チームワークと温かい社風を育む環境で、働く人々においしい「おべんとう」を届ける
<3つの特徴>
●事業内容:栄養バランスを追求した弁当の製造
●働く環境:活発な社員間交流で風通しの良い社風
●育成制度:基礎を学ぶため、全部署をローテーション
顧客を第一に考えた弁当配達で ビジネス社会に貢献
オフィスが集中する都心では休憩時間内に昼食を取ることが難しくなることを見越して、他社に先駆け弁当の配達サービスを開始した玉子屋。
1975年の設立当時は、近隣の町工場向けの弁当が主だったという。
「1997年に先代から会社を引き継ぎましたが、前職で当社の『おべんとう』を利用していました。おかげでユーザー視点で、どんなときにクレームが起こるかなどが分かり、その後の改革に役立てることができました」
そう語る菅原社長のもと、働く女性の好みを意識したメニューや、健康を考えたヘルシーなメニューの開発を行うほか、食材の鮮度を保つ流通システムを構築するなど、常に一歩先を見据えた戦略を展開。1日6万食という平均生産食数を実現させている。
大量の販売ができるのは、原材料の調達から製造、配達までを社内で一貫して行っているからだという。
さらに、揚げ物の衣を可能な限り薄くするといった、他社には真似のできない独自の工夫を凝らしたプライベートブランド商品を数多く開発してきたことも顧客の獲得に貢献している。
「安いだけでなく、おいしさや栄養バランスなど中身にもこだわった自慢の『おべんとう』です。都心で働く人の午後の活力となり、世の中に貢献していると自負しています」(菅原社長)
新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワークが浸透しつつある環境の中、同社はアフターコロナに向けて、病院や高齢者施設へのサービス提供、スポーツ大会やコンサートといったイベント会場での弁当販売なども考えているという。
さらに、ビーガン(菜食)向けのメニューの開発や、弁当容器の回収が不要な使い捨て容器の導入も視野に入れている。ゴミの問題など環境に配慮した容器を検討する必要があるが、顧客からの導入してほしいという声に応えたいと菅原社長は話す。
「どんな状況にあっても、『安全・安心で美味しく、栄養バランスの整った健康的な商品を、適正な価格で真心をこめてお届けする』という当社の使命が崩れることはありません」

風通しの良い環境。 チームワークも良く、制度を気軽に活用できる
チームワークとコミュニケーションの良さが強みという同社は、各種制度も活用するのが当たり前という空気がある。
「産前産後休業・育児休業を利用しましたが、とても復帰しやすい雰囲気でした。女性の社員が多いこともありますが、全社に相手の気持ちを思いやる風土が根付いています」(入社5年目、経理部の永島リーダー)
また、社員同士の親睦会などの費用は会社が負担し、積極的なコミュニケーションを促進している。
「今はコロナ禍で会合は難しいですが、日常的にリーダーが成果を上げたメンバーを褒めたり、後輩社員の相談に乗ったりしています。他部署との打合せなどに必要な費用は会社が負担していますし、時には私も打合せに参加することがあります」(菅原社長)
誰とでも気軽に話ができる環境が風通しの良い社風を生み出し、チームワークの良さにもつながっているという。

全部署を回る新人研修や 勉強会で基礎を学び、社員のやる気を応援
若手のうちから積極的に仕事を任せていく同社は、社員の育成にも力を入れている。新入社員研修では、1週間かけて営業、事務、製造などの全部署を体験し、業務の流れなどの基礎を学ぶことができる。
配属後の業務はOJTで、先輩社員がしっかりと教えていくが、必要に応じて外部講師を招いての勉強会や研修を行っている。
「保健所の方を招いての安全衛生講習はとてもためになり、その後の配送業務に役立っています」(入社2年目、営業業務部の久保田さん)
営業をしたいという社員には新規営業を積極的に任せるなど、主体的に仕事に取り組むことができる環境も、社員のやりがいとやる気につながっているという。
「当社は、『おべんとう』の味、メニューには絶対の自信を持っています。とにかく試食していただいて、1社でも多くのお客様を増やしていきたいと思っています」(久保田さん)

当社の自己PR
営業と事務で6~7名の班を組み、担当エリアを持って「おべんとう」を届けていますが、分からないことがあれば班に関係なく優しく教えてくれます。子育て中の社員も多く、私もその一人ですが、互いにフォローしながら休みを取ることができ、助かっています。今後はリーダーとして一人で班を回せるよう成長していきたいです。(永島リーダー)


●第26号 (2021年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。