東京カイシャハッケン伝!

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中小企業の魅力

時代の先端を行く!挑戦し続ける中小企業

テレワークなどの新しい働き方や、DXなどデジタルを活用した新たな業務フロー等、日々変わり続ける現代社会。
そんな社会変革に欠かせないのが、中小企業が発信する独自の技術や仕組みです。
各社の具体的な取組を通して、新しいことに果敢に挑戦し続ける中小企業の魅力をチェックしてみましょう。

CHALLENGE01

BoCo株式会社

代表取締役社長謝さん

謝さん

鼓膜へ負担のかからない骨伝導製品を開発

当社は最先端の骨伝導技術を元に、健常者や難聴者向けの骨伝導イヤホン等を研究・開発・製造・販売しています。2022年に発売した耳たぶにつけるタイプの完全ワイヤレス骨伝導イヤホンは、当社の「純骨伝導振動子技術」を詰め込んだ製品。スピーカーによる外音に頼る製品もありますが、当社の製品は骨伝導のパワーが非常に強く、耳をふさがず骨を伝わって音が聞こえます。音漏れがほとんどなく、鼓膜への負担が少ないのが特徴です。
世界保健機関(WHO)によると全世界の若者世代(12歳~35歳)の半数近い約11億人が難聴リスクにかかっているといいます。睡眠時にイヤホンをつけて音楽をかけたまま寝るようなライフスタイルが原因でしょう。また、日本では難聴者で補聴器を使っている人は全体の10%強しかいないというデータがあります。加えて、一般的に補聴器は鼓膜に負荷をかけるので、使えば使うほど定期的なメンテナンスが必要という課題もあります。こういった様々な人たちの課題を解決し「聴こえる」ことに関するQOL(クオリティー・オブ・ライフ)を上げるのが当社の役割だと自負しています。

BoCo株式会社

CHALLENGE02

ユーザックシステム株式会社

代表取締役社長小ノ島さん

小ノ島さん

ECなどに関わる業務の効率化をRPAで実現

業務効率化を実現するためのソフトウェアを提供している当社で、最近特に引き合いが増えているのはRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)。これまで人手に頼っていたPC作業をロボットが代わって行うというものです。特にEC関連業務で当社の製品を導入するお客様が増えており、帳票操作や送り状発行、注文リストのダウンロードなど、受発注や物流に欠かせない業務の自動化に役立っています
当社の「Autoジョブ名人」はある程度ITに明るい人なら自分でカスタマイズできる製品です。ITが苦手な人に対しても、当社がこれまで行ったRPAの設定パターンを提供するサービスを展開しています。また、テレワークが一般的になったことで、出社しなくても業務が回るようにRPAの活用も進んでいます。人が操作しなくてもロボットなら大丈夫ということでお客様にも非常に喜んでもらえていますし、当社内でも実際にRPAを運用してテレワークや業務効率化を実現しています。2004年からRPAに取り組んできた当社ならではの技術力や知見を生かして今後も発展していきたいです。

ユーザックシステム株式会社

CHALLENGE03

株式会社UPDATER

新事業推進部 マネージャー中条さん

中条さん

国産木材の見える化でSDGsのきっかけに

当社は再生可能エネルギー事業を中心に社会課題解決に取り組んでいる企業です。2022年11月からスタートした新事業「みんなリビング」は、日本の林業の課題解決を目的にしています。
現在、日本では約50年前に植樹した杉などが、外国産の安い木材に押されて使われにくい状況にあります。また、森林は適切に管理しないと土砂災害等の危険があります。そこで、うまく供給されていない木材と消費者とを当社がつなげることで、国産木材の消費を促進したいと考えました。さらに木材生産者の「顔が見える」ようにしたのもポイントです。どこの山で、誰が伐採し製材したかが、全て分かるようになっています。この木材はオフィス家具等に加工しており、環境や社会に配慮した経営を目指す企業に導入してもらっています。「どこからSDGsに着手したらよいのか」と悩む企業も多いので、当社の製品を入り口として紹介する機会もあります。
今後も当社のコア技術であるブロックチェーン(改ざん不可能な分散型台帳)などを用いて、様々な社会課題を「見える化」し、解決していきたいです。

株式会社UPDATER

CHALLENGE04

株式会社イートラスト

ソリューション開発事業本部 営業部鈴木さん

鈴木さん

多様なニーズに応える防災監視システム

当社は防災監視システムの開発や設計・施工・保守を行っています。国や地方自治体が管理する河川や火山などの監視用にソーラーとバッテリーで動くタイプのカメラを提供しています。環境によって求められる機能や設置方法が変わるので、いかにお客様の目的を達成できるような提案をするかが腕の見せ所です。防災関連ということで緊急度が高いものや、顧客の予算に合わせて設置計画を立てる等、柔軟な対応も求められます。
最近では当社の製品を東南アジアでも活用しようと10カ月程かけて計画から施工まで行いました。災害大国としての経験と日本の技術力を生かして、インフラが十分ではない海外でも簡単に設置し監視が可能な製品を提供できました。ほかにニーズが増えているものとしては廃棄物が不法投棄される場所や獣害が発生している場所に監視カメラを設置するといったもの。現在の監視カメラでは現状や過去を確認することしかできませんが、これからはデータを分析して未来予測まで含めた監視が求められてくるはずです。AI等の技術を活用してそれらの課題解決になるような製品の開発に着手しています。

株式会社イートラスト

●第32号(2023年2月発行)掲載