験に向けて勉強中です。できるだけ早く合格したいと思っています」(入社9年目、CS部門の南統括マネージャー)

人が財産だからこそ 一人ひとりが働きやすい環境づくりを推進
社員一人ひとりを尊重し、働きやすい環境づくりに力を入れる同社では、業務効率化につながるシステムを導入。チームでの情報共有や、業務状況の見える化を図ることで、定時退社を徹底している。これらの取組によって、同社は令和3年度東京ライフ・ワーク・バランス認定企業に選出された。
有給休暇も取りやすく、20日間連続して長期休暇を取得した実績もある。外国籍の社員が帰省のために利用するなど、社員にとても好評という。
また、産前産後休業・育児休業後の復職率は100%で、男性社員も育児休業を取得。
「昨年、妻が母国のベトナムに帰って出産しました。その際に約20日間育児休業を取得し、妻にも喜んでもらいました。今も離れて暮らしていますが、毎日ビデオ通話をして、家族との時間を大切にしています」(入社3年目、輸出チームのバオリーダー)
休暇や制度だけでなく、業務でも個々人を尊重する社風があると話すのは、南統括マネージャー。
「若手社員の意見もしっかり聞き、良いアイデアはどんどん採用していきます。実際に新人の意見でペーパーレス化が進むなど、一人ひとりの発信が当社の大きな活力になっています」

読者からひとこと
外国籍社員が多く国際交流ができそう! お客様に荷物を届けるまでの手配を一貫して請け負い、柔軟な対応と多言語サービスが整っていると感じました。また、充実した新人サポートや、働きやすい環境を目指して、休暇制度の整備や業務の見える化を進めている点が印象的でした。

代表からのメッセージ
海外物流、貿易の専門性を高めることができます。海外との仕事に興味がある人には、一生の大きな財産になると思います。


●第29号 (2022年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。