東京カイシャハッケン伝!

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中小企業の魅力!

「パパ育業」体験レポート!

この特集のPOINT

取得促進のための柔軟な育児休業の枠組み、「産後パパ育休」が制度化されました。一般的になりつつある男性の育児休業取得について考えてみましょう。

  • ●「産後パパ育休制度」など、男性の育児休業取得を支援する制度がスタート
  • ●男性の育児休業取得を積極的に応援する中小企業が増加している!

「パパ育業」とは?

東京都では、社会全体で子どもを大切にする気運を醸成し、安心して働き、子育てができる環境づくりを目指しています。その取組の一環として、育児休業の愛称を募集。男女を問わず望む人誰もが子育てに参加できる社会を目指し「育業(いくぎょう)」と名付けました。また、男性従業員の育児休業取得率を一定割合達成した企業を「TOKYOパパ育業促進企業」として登録する制度を設けています。登録企業には、取得率に応じた登録マークを付与して、特設ホームページ上で企業情報等を公表しています。過去2年間(会計年度)の男性従業員の育児休業取得率の平均が50%以上であることなどが、登録の条件です。

「TOKYOパパ育業促進企業」マーク
「TOKYOパパ育業促進企業」マーク

PART01

株式会社クリエイティブキャスト

早めの調整と復帰後のキッズスペースでサポート

株式会社クリエイティブキャスト

ゴールド

男性社員から育児休業の希望が出たら会社はどんな準備をしますか

エンジニアが開発中のプロジェクトを長期抜ける間に支障が出ないように社内及び社外と調整をしていきます。毎月面談等で普段から社員の状況をキャッチアップし早めに動くことが大切です。

経営企画室 谷内さん
経営企画室 谷内さん

会社にキッズスペースがあるそうですが、活用方法を教えてください

子どもの面倒を見ながら働けるスペースを、社員のアイデアのもと作りました。最近は在宅勤務が多いので、会議等のタイミングで子どもと一緒に出社するケースが増えています。

実際、やってみた!

過酷な2名の育児で休んでいる感覚ゼロ

教育事業グループ 執行役員 高岡さん
2019年12月27日~2020年1月17日(約3週間)
2021年12月29日~2022年3月31日(約3カ月間)
  • AMの重要事項:
    朝7時から11時まで寝て、その後家事や長男との散歩。
  • PMの重要事項:
    17時に長男の夕食と風呂、仮眠後朝まで次男のミルク担当。
過酷な2名の育児で休んでいる感覚ゼロ

●BEFORE
妊娠中に妻から要望があり、育児休業を2回取得しました。1回目の長男のときが初めての育児ということもあり、心身ともに大変で、次男の育児休業は長めに取ろうと決めていました。次男が生まれてから約3カ月の育児休業中は、長男と生まれたばかりの次男の2名の育児ということで非常に過酷な期間。正直休んでいる感覚は全くなかったです。

●AFTER
育児休業中は、主に妻は日中の育児、私は夜間の育児という分担でしたが、私が担当していない日中は自発的に家事をやるようになりました。妻から、ささいなことでもありがとうと言ってもらえるのが嬉しかったので、仕事でも人に感謝を伝えることが多くなったと思います。終業時間になったら仕事を切り上げる意識も高まりました。

PART02

株式会社スマイエ

情報共有ができているから安心して休める

株式会社スマイエ

ブロンズ

男性が育児休業を取るにあたって会社はどんな工夫をしていますか

もともと男性社員が家庭のために休むことが珍しくない社風なので、女性の育児休業と変わりません。普段から業務管理アプリを活用し、業務の情報共有経営企画室をしっかりしているのがポイントです。

代表取締役社長 塩飽(しわく)さん
代表取締役社長 塩飽(しわく)さん

育児休業を取得中の社員の業務はどのようにフォローしますか

担当業務やお客様情報を全てアプリ管理し、チーム全員で進捗を把握できるようになっています。また、一店舗のみに負担が集中しないよう、他店舗からもフォローできるようにしています。

実際、やってみた!

育児と家事両方やっている妻の大変さを実感

店長 塩﨑さん
2019年10月11日~2019年10月24日(2週間)
2021年12月4日~2021年12月17日(2週間)
  • AMの重要事項:
    朝ごはんを作りゴミ出しをする等、家事が私の主な担当。
  • PMの重要事項:
    18時までに子どもを寝かしつけ、夜泣きは協力して対応しました。
育児と家事両方やっている妻の大変さを実感

●BEFORE
一人目が生まれた時、当初は育児休業取得を想定していなかったのですが、妻一人での育児は想像以上に大変で、すぐに会社に相談をしました。そこで2週間腰を据えて休ませていただき、その間私は主に家事を担当。育児をしながら通常の家事もしなければいけないのが一番辛いと言われていたので、主にそこをサポートしました。

●AFTER
夜泣きをあやすために眠れない日もありますが、翌日出勤しなくて良いというのは精神的に助かりました。2週間休みを取り、これまでよく妻は一人でやっていたなと感じました。甘えてしまっていた部分もあるので、今後も朝食づくりをはじめ、積極的に家事をしていきますし、これから取得する社員には経験談を話したいです。

●第33号(2023年6月発行)掲載