伯父の運営する介護施設によく遊びに行っていたので「楽しい場所」という印象があり、中学生からボランティアをしていました。当時、認知症のおばあちゃんの着替えの手伝いをしていたのですが、何回お願いしても着替えてくれない。お医者さんを演じてみたり、毎回いろんな工夫をして、何カ月か経ったある朝、突然すんなり着替えてくれたんです。その感動は忘れられません。最初はうまくできなくても、続けた結果、責任感が芽生えて達成感が得られる、それが働くおもしろさかもしれません。
この特集のPOINT
- ●介護福祉士の資格を持つ安藤なつさんに、働く魅力をインタビュー
- ●独自の取組や女性も働きやすい環境を整える福祉業界の企業もチェック!

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第39号特集1(PDFにリンクします)PROFILE

安藤なつ
お笑いコンビ「メイプル超合金」ツッコミ担当。ボランティア時代からの介護歴は20年に及ぶ。介護職員初任者研修資格のほか、2023年に国家資格である介護福祉士資格取得。業界の人手不足を少しでも解消したいと、介護の仕事の楽しさ、やりがいを情報発信し続ける。
INTERVIEW
Q.安藤なつさんに聞く!働くことのおもしろさって?
Q.安藤なつさんに聞く!福祉業界での働く楽しさって?
福祉業界って、「楽しさ」や「やりがい」がすごくあるんです。言葉で伝えるのがすごく難しいけど、体験してみるとそれが分かるんですよ!例えば、認知症でほとんどしゃべらないおじいちゃんが、私が何気なく折って置いた折り鶴を見て、チラシで大きな折り鶴を折ってくれたことがありました。とても嬉しかったですね。お笑いと介護に通じるのは、その場の状況を読み、くみ取るところ。ライブ感が似ていると感じます。利用者さんと接して、一緒に何かを超えられたときは、この仕事ならではの喜びがあります。
Q.これから社会に出る若者にエールをお願いします。
福祉業界に限らず、「合う」、「合わない」は、やってみないと分からないと思います。「好き」をきっかけに、様々な仕事に挑戦するのもアリと思います。私自身がそうでした。バンドのスタッフ、介護ヘルパー、芸人、プロレス……。いろんなことを体験して、その結果、本当にやりたいこと(芸人・介護)につながっていきました。好きなことをあれこれ試してみる。それが仕事になっていく流れもあっていいと思うんです。がんばってください!


ハッケン伝! 掲載企業の社員に聞く
誰かの役に立っていることを実感できる仕事
介護の仕事は人と関わり合う仕事ならではの難しさがありますが、大変だからこそ乗り越えたときの喜びも大きいものです。誰かの役に立っていることを直接に感じ取れるのが最大の魅力なので、少しでも興味があったらまずは思い切って飛び込んでみてほしいです。
資格取得や研修などでスキルアップができる
子どもたちが先生の名前を覚えて呼んでくれたり、成長を間近で感じ喜びを味わう機会が多いです。保育について職員同士で話し合い、子どもや保護者、職員など関わる人の笑顔を見られたときはやりがいを感じます。資格取得や研修などスキルアップの機会も豊富です。
多様な働き方や、豊富なキャリアプランがある
ライフステージの変化に合わせて、職種や時間帯などを調整し育児と両立できるのが魅力です。介護職は夜勤があるイメージがありますが、日勤帯だけの勤務や、短時間勤務も可能。介護士だけでなく相談員など多様な専門職種があり、キャリアプランも描きやすいです。
未経験者でも自分次第で活躍可能な業界
福祉学科以外の方や異業種からの転職でも、挑戦する姿勢や相手のためになりたいという思いを持つ人なら活躍できます。私自身も全くの異業種から転職しました。専門性を高める豊富な研修が用意されており、初めて福祉業界に関わる方でも安心して成長できます。
まとめ
福祉業界の仕事は、専門的な知識や技術を持ち人々の豊かな暮らしをサポートしていく仕事です。ライフイベントの多い女性が安心して働き続けられ、各種資格の取得によって年齢に制限なくキャリアを磨き続けることができる業界といえます。
●第39号(2024年12月発行)掲載