画期的な発明と経営者の理念に共感して社員が集い、新技術の開発において高い成果をあげている会社があります。例えば、骨伝導イヤホン「earsopen(R) PEACE」を開発したオーディオ機器の制作会社BoCoもその一つ。骨伝導イヤホンは、各種製品化されていますが、同社の開発した左右が独立した完全ワイヤレスタイプは世界初の技術だといいます。
「大手企業で経験を積み、当社の自由な開発環境に惹かれて入社した社員たちが開発しました。クラウドファンディングで支援を募ったところ、国内最高額といわれる1億6,000万円が集まり、製品を完成することができました」(荒牧部長)
ヒット商品の開発を行ったり、他に例を見ないユニークな制度を取り入れたりしている中小企業がたくさんあります。
今回は、商品や技術力、雇用環境、福利厚生の4つの視点から、大きな企業に負けないようなスゴい中小企業をご紹介します。
AMAZING01
BoCo株式会社
ソリューション部 部長荒牧さん
完全骨伝導のイヤホンを開発
AMAZING02
e-Janネットワークス株式会社
執行役員
企画・開発センター長楠木さん
テレワークのプラットフォームでシェアNo.1
自宅やサテライトオフィスなどで働くことができるテレワークを導入する企業が増えてきています。
そんなユーザーのニーズにいち早く対応したのがe-Janネットワークス。PCやスマートフォンで、社外から会社メールや社内ポータルサイト、更にはクラウドサービスまで安全に利用できるテレワーク支援システム「CACHATTO (R)(カチャット)」を開発。2002年にサービスを開始して以来、使い勝手の良さや高い安全性で多くの利用者を獲得し、国内トップシェアを誇ります。
「セキュリティと使い勝手の両面を追求しながら、システムを拡張、強化し続けています」(楠木役員)
AMAZING03
株式会社宏和デザイン
経営企画室 課長山本さん
独自のポイント制度で社員のコミュニケーションを活性化
全ての社員の働きやすさを実現するためにユニークな制度を取り入れている宏和デザイン。特にユニークなのが「KOWAサンクスコイン」という取組。日々の仕事の中で助けられたり、アドバイスをもらったりしたときに、アプリを通じて感謝のメッセージとコインを送り合うというものです。
「毎日メッセージを送ることが習慣になっている社員も多くいます。人は感謝されると嬉しいもの。社員同士のコミュニケーションも促進され、仕事のモチベーションアップにもつながっています」(山本課長)
AMAZING04
アルス株式会社
代表取締役社長深井さん
長期休暇の取得が可能
独自の充実した休暇制度を取り入れているのが、コンピュータシステムの開発を行うアルス。長年海外で働いた創業者が抱いた、欧州に劣らない休暇を社員に提供したいと、入社年数に応じて最大年間30日間の有給休暇制度を導入しています。深井社長も率先して休暇を取るようにしていると言います。「夏には、2週間の休暇を取得して帰省し、家族と一緒にのんびり過ごしています」
社員の平均取得日数は年間20日前後。趣味や家族・友人との交流、スキルアップなど、社員各々が満喫しています。
●第20号(2020年3月発行)掲載